あらすじ
ビブリア古書堂に迫る影。太宰治自家用の『晩年』をめぐり、取り引きに訪れた老獪な道具商の男。彼はある一冊の古書を残していく――。奇妙な縁に導かれ、対峙することになった劇作家ウィリアム・シェイクスピアの古書と謎多き仕掛け。青年店員と美しき女店主は、彼女の祖父によって張り巡らされていた巧妙な罠へと嵌っていくのだった……。人から人へと受け継がれる古書と、脈々と続く家族の縁。その物語に幕引きのときがおとずれる。
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Posted by ブクログ
何処まで智恵子さんが思惑通りなのか。
栞子さんの吉原さんがファースト・フォリオを手に入れた事に関する憶測は的外れではないんだろうな。
智恵子さんと栞子さんを手のひらの上で踊らしてたつもりが踊らされていた吉原さん。
というか吉原さん、智恵子さんの眼中に無いような。
眼中に無いと言うかファースト・フォリオを確実に手に入れるための手段のような。
振り市の緊張感は凄かった。
大輔さん自身が奥の手。
大輔さんが智恵子さんのお眼鏡にかなったの確実にここですよね。
栞子さんのお祖母さん、ずっと気にしてくれていたんですね。
Posted by ブクログ
買って積読になっていた本書、大好きだった「ビブリア古書堂の事件手帖」7完結編を読んだ。何年も前に読んでいたシリーズを懐かしむ間も無く、本に引き込まれた。栞子も大輔も魅力を失うことなく頭の中に残っていた。
何とも素晴らしい登場人物が古書の世界で成長する。作者は大変な努力でリサーチしたらしいが、おかげでずいぶんと学ぶこともできた。本ってやつはほんとに面白い。
栞子の娘が登場する続編もあるらしいが、まあそっとしておこうと思う。
Posted by ブクログ
最終巻である本作では、シェイクスピアに関連する話が展開される。シェイクスピアが活躍した時代、舞台女優は存在せず、女の登場人物は全て声変わり前の少年が演じていた。また本の出版、流通過程においても現代と異なり、同一の本でも、誤植で多かったり少なかったりと、内容に統一されていなかった。そして先ほど述べたように、本作は最終巻であるので、終盤で大輔と栞子の関係がどれほど発展するのかがとりわけ見ものである。
Posted by ブクログ
感想
栞子の周りの家族関係が明らかになってくる。そこにまた悪徳な吉原という古本屋が出てくる。
最後のディールはシビれた。吉原の爺さんにも一杯喰わせてスッキリ。大輔と栞子も無事に結ばれて一件落着。
あらすじ
久我山家にあった晩年を取り戻すために、吉原という久我山の弟子だった古本屋が訪ねてくる。吉原は、栞子の弱味につけこんで法外な値段で晩年を売る。
その後、栞子の母方の祖母と会う機会があり、家族から吉原に取られたシェークスピアの本を取り戻して欲しいと依頼を受ける。
久我山は、何億もするファーストフォリオの可能性があるシェークスピアの本とそのファクシミリを糊付けして中が見えないように細工し、どれが本物かを当てる趣向を凝らして死んでいった。吉原はどれが本物であるかを知りたく。智恵子と栞子にオークションに参加するように呼びかける。
栞子は青、白、赤の本のうち、赤い本を5千万円で落札する。吉原は、紙の分析結果から全てが偽物であると公表するも、赤い本は実は外側で中に本当の本が入っていたのだった。
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「あなたを好きなわたしが、わたしという人間」
いい言葉だな。栞子さんにこんなセリフを言わせる大輔さん、良かったですね。
文香ちゃんの大学進学資金の目処も経ちめでたしめでたしなんだろうけれど、もう少し2人のラブラブな結婚生活とかも読みたかったところですが、ここで終わりなのですね。
最後の母との対決は、勝ちを譲られた感も否めませんが、一定程度、2人を認めたのは間違いないのだろうとは思います。
この本は、他の本を読書したくなる良書だと思います。
Posted by ブクログ
終わっちゃいましたね。
古書のお話しとゆうことで読み始めましたが、途中難しく感じることもあったシリーズでしたが、最後は集大成と言った感じで満足した終わりでした。
吉原喜市を最後にやり込められたのには大変スッキリさせてもらいました(笑)いい気味だと正直思いましたね。古書の話しでこんなに嫌な人が出てくるとは初めは思ってもいませんでしたし。でも、最後に2人が篠川智恵子にも認められて一緒になれそうで良かったです。ラストシーンはホントに容易く想像して読めたのでホッコリしました。これぞ2人の関係だな、と。
まだ続きもあるみたいなのでゆっくり読んでいきたいですね。
Posted by ブクログ
栞子は吉原喜一からシェイクスピアのポートフォリオ3冊の真贋を依頼され、セリで本物を落札。しかし喜一は全て偽物と指摘。実は本物の隠し場所を栞子は見抜いており、最後に謎解きが解決して爽快感を得た。