あらすじ
シリーズ累計130万部突破!宝島社大人気ショートショートシリーズの中から
おぞましいラストから鬱展開、ドロドロの愛憎劇まで深~~い闇を抱えたイヤミスの物語だけを集めました!
妹を排除できてすっきりしたはずが……。(中山七里「ふたり、いつまでも」)
僕が出会ったのは誰にも愛されない可哀想な子。(武田綾乃「かわいそうなうさぎ」)
ある日を境に、不気味な贈り物が届くようになって……。(林由美子「ギフト」)
愛の手料理、召し上がれ。(佐藤青南「私のカレーライス」)
後味がいやなイヤミスの物語、25作品を収録!
【著者】※五十音順
伽古屋圭市/桂 修司/貴戸湊太/佐藤青南/新藤卓広/高山聖史/武田綾乃/辻堂ゆめ/塔山 郁/中村 啓/中山七里/ハセベバクシンオー/林 由美子/深沢 仁/深津十一/降田 天/堀内公太郎/森川楓子/柳原 慧
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
イヤミスの物語が25作品詰め込まれた1冊です。
タイトル通り本当に後味の悪い何とも言えない結末だったりはしますが、それが何となく癖になります!
1編が短いのでちょっとした隙間時間に読みやすいです。
Posted by ブクログ
ほんとに短くサッと読めるイヤミス短編集。
色々な作家さんが集まっているから
イヤミスなんだけどイヤな感じが違うのが面白い!
絶対好み分かれると思う!
Posted by ブクログ
小中学生のイヤミス入門に最適では。ミステリというかホラーだけど…
先の読めてしまう話が多いけど、この短さではしかたない。暇つぶしにすごくちょうどいいです。
「記念日」の豆腐は結局なんだったのか気になって気になって…
Posted by ブクログ
3分で読めるイヤミスアンソロ。
宝島社から出ている5分で○○~のシリーズで既読の作品もあったし、短いだけに最初でオチがわかってしまったりするものもありましたが、サラッと楽しめた。
林由美子「ママン」既読でしたがまさしくイヤミスという感じで好きです。
Posted by ブクログ
オチのわかる話は確かに多かったけれど、どれもサクッと読めて楽しめた。読書の息抜きができる読書というと変な表現だが、ショートショートはそれが良い。
Posted by ブクログ
『このミステリーがすごい!』編集部・編『3分で不穏! ゾクッとするイヤミスの物語』宝島社文庫。
イヤミスのショートショート25作品を収録したアンソロジー。
イヤミスというのは、嫌な後味を残すミステリーと理解しているのだが、その嫌な後味の匙加減が難しい。心から嫌悪感や恐怖を感じてはホラーだし、ミステリー色が濃過ぎてもイヤミスとして成立しない。結末を読んで、ひと呼吸置いて嫌な後味を感じるくらいが丁度良い。
ショートショートの中にイヤミスを詰め込むのはなかなか難しい作業なのだろうなと思う。
深沢仁『猫を殺すことの残酷さについて』、貴戸湊太『誰にも言えない赤い傘の物語』、森川楓子『雪夜の出来事』、辻堂ゆめ『星天井の下で』、堀内公太郎『隣りの黒猫、僕の子猫』の5作が面白かった。
中山七里『ふたり、いつまでも』。姉の恋人を寝取った妹。妹は転落事故で臓器を損傷し、意識不明で延命治療を受けていた。結末は容易に予想出来る。中山七里にしては安直なストーリー。★★★
佐藤青南『私のカレーライス』。これも結末が容易に予想出来た。合コンで知り合った男性に一目惚れした女性がその男性のためにカレーを作る。カレーを煮込む途中で、男性が女性の友人に奪われたことが明らかになる。出来上がったカレーを男性を奪った友人に食べさせていたら違う味わいの作品になったのではと思う。★★★
武田綾乃『かわいそうなうさぎ』。家で密かにうさぎを飼い始めた少年。うさぎを妹に見付けられ、やがて親にも知られてしまう。二者択一の結末が予想され、どちらに転んでも怖いのだが。★★★★
中村啓『微笑む女』。AIや3Dプリンターなど技術の発達がもたらす悲劇。結末には早くに気が付いた。やはり裏の裏か。友達から自分の彼女が浮気していると指摘された男。★★★
深沢仁『猫を殺すことの残酷さについて』。これはゾクッと来たね。面白い。★★★★★
新藤卓広『趣味は人間観察』。予想外の結末にやられた。人間観察が趣味という女性刑事。次々と人間の裏を暴き、彼氏の浮気さえ見破ったのだ。★★★★★
林由美子『ママン』。他のアンソロジーで読んだことがある。設定だけでゾクッと来る。異常なマザコン母子に婚約者は後悔する。★★★★
高山聖史『ゴミの問題』。そこまでゾクッとはしなかった。確かにゴミ収集所の当番というのは面倒なものだ。以前住んでいた新興住宅地でゴミの分別がやたら細分化された時、区長のじじいが袋を開けて少しでも違反があるとゴミを出した住民に注意していたことがある。その区長は住民たちのリコール運動で直ぐに降ろされた。★★★
柳原慧『凶々しい声』。女同士の熾烈な争い。余りゾクッとしない、ありふれた結末。★★★
深津十一『夏色の残像』。脱サラしてペンションを始めた夫婦。結末は予想通りで、ゾクッともしなかった。★★★
ハセベバクシンオー『転落』。5歳児を虐待する親。そういう結末だったか。結末に向けたやけに説明的な描写は良かったのだろうか。★★★
貴戸湊太『誰にも言えない赤い傘の物語』。赤い傘を恐れる主人公。まさかそんな展開になるとは。よく練られたサスペンス。★★★★★
伽古屋圭市『記念日』。最初の結婚記念日に妻が出した謎掛けに毎年1つのだけ回答することが許された夫。なかなか正解に辿り着かぬままに月日が流れる。薄々は感じていたが、意表を付く展開と結末。★★★★
桂修司『夏の夜の不幸な連鎖』。一つの勘違いが不幸の連鎖を生む。まだ来ぬ結末にはゾクッとした。★★★★
森川楓子『雪夜の出来事』。彼氏のために鍋を作る女性。それも伏線だったのか。まさか、という展開に驚いた。なかなか面白い。★★★★★
深沢仁『誰にも言えない拠りどころの物語』。浮気の代償は高くつく。結末を理解するのに二度読みした。解りにくい分、面白さは半減。★★★
中村啓『永遠のかくれんぼ』。妻に浮気された夫が3人の娘と家でかくれんぼをする。三女と次女は直ぐに見付かるが、長女はなかなか見付からない。★★★★
辻堂ゆめ『星天井の下で』。このアンソロジーの中では一番イヤミスらしい作品だった。そういう展開と結末だったのかと納得した。★★★★★
堀内公太郎『隣りの黒猫、僕の子猫』。まさかの結末。ペット禁止のマンションで黒猫を飼う隣りの女と子猫を拾って来た主人公。見事なプロット。★★★★★
伽古屋圭市『誰にも言えないお仕置きの物語』。母親と2人暮らしの8歳の男子。そこへある男性が住み着くと男子は虐待を受け始める。何となく結末は見えて来る。★★★
高山聖史『銘菓』。着想は面白いがもう少し簡潔なストーリーに出来なかったのだろうか。終盤の山場から結末に至るまでがもたもたしている。★★★
塔山郁『獲物』。最終バスが無くなった夜に男が見付けた獲物の少女。男は公園の脇に車を停めると、少女は公園の中に駆け出した。少女を追い掛ける男。そういう結末だったか。★★★★
中山七里『好奇心の強いチェルシー』。エドガー・アラン・ポーの『黒猫』をベースに捻りを加えたショートショート。★★★
降田天『おやゆびひめ』。そういう展開と結末か。★★★★
林由美子『ギフト』。正体不明の人物が注文した品が次々と届く。注文主は亡くなったママ友。★★★★
定価790円
★★★
Posted by ブクログ
後味の悪いショートショート25連発。
話が短いおかげで“イヤの成分”が薄まったのか、1冊読み終えてもこちらのメンタルは削られない。
イヤミスといっても作家さんによって捉え方は違う。
題材も結末も1つとして同じものがない。
25通りのイヤな物語が楽しめるアンソロジーだった。