あらすじ
宝石たちは、フォスに誘われ月に向かった者たちと、地上に残り、金剛先生と新たな関係を築こうとする者たちにわかれていた。フォスは月人の軍勢と月の宝石たち数名を連れて地上に降り立ち、地上の宝石たちを粉々にしていき、学校内部へと進む。内部で待っていたのは、ユークレースとジェード、そしてーー。
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人類が滅亡した遥か未来。
人は迫りくる終わりを克服するため、自らを肉・骨・魂に分割し、種の存続を試みた。
長い時が流れ、地球には人間の形をした宝石の生命体が誕生する。
可憐で繊細な彼らは、自分たちを狙う月からの使者と日夜激しい戦いを繰り返していた。
敵の目的も自らの正体も分からぬままに……。
優しくて悲しい世界の秘密。
閉ざされた真実に触れるとき、ある者は仲間を求め、またある者は日常を守ろうとする。
果たして彼らは、それぞれの理想を成し遂げることができるのか。
個人的には主人公の成長から目が離せません!(途中からもはや別人に!?)
どこか懐かしいのに、読むたび新鮮な気持ちになれる不思議な作品です!
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Posted by ブクログ
一万年が経ち、機能そのものに成り果ててしまったように見えるフォスは、この後どこに向かうのか。皆を救った後、ただ一人残されるフォス自身はどうするのか。
どんなエンディングを迎えれば読み手として納得できるかも、もう分からないけれど、描くべきところまで描き切ってほしい。
特装版に添付された『The Party At The End』は装丁も文章もイラストもこだわりが凄まじい。全てが美しく、知的で詩的な一冊の本なのだけれど、そうであればあるほどフォスの不在を感じる。
匿名
おもしろかった!
なんか宝石ちゃんたちってみんな知能指数低い?何体かは月人の暇つぶしの愛玩動物みたいになっちゃったしアンタークもさらっと騙されるし。フォスは最初無能お荷物に描かれてたけどフォスの方が頭が良く周りが合わせれなくて蚊帳の外になってただけなんじゃなかろうか…最後あの後宝石残して月人だけ消えたら面白い笑 どうなるんだろ最低でもあと1冊は続くからまだまだ色々あるんだろうな!たのしみ!
Posted by ブクログ
戦争を終わらせて皆幸せになる。
フォスの願いではあったけど、どこまでが彼の意思だったのか。
皆の願いを叶えるための彼の一万年の孤独。
このまま穏やかに消えていくなんて…あり得ない。
フォスひとりに背負わせた苦しみの報いは受けるべきだ!!
そんな超展開を望みます。
Posted by ブクログ
無になんて還らなくていいじゃないか!!誰かフォスを助けにいけよ!!ってすっごく思ってしまった。
月人になった元宝石の皆はすごく幸せそうで、シンシャもフォスじゃなくても別にいいみたいで、ただ地球を見て「かわいそうなフォス」としか思わない。下手したらそれすら思わずに笑ってる奴もいる。本当にムカつくけど、でもこの他人事観はなんだか身に覚えがあって、多分それは私だった。
誰かが一万年孤独なことを知っているのに、可哀想だなって思ってるのに誰も助けになんて行かない。本当に残酷なのに、そんな残酷性すらも愛おしいと思えるほど幸せそうな月人たちに嬉しくなってしまう。矛盾だらけの気持ちになる。