あらすじ
「人と吸血鬼は共存することができると思いますか?」ミミコは問いかける。もしそうならば。手を取り合うことができるならば。いや、そんな未来が来ると信じるからこそ頑張れる。たとえひとりぼっちでも。明日はきっと、ひとりじゃないって信じてるから――。十年前の香港で。今このシンガポールで。再び蘇る赤き血と黒き血の戦い。特区ではリンスケやバドリック、そしてサユカが、絶望的な状況の中、戦いを続ける。そんな中カーサたち『九龍の血統』は遂にシンガポールに上陸。狙いは今や『乙女』として世界の要となったミミコ! ミミコの危機にジローは間に合うのか!?
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Posted by ブクログ
評価:☆5
「人と吸血鬼は共存することができると思いますか?」
淡々と激務をこなし、元気一杯だった頃の面影がなくなってしまったミミコの姿は、頼もしさ以上に切なさを感じて胸が締め付けられた。
涙を流してでも、自分で喝を入れて踏ん張るのは見てて辛い・・・まだ20にもなってない少女には荷が重いよなぁ。
不死者の宿命から変化ではなく維持を選ぶ各国の吸血鬼達も味方につけるミミコ、この『頑張り』が世界の行方を決めるのだろう。
毎度のことながら敵側の九龍の血統の作戦が周到で緊張感あっていいね。チョロい敵だと萎えるしw
血を吸われても真銀刀で手をぶっ刺し、手を切り落とすように命じる尾根崎会長がカッコよすぎた。
そしてジローの演説が素晴らしかった!
記憶を、感覚を、知ってもらうことで人と吸血鬼の共存が出来ると分かった。
今までジロー・コタロウ・ミミコが過ごしてきた時間が実を結んだのが感慨深かった。
物語の結末まで後少し。