あらすじ
14歳の少女キーリと不死人・ハーヴェイ、そしてラジオの憑依霊・兵長は、約束どおりに“砂の海を渡る船”に乗ることに……。乗船前、宿泊している町の海岸でキーリは、動いている3体の小さな人形達を見かけ、追いかけていく。その人形達が行き着いた先は、寂れた鍛冶屋だった。その店に入ってしばらくして、様子が変なことに気づき帰ろうとするキーリ。しかし……!? 第9回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作の続編!
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Posted by ブクログ
列車の旅から船旅へ。
ハーヴェイの保護者っぷりにニヤニヤ。
前作はハーヴェイの辿って来た過去がメインでしたが、今作ではキーリの過去についても少しずつ触れられています(幽霊だけでなく不死人まで引き付ける体質なのか)
「トリ・ペリ」と「砂の上の白い航跡」が個人的に好きな話です。
「トリ・ペリ」は、続きを意識してキーリ自身にもスポットを当てている中でも、ハーヴェイの過去を振り返っていく前作の雰囲気に近いせいか、ハーヴェイがいろいろと痛々しい中でほっとできるインターバル的な話。
「砂の上の白い航跡」は、キーリの母親のエピソードが涙なしには読めませんでした。トリ・ペリと同じく、愛しい人にまたいつか巡り会えやしないかと、そうやってキーリの母親も待っていたということか。
冷静に考えると、キーリの体質にハーヴェイがひたすら振りまわされている話です。最後に名キーリが誉挽回して帳尻合わせていますが、そんな持ちつ持たれつなところが良い関係なんでしょうね。
ハーヴェイも、「おまえがいてくれて良かった」って言ってますし。