あらすじ
百話を完結させると怪しいことが起こると語り継がれる「百物語」。自ら蒐集した怪異現象の数々によって「百物語」のスタイルを現代によみがえらせ、一大怪談ブームの火付け役となった稀代の怪談実話集!
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そもそも、百物語とは、なんぞや。古えの教えには、「物語百せし折には怪至る」とある。
TV版『地獄先生ぬ~べ~』第44話「子どもは見ちゃダメ!!禁断の怪談・百物語! 」にもあるように、一夜のうちに百物語を語ることは、魔界への門を開くことを意味する。
著者である木原浩勝氏は、その辺りをよくわきまえている。1冊の本には九十九話までしか、載っていない。なぜなら、最後の一話は、自分自身が語るからだ..そう考えるだけで、背筋がぞわっとしてくるではないか。
小説はいい。否が応でも想像力をかき立てられる。何気ない日常に潜む恐怖、隣人に降りかかる災厄。すべては「この時間/この場所」で実際に起こりうるような気がしてくる。
「よく聞く話」と言えば、それまでなのかもしれない。それでも、ことさらの恐怖を煽るような話し言葉より、淡々と出来事を語る文体は、かえって真実味を帯びているように思える。
まずは、第一夜を体験してみては、いかがだろうか。
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現代怪談集の傑作。
話の背景や因縁が見えてこないところ、つまりなにも特別なことをしていないのに「出会ってしまった」、そこになんとも後味の悪さが尾を引くし、恐怖を掻き立てられる。
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ホラー小説短編集。地味に怖い話の詰め合わせ。
短編ホラー小説なので非常に読みやすい。
文章もわかりやすい表現を用いているので、堅い小説よりもイメージがわくのではないでしょうか。
何より一話が短い。さらっと読めるのでちょっとした時間に最適。
短くてもしっかり怖い。小説嫌いても読めます!きっと…。
読んだら何か起こるような曰く付きの本。というわけではないですよ。 私が一度に2、3体験した不思議な体験はこの本を読んでいた頃に起きましたがそれは偶然。また別の話です。多分。
不思議な体験をしたことは本当ですが…。大丈夫!怖い体験ではなかったですし。
ぜひ、読んでみて下さい。人に話す怖い話のネタにもなりますよ!
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日本のホラーは・・ キリスト教的お約束とかがなく、「わけが分からなくて怖い」という印象を外人の方は持つらしい。
オチとか関係なく、不思議な怪異を集めた本。
都市伝説にはまっていた時にシリーズを一気に読みました。
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稲川某のオチ付き創作実話風怪談と違いリアルな怪談!
読み応え充分過ぎてド~ンと精神的に堪えるが、10巻全て読みたくなる!中毒だな、こりゃ。
本家『耳袋』は難し過ぎて読めないけど、これは秀作だと思う。
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怖かったです・・・。
やはり、夜に独りで読むものではありません。
実際の“体験談”を集めたものなので、中には“オチ”の無い話があったりするのですが、そういうところが逆にリアルで生々しかったりします。
作り話では味わえません・・・。
ボク的には“くだん”が気になる・・・。
(ノΘ..ヾ)
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背筋が凍る話から、心温まる話まで!
99話収められている古今東西から筆者様方が集められた選りすぐりの怪談集!
‥私は絶対に一日で読み切りません。
‥怖いから。
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客観という恐怖
この本に集められた怪談はやたらと恐怖を煽る有象無象の怪談とは一線を画している。語り手の主観を排し淡々と事実だけを記録している怪談は、おどろおどろしい脚色が及びもつかない不気味さを醸し出している。
そんな客観的な恐怖を体現している、普通の怪談と比べるとかなり異色な話がこの新耳袋第一巻にある。
それが「第十七話:千日前のタクシー」だ。これは、いわゆる「幽霊を乗せてしまったタクシー運転手」の話である。しかし視点の位置が普通じゃない。語り手が目撃したのは「火災のあったビル前で、なぜか止まったタクシーが、誰もいないところでドアをあけ、誰も乗っていないのにも関わらずメーターを倒して走りだした」という事実だけだ。「恐怖」というのは後から付随する解釈の一種である。解釈を一切排除して見たこと、あったことだけを書くというのがこんなにも恐ろしいのかと、ぜひこの本を読んで体験してもらいたい。
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木原 浩勝氏と中山 市朗氏の黄金コンビが集めた、
日常に潜む恐怖と不思議な出来事を淡々と書いた現代の耳袋。
百話目に何か自分の体験した出来事を思い出したなら、
貴方のところにも何かが訪れるかも・・・。
単行本・文庫共に全十巻で発売中。
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新耳袋文庫版第一夜
一話一話が短いながら、切れば血が出る様な生々しい怖さがあります
京極氏の書かれた、冒頭の文章も秀逸
第十夜で完結済みなので、揃えると更に恐怖倍増か?
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小さな時分から、とにかくうさんくさいものが大好きだった。
幽霊、いいね、宇宙人、いいね、UMAどんと来い。なもので、10代の前半には大概の超常現象に食傷しているわけだ。だってオチが一緒じゃねえかよ…そんなふうに飽きがきていたとき、この本に出会った。まだ旧版の、扶桑社から出てたやつだった。
一読してとりこになった。絶妙の語り口、今まで読んだ事もない奇妙な話の数々。
全10巻、中だるみの感もあるが、やはり怪談史上に残る傑作だと思う。
百物語読む
短編なので通勤時の合間に読むのに丁度よい。第三章車や路上に出るものの十三の話で乗り物は家と同様に外界との境界線を持つ独特な空間があるという考えは納得した。
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宮澤伊織『裏世界ピクニック⑥』の元ネタがこの本の中にあるとあとがきにあったのでたまたま見つけて読んだ。地下室の話。
ワタシが実話怪談が好きなのはほんまのことかもしれないからだと思う。ホラー小説とは全然違う。世の中には不思議なことがたくさんあって、そこにズレて接触することはたぶんけっこう普通なんじゃないかと思っていて、誰でも不思議なことを経験しているけど気がついていないだけなんだと思う。新耳袋ともうひとつのシリーズは全部集めたいな。
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「新耳袋第一夜」4
著者 木原浩勝、中山市朗
出版 角川文庫
p4より引用
“読書とは、
異界を呼び起こすための呪術に外ならないのです。”
怪異蒐集家である二人による、
現代に起こった不思議で奇妙な話を集めた怪談集。
仏間での話からトンネル等外での話まで、
読みながら後ろが気になる話が99話収録されています。
上記の引用は、
京極夏彦氏による一文。
自分の目の前で別の世界が開かれるとは、
考えてみるとずいぶん凄いことだと思います。
昔から数多くの小説などが読まれるたびに、
異界が生み出されているかと思うと、
世の中はえらくごちゃついている様な気になってきます。
あとがきによると、
本家「耳袋」は江戸時代に書かれたそうです。
人は昔から不思議な事が好きだったようですね。
一話一話が短く読みやすいのですが、
夜に読むにはかなりの度胸が必要とされるのではないでしょうか。
ーーーーー
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暑い日にぜひオススメしたい一冊です。
一冊に99話が入っております。最後の百話目は自分自身です。
部屋で一人で読んでいるとなんとなく涼しくなってきます。
怪談がお好きな方はぜひどうぞ。
シリーズ物になっていますので気に入ったらそちらもおすすめです。
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元々は100話のっていたが、一晩で一冊読み切ると怪奇現象が起きるということで、99話に。しかし100話どころか、最初3冊まとめ買いして夜に読んだが、何も起こらなかった。ついでに冷静に読めば、不思議でもなんでもない話も多数あり。でも怖いから夜は読まない。
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1話1話読むと不思議な話だなあくらいにしか思わないけれど、99話まで読み進めるうちにじわじわ恐怖が襲ってくる。
ホラーものは映画でもなんでも大抵はコメディーか興ざめするものが多いけれど、新耳袋の本は無理に怖がらそうとする演出もなく、一番私好み。
厳密に言えば、ホラーというよりは怪奇録。
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現代的な百物語。フツー百物語ってどんな形式なのか知らないし、怖い事あったらイヤじゃん?
(100話怖い話をする…位?100話目を話し終えたら怖い事が起きる?)
そんなライト怖い話好きな僕でもどっぷりのめり込みました!!
短くても、不思議な、説明できない出来事が99話収録されてる本書、
(「100話」じゃないのは怖い事が起きない作者の配慮です!素敵!)
貴方のちょっとしたスリル体験願望をくすぐる事請け合いです!
特に、色々な章に分かれていて、「○○にまつわる話」なんて具合に
テーマを分けてくれているから、貴方はすぐに自分の読みたい話を
探せるし、それをきっかけに他の怖い話も味わえます。
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オカルト好きなのでシリーズ全部読みましたが、
様々な世の中の不思議に触れられます。
真偽はともかく、
短いお話がたくさん載っているのでどこから読んでも楽しいし飽きませんね。
怖いものから和むものまで盛りだくさんです。
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単行本で発売された時は100話収められていたが、読んだ人から怪奇現象がおこったと反響があったので、文庫本の際は99話にしたという話しも。でも騙されてはいけない。実際は100話収録されているのだ。
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解説される怪異ほど興醒めなものはないので、ただ淡々と「なんじゃこりゃ?」が続いていくこの本は良かった。いっちばんイメージして怖かったのは「夜10時に道の両端にずらりと並んで、うつむきながら草むしりをしている、黄色い帽子青い制服姿の幼稚園児たち」
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実話怪談シリーズ『新耳袋』の第一作。
初単行本は1990年に扶桑社から。その後1998年にメディアファクトリーから改訂され再刊、2002年に角川文庫で文庫化。
体験談をほぼそのまま書く、というスタイルで、著者の考察や、怖がらせようという演出はほとんど無し。
リアル過ぎるあまり、心霊スポットに行ったが、怖くてすぐに帰った、という話もあり、内容説明にあるような“怖い話”は、自分には見当たらなかったですね。怪談イコール怖い話ではない、という証明のような体験談集となっています。
全てごく短い話で、文庫本1ページで終わってしまう話もあり、全ての話が関心を持つ前に終わる、という感じで、自分的には印象に残る話はありません。
これは人の好みですが、自分には不思議な話ではなく、不思議な話に対する考察に興味があるのだ、と気付かされた内容でもあります。
Posted by ブクログ
怖い体験談99話。赤い車と開かずの間の怪談が、印象に残る。開かずの間の話は、子供の頃に似たような経験がある。だけど、私のは夢でねぼけてたから。
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様々な人々の奇妙な体験談を蒐集し、読み物らしく整えた怪談シリーズ。
一冊に100のエピソードを収録して百物語仕立てにすべきところを、
怪談を百話語り終えると怪異に出会すという古来の通説に従って、
危険(?)を回避するため、巧妙に「99話しか収録していない」体裁を取っている。
ハッキリしたオチのない、もやもやした気持ち悪さがウリなのだが、
残念ながら巻を重ねる毎に、
前にも似た話があったなぁという印象を受けざるを得なくなり、飽きてしまった。
エピソードは一見ヴァラエティ豊富なようでも、
人が怖いと感じるポイントや気色悪さのツボというのは、
実はザッと何パターンかに分類可能らしい――と思いつつ、
久々に読み返そうとしたら、どうやら引っ越しの際、処分してしまった模様。
今更だが、タイトルは江戸時代に書かれた根岸鎮衛の奇談集『耳嚢』に由来。
Posted by ブクログ
平成14.6.25 初版 590
見てはならないものが、起こってはならないことが、この世にあってはならないものが。本書に収められた“怖い話”はすべて、本当のことなのだろうか……。百話を語り終えるとき、怪しきことが起こると古より言い伝えられる「百物語」。これを当代きっての怪異蒐集家の二人が鮮やかに現代に甦らせた、かつてない怪談集シリーズ第一弾!この百物語を一夜で完読したとき、あなたに何かが起こるかもしれない……。