あらすじ
我ニ叛撃ノ用意アリ。一気呵成の戦場に、人馬が躍る! 少年将軍、容赦なき地獄の軍略! 軍監ココシュカの巧みな作戦により先手を打って来たピノー率いる帝国軍に、マフムートが必勝の用兵でたたみ掛ける!! かつてない戦術と奇策が戦況を一変させ、追う者は、やがて追われる者となる。瞠目すべき逆転劇の帰趨(きすう)が決し、勝者が敗者へと立場を変えるそのとき、ピノー、ココシュカ、そしてマフムートの胸に去来するものは――!?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
マフムートの攻勢。
いやはや、この子天才だわ。連載開始当初は、なんでこの子が「将軍」なの?と思ったけれど、軍略・戦略にかけては、本当に天才だった。
その「天才」が彼を将軍にした。そして、その後の彼の旅が、彼を本当の軍人にしたのでしょう。彼の悲壮なまでの理想は変わっていないと思うけれど、この巻だけ読めば、マフムートが悪人です。バラバンのときにあまりに「そのもの」でドキッとしたけど、この巻特に「生首率」が高すぎるよ・・・
山猫団のブリジットが可愛い。私と同じ疑問をもってくれてありがとう(狼の件です)。だけど、彼女、きっと見た目以上にお年を召しているとみた!
そして最後は政治的なお話。ヴェネディックは政治巧者、ルチオの頭の中が怖い。そして、ようやくザガノスの出番がやってきましたね。ザガノスとバヤジットの組み合わせには、なにか不穏なものを感じます。鐘の都の件があるわけですし。
今後も目が離せません!
Posted by ブクログ
最期まで自らの信じる、誇りとするものを貫いて真っ直ぐ折れない姿勢が切なくてかっこよくて切なくていっそうやるせなくてですね…。
最初は「将国がんばれ帝国こわい」スタンスだったけど進んでいくうちに帝国のひとたちにも情が湧いてきちゃったんだもの…「強大な敵」じゃなくてそこにいるのはひとりひとりの人間なんだもの…。「一人でも多くの敵を討ち取れ」じゃなくて「一人でも多くの敵を『道連れ』にせよ」なところとか「戦場で流された血に無駄な血は一滴もありません」のバックが帝国軍の面々なところとか もう…もう…。
ロイス様が口で手綱を引く姿かっこよかったです。ううっ…。あとシュミットさんがわりと好きなキャラでした。うぐぅ…。
すごく面白かったんだけどすごくつらい。
Posted by ブクログ
読み応え充分でとても面白かった。
「人生でたった一度でも生まれてよかったと思える瞬間があったなら人はいつでも人生に感謝して死ねるんだ」
戦争の高揚感と虚無感がよく描かれている。
カサンドラさんが切ないです…