あらすじ
黒船来航から,明治維新へ──激しく揺れ動いた幕末・維新とはどういう時代だったのか.東アジア世界に視点をすえ,開国から西南戦争までを最新の研究成果に基づいて描く新しい通史.従来から「屈服」したと言われてきた幕末外交システムを再評価し,それが維新政府に継承されていく過程を明らかにする.シリーズ第1冊.
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Posted by ブクログ
幕末と、第二次世界大戦は、日本の方向変換の2つの事態。
歴史に明らかにされていないことは、まだまだ沢山あるかもしれない。
体制の変化は、
牛鍋のような食生活や、
洋装などの衣類や、
住宅になで変化を齎した。
このような劇的な変化を受け入れる素地がどこにあったのだろう。
変化とともに、その受け入れる容量は計り知れない。
Posted by ブクログ
幕末、ペリー来航から始まるこの本が記してくれているのは、明治時代の西南戦争くらいまでの国家の混乱状況である。僕らが普段中学・高校で学ぶ日本史と言うのは、外国に脅かされる日本。英仏の実力の前に屈服する薩長。大政奉還、そして突然現れる明治天皇、程度ではないか。
しかし、非常に複雑な利害関係の中、幕府・朝廷・藩がそれぞれに暗躍するわけだが、実際は当時の欧米から見ても全く遜色ない外交により、諸外国の影響を抑える幕府と、血統などやや浮世離れした主義主張により攘夷を掲げる孝明天皇という構図が見える。そこに長州や薩摩などが複雑に絡まる。
面白かった!特に、江戸時代のシステムがいかに合理的かつ近代的だったのか、という事が分かったのが。。
Posted by ブクログ
勉強になりました。
世界から見た幕末、明治維新の日本が描かれています。
よくある明治維新の概要を見ると幕府が何も考えずに不平等条約を結んだという理解になってしまうことが多いと思います。実はそうではなく、当時の幕末の現場には優秀な人がたくさんいて、その人達の努力によってできる限り良い内容になるよう交渉し条約を結び、結果不平等になった面もある、ということだったんだなと理解できました。現場の人たちの働きぶりがよく描かれており、イメージが沸きました。
その時日本はこうしたけど、世界の情勢から見ると実はこういう状況だった、という事もありました。やはり常に世の中に目を向けていくということは重要だなと思いました。
明治政府の急激な改革によって民の反乱が頻発していたのはこれまでよく分かっていなかったです。そういった面もあったんだなと勉強になりました。やはり多角度から見て自分なりの意見を持たないとダメだなと思いました。
Posted by ブクログ
歴史について知りたかったことの一つは、今と違う時代の人はおそらくかなり違った感性で物事をとらえていたのだと連続性をもって感じることだったのかも。若者の閉そく感とか。時代の刻みが長いところと短いところがあって、一様ではないことも。
戦は、基本的には武人同士のもので、それ以外は被害者だったんだなあ。その辺は近世的な戦争。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
黒船来航から、明治維新へ―激しく揺れ動いた幕末・維新とはどういう時代だったのか。東アジア世界に視点をすえ、開国から西南戦争までを最新の研究成果をとりいれて描く新しい通史。
従来から「屈服」したと言われてきた幕末の外交を再評価し、それが成熟した伝統社会に基づくものであることを明らかにする。
維新史を書き直す意欲作。
[ 目次 ]
第1章 江戸湾の外交(黒船来航 開国への道 二つの開国論)
第2章 尊攘・討幕の時代(浮上する孝明天皇 薩長の改革運動 尊王攘夷と京都)
第3章 開港と日本社会(開港と幕末の民衆 国際社会の中へ 攘夷と開国)
第4章 近代国家の誕生(王政復古と「有司」専制 戊辰戦争 幕末維新期の民衆 近代国家の創出 版籍奉還と廃藩置県)
第5章 「脱アジア」への道(急進的な改革 東北アジアの中で 東アジア侵略の第一段階 地租改正と西南戦争)
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