【感想・ネタバレ】将国のアルタイル(3)のレビュー

あらすじ

理不尽外交にNO!! 怒涛の大逆転、港湾都市攻防戦!! ポイニキアvs.バルトライン!! ――央海(セントロ)の要衝であるポイニキアを訪れたマフムート。だが、彼を待っていたのは、帝国との戦争だった!! ポイニキアを落とされればトルキエも危ない! マフムートは、ポイニキアを勝利に導くため奔走するが……。緊迫の第1次ポイニキア戦争完全収録!!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

再読です。
小生意気なマフムートが自国から出て、
広い世界を巡り始めました。
マフムートはまだまだこれからな部分も多いですが
舞台にされたおかげか、有名人です。
大げさな脚色のついた噂はつきものですね。

0
2013年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一次ポイニキア戦争勃発!
一次、ということはこれから二次もでるかもしれないのか…。

歴史ある海洋都市国家が帝国に狙われている。
普通はここで反抗するだけなんだろうけど、
この漫画では内部の意見の違いがでていて、
それをさらにもう少しおし進めた感じなのがおもしろい。


以下ネタバレ---------------------------



















ポイニキアは3千年もの間、外敵に侵入を許さなかった鉄壁の都市。
支配下においた国も尊重し、その国の人間さえ皇帝につけるという
かなり平等性の高い国。
これを誇りに思っていたのが副市長。

一方、最近の帝国は400年もの間無敗だしやばいんじゃね?
反抗して被害がでるのはまずいと弱気なのが市長。

最初は読者的に僕も議会も副市長に共感していた。
しかしルイ大臣の策略はかなりの上手で、
奮闘したマフくんの活躍も虚しくついに陥落してしまう。


市長の息子でありながら耳役のキュロスがいい。
あのひねくれてるっぽいところがw
かつてスレイマンにあったという。
スレイマンさん本当に活躍してたんだなぁw
あの人はカザノスさんに拾われてからすごい奮起をしたのだとわかる。

ポイニキアを落とされると自動的にトルキアもやばいことになる。
それを考え奔走するマフくん。
それをキュロスに見極められて本心を聞かれる。
そこでだした結論は自分はトルキエを優先させること、
そのためにはポイニキアを勝たせることだった。
ルイ大臣がチェスで思考してたけど、本当にあの手のボードゲームは
戦略で使えちゃうんだなぁと思った。
国家規模の戦いってのはマジでチェスだね
今回は将棋の要素を取り込んだような結果にみえたけど。


結局陥落してしまったがなんとか脱出できたマフくんとキュロス。
次巻はどうなるのか?
ポイニキアを助けにこなかったヴェネディックさんとこの海軍に
助けられるようだけど…

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2011年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

8巻まで読みましたが、3巻が個人的に一番面白かった巻です。

この作品はとにかく主人公マフムート始め、
喜怒哀楽を感じていてもそれを読み手までにストレートに伝える表現が薄く、頭で認識するだけで心にまで届かないのが残念です。

同じ戦争物の「皇国の守護者」を比較例にしても、
あちらは戦争の中で生きる一人ひとりの「人間」の想いを濃密に描き、極限の中で戦う人間という生き物の熱を描くのに対し、

こちらは各国を巻き込んだ戦争の中で動く人間をチェスの駒に見立てた戦略をメインとした知識欲を刺激する作品です。


当然2作品ともに読み手を選びます。
私の場合は豪華絢爛たる装飾品や背景描写、国々の政情とそれに巻き込まれる人々の策略、決断、もそれはそれとして中々に魅力的なのですが、唯一の弱点は「人物の熱が感じづらい」という点です。


装飾品同様、キャラクターまでも豪華絢爛、美麗に演出し、
一コマ一コマというよりもページから少し目を離し、総合的に眺めてまとまりよく美しく描く感じで、
ここぞという時のキャラクターの呼吸、間、感情の見せ方が勿体無いです。


そして全巻で作者のこだわりが窺える主人公マフムートの魅せ場でよくある大ゴマを使ったドヤ顔&魅せポーズ(&美しく見せる為のオプション)
どうにも脇役キャラに比べて人間的魅力の薄いマフムートを更にわざとらしく魅せているように感じて個人的には残念です。
レビューを読んでみると大半の方が
「マフ君可愛い」「成長が楽しみ」
とおっしゃっているので、これは本当に私個人の感想なのですが。




それを踏まえて3巻でのポイニキアの議員達の単純にして明快な古の大帝国ポイニキアへの誇りを掲げた戦いはとても愚かで純粋で胸が熱くなりました。

この作品は常に自国への利益、勝利への戦略、その中での己の役割を既に達観しているキャラが多く、皆心を殺し頭で動いている印象です。常にキャラクター達は都合よく自己をコントロールし、主人公はどんどん勝ち進みます。

そんな中で英断とは程遠かった道を選択し続けたポイニキアは滅びましたが、
戦争という大きなチェス盤の上でこのようなキャラクターが3巻で見れた事は望外の喜びでした。

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2011年05月13日

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