あらすじ
白村江での大敗北で捕虜となった中大兄皇子、大海人皇子、豊王は朝鮮半島を脱出、命懸けで日本へ戻ってきた。豊王は日本に帰化することを決意、日本人としての名前を中大兄に要望する。
与えられた名は「中臣鎌足」。その意味は、「中大兄の手足のような忠臣」である。
ところが、その名前を試される事件が起きる…!!
鎌足が最も愛する息子・定恵が唐から帰国したのだ。
定恵は故・孝徳帝の落とし胤という噂があり、中大兄皇子にとっては皇位継承上の敵となりうる。
中大兄は定恵を殺害することを鎌足に伝えた。
主君に従って息子を見殺しにすべきか?
しかし大海人皇子は助けるべく行動に出る。
親の情か、主君への忠誠か。鎌足の決断は…!?
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教科書にない!
この面白さ、時代の織り成す綾の不思議。最高の歴史文学のひとつだとおもいます。白村江の戦いや大宰府の設立、烽の連絡網など、二人に後の藤原氏のご先祖が絡んで、目が離せません。全巻一気買いしました。
白村江大敗からその後まで
白村江大敗からその後まで
白村江で中大兄皇子、大海人皇子、中臣鎌足が唐軍に捕まって脱走するさまが描かれていますが、倭国は記にもあるよう唐を相当意識していますが、唐は倭をほとんど意識せず、その後捕虜も幽閉されもせず、返還の儀式もあったので、唐が倭を敵国として戦ったわけでもないからこのシーンはどうかなと、
学僧定恵が鎌足の子として描かれ惨殺されるまで描かれてます。