あらすじ
一日頑張ったあなたをいたわる、とっておきの「夜食」をどうぞ。想い人を待ち続ける駅で。終電を逃し、たどり着いた秘密の場所で。禁断のラーメンを食べに行く道中で。傷心旅行で訪れたいわくつきのペンションで。古い友人たちと定期的につどうファミレスで。「正しい食べもの」をつくり続けてきたキッチンで。おいしいものが大好きな作家陣が、「夜食」にまつわる人間ドラマを描く、心とおなかを温かく満たす6篇を収録!
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Posted by ブクログ
「泣きたい午後のご褒美」の続き気分で読み出したが、今回はミステリー要素もあり、なかなか楽しい。
それぞれおもしろいのだが、秀逸だったのが、「ペンション・ワケアッテ」。
いやいや、日本語って奥深いとつくづく思う。
主人公は訳あり旅行に出てきて、なんだか感じ悪さMAXだったけど、いつの間にか前を向いていた。
一方的に別れを告げた男との唯一の繋がりの象徴である手紙を、愚かだと思いつつも大事にしてしまう切なさは伝わってくる。
だけど、一番大事な話を一方的に手紙で済ませようとしたつまらない男の幻想から目が覚めて、本当によかった。
どの作品も、とてもおいしそうなお夜食ばかり。
読んでいておいしくて楽しい。最高である。
2025/09/19 11:42
Posted by ブクログ
標野凪さん
物語の結末を濁されるタイプの話は苦手なので、最後もやっと感が残る話だった。駅で待つ以外に彼と会う方法はあるはずだし、こんなにもモヤモヤする関係ってありえない。彼も特に魅力がないのに自分勝手な感じの人だと思った。
冬森灯さん
闇営業のような飲食店って実際あるのかなぁ?おもしろい設定だったけど、わたしの地域では新聞屋さんにそんな場所があることが想像できない、、、新聞取ってる人も少なくなったし、コンビニと新聞屋さんと往年の歌手がつながる摩訶不思議な話だった。
友井羊さん
すごくおもしろかった。ラーメンの説明が的確!歩いてラーメン屋さんに行く間にいろいろなラーメン屋さんが現れて目移りしちゃうのもワクワクするし、屋台のラーメン屋さんなんて今どきどこに居るんだろう。食べてみたい。そして、ラーメン食べる目的のサスペンス的な要素もすごく気になる要素が満載でわかりやすくて楽しめた。
八木沢里志さん
メルヘンかつ爽快感のあるお話でおもしろかった。穴から抜け出すのと人生の谷底から抜け出すのが一致して読後感が良かった!たぬき握り作りたいな。
大沼紀子さん
なんとなくわたしは死んだ人なのかそこにいない感を感じながら読み進めてやっぱりな話だった。昔からのお友達と夜にファミレスでがやがやする感じは楽しかった。こういう関係の旧友がいることは素晴らしい。わたしが死んでいる必要がないのでは?と思ってしまった。
近藤史恵さん
おもしろかった!単純に楽しめた!無性に食べたくなったり、妙に美味しく感じる、正しくない食べ物は最高!だけど、なかなか食べれずじれったくなり思い詰めてしまう塩梅もよかった。韓国のインスタントラーメンの麺は日本のよりも好み。
Posted by ブクログ
標野 凪
「バター多めチーズ入りふわふわスクランブルエッグ」
ちょっと感情移入出来なさすぎたせいか、不完全燃焼でした。これは短編だからなのかな。もうちょっと他の角度からもストーリーが進むのを見たかった。
冬森 灯「ひめくり小鍋」
すごく好き。食べ物の描写も、おいしそうでした。この店連れてってほしい。新聞社探してしまいそう。
友井 羊「深夜に二人で背脂ラーメンを」
ささっと読める。
二人とも良い子に育ってる(親目線)
八木沢里志「ペンション・ワケアッテの夜食」
訳アリのワケアッテ?
すき。天かすのおにぎり、美味しそうすぎる。
レシピ知りたい。たぶん検索したら山ほどヒットするんだろうけど、このシソのやつが良い。食べたい。
大沼紀子「夜の言い分。」
読み始めて、ずっと違和感があって。
そうじゃないかなぁって思ってたらそうだった。
こうゆう友だちとダラダラおしゃべり楽しいよね。
歳を重ねたとき、そうゆう友だちがいたら嬉しいなぁ。
近藤史恵「正しくないラーメン」
少し毒を孕んでて、ちょっとハラハラした。
そうやって育ってしまったら、自分で軌道修正するのは難しいと思う。大事にならなくて、良かった。
Posted by ブクログ
美味しいご飯が出てくるアンソロジー。タイトルと表紙に惹かれて手に取った。
あくまで私の個人的感想なので好きな人には許して欲しいのだけど、1話目のスクランブルエッグの話はかなりビミョーだった。
でも2話目の「ひめくり小鍋」がなかなか良くて、季節柄お鍋いいなー、しかも1人用のやつ!
主人公の行動や、合言葉が必要とか、まあツッコミどころはあるのだけど。
3話目の、背脂ラーメンの話がいちばん面白かった。途中まで、この人、殺人を犯したのでは?とドキドキしながら読んでいたら、違ってかなりホッとした。でも、自分のほんの小さな悪意が、ある人を事故死に追いやったのでは、と苦悩していた。その男性の友人もまた、同じような理由で(この人の場合は悪意でもない、事故死した人の自業自得)、自分の行動のせいではと悩んでいて、2人で深夜に「麺固め味濃いめ脂は銀世界」という、なんかすごそうなラーメンを食べて、「罪悪感を分け合おう」と提案してきたのだ。
法律的にはなんの罪にも問われなくても、本人は一生引きづりそうな‥でも遺族から見たら、モヤモヤしそうな‥難しいけど‥落とし所としては、ベターだったかな、と思う。
ペンションの話は、オーナー夫妻のダンナさんが良い。クマと間違われるほどの体格なのに、奥さんには頭が上がらない。
一方的に振ってきた元カレを引きづる主人公と、デリカシーのないタクシー運転手に最初はイラつくものの、オーナー夫妻の人柄の良さに緩和されて、悪くない読後感だった。
深夜にファミレスに集う、アラフィフ女性の夜食会の話。年代が近いせいで、彼女たちのおしゃべりに自分も参加しているような錯覚を覚えた。なんか楽しい!そして、語り手の女性の違和感に気づき、読み進めていってああ、やっぱりとなる。
せつないけど、楽しい物語。深夜のファミレス、いいなー。
最後は、近藤史恵さん。さすが!という感じで面白かった。背徳感のあるラーメンを食べるために、ダンナに一服盛る料理研究家の女性。普通に考えれば、かなりあり得ない行動だけど、彼女の生育歴を見ると同情できる面もある。そして、
ダンナさんの懐の大きさが見えるラストはお見事!
ちなみに、この本で私がいちばん惹かれた料理は、2話目の小鍋。うち、家族多いので、1人用鍋に憧れがある笑