【感想・ネタバレ】ピアノの森(20)のレビュー

あらすじ

「カイくんゴメン……僕はキミが嫌いだった ずっと……」2次審査を通過したカイ。落選を引きずる雨宮(あまみや)。2人の気持ちはすれ違い、互いを傷つけあってしまう。雨宮は自分を見失い、行方をくらました。一方、カイもファイナルを目前に心を乱し……。2人は自分の心とピアノを取り戻すことができるのか……?

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天才vs秀才の因縁の対決、という鉄板の構図で、ピアノの世界でしのぎを削る若者たちの青春を描いた「ピアノの森」。
1998年から連載開始された本作は、途中、休載や連載誌の廃刊などを挟みつつ、2015年に完結。
平成20年には第12回文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞を受賞、2007年にはアニメ映画化、2018~2019年には2度にわたってTVアニメ化もされるなど、各メディアでも大きな話題となった作品です。つまり、押さえて損なし!

物語は、主人公2人の少年時代からスタートします。
東京から、どこか昭和の名残を感じさせる田舎街に越してきた雨宮修平(あまみや・しゅうへい)。
高名なピアニストを父に持つ彼は、生まれたときから父の跡を追ってピアニストになるべく、英才教育をほどこされてきたエリートです。
そんな彼が転校先の小学校で出会った一ノ瀬海(いちのせ・かい)は、修平とは正反対の過酷な環境で育った、学校イチの問題児。
しかし、海はピアノを習った経験もないのに、誰も弾くことができない森の中にあるグランドピアノを自由に弾きこなす、というとてつもない才能を持つ少年だったのです。
そんな天才が放っておかれるはずもなく、やがて周囲の大人たちの思惑が絡み、海と修平の長きにわたる因縁の関係が始まります――。

自由奔放なピアノで、関わる人すべてを虜にしていく台風の目のような海。
そんな海のピアノに惹かれつつも、自分の歩むべき道を見誤らないよう行動を律して淡々と結果を出していく修平。
まるでモーツアルトとサリエリのような関係の2人が、互いに切磋琢磨しながら世界をまたにかけ、ピアニストとして、人間として成長していく疾走感あふれる物語に、ページを繰る手がとまりません!

アツイ感動を求めているなら、絶対に期待を裏切らない本作。
クラシックに興味がないという人も、曲や作曲者のイメージがわかりやすく表現されているので、抵抗なく入れるはず。
漫画を読んで曲に興味を持ったら、ぜひ劇場版アニメや、TVアニメシリーズで映像や音楽を補完するのもおすすめです!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

修平が海を拒絶し、ふたりとも傷ついてしまう。
ショパンのミサでモーツァルトのレクイエムを聴きながら、洋一郎は自分の過ちと向き合う。
修平は一晩中歩き、パン・ウェイと朝話すうちに、心の中のわだかまりが溶けていった。
しかしパン・ウェイは父親の差し金によって拉致され、最終日に向けて缶詰にされる。
会場ではパン・ウェイの生い立ちを暴く速報がビクトリアによって配布される。

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2014年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2012/04/19
【好き】ショパンコンクールファイナルが始まった。 傷心の雨宮はカイにずっと君が嫌いだった…と言ってしまう。 一方、不憫で不幸な子、パンウェイは養父の策略で軟禁され、ファイナルへの参加をずらされてしまう。 パンウェイの崖っぷち発言は本当に哀しくて痛いと思ってしまうだけについ応援したくなる。 本当は優しくてイイ子の雨宮とカイは仲直りできるのか?つーかしてくれ!

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2012年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ショパン・コンクールの話が始まって、予選を克明に描写し、もう何年に成るだろう。ようやく本戦までたどり着けそう。

物語の展開として海が2次審査を通過するのは分かっていても、
雨宮が落選するとは思っていなかったので、何を描写したいのかがわからない。

音楽と親子の人間関係、競争相手との関係を書いているピアノの森も、きっとあと1年で終わるかもしれない。

雑誌 モーニングを毎回読んでいるので,話は知っているが,冊子になって通して読むと、感激もひとしお。

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2011年10月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ファイナルに向かうまでのあいだのいろいろな展開。
ずっと友達だと思っていた雨宮の突然の言葉に傷つくカイと、発したことでそれ以上に傷ついた雨宮に、それ以上の感情があることを知っている読者としては、それを互いが知る時を待ち望まずにはいられません。
そしてカイが悔いのない演奏が出来ますように、願ってやみません。

早くカイの演奏が聴きたい。

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2011年09月29日

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