あらすじ
「曹操討つべし。曹操おそるるに足らず」と、劉備陣営の名軍師・諸葛孔明は孫権を説き、赤壁の戦いは、呉の将軍・黄蓋の火攻めによって見事に孫権軍が勝利を得た。劉備は蜀を狙い、魏は曹操、呉は孫権がおさえ、諸葛孔明が説いた「天下三分の計」どおり、乱世は三将鼎立の時代に入った。そのなかで天子を擁し、天下統一をめざす曹操は、劉備と孫権の二雄を争わせんと謀略をめぐらし、遂に孫権軍の手によって劉備の片腕“ひげの関羽”を攻めさせ、その首を刎ねさせた!
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三国志は好きでいろいろと読んできました。それぞれ誰を主人公にするかで作風が変わってきましたが、今回は道教・仏教の指導者の立場の人の立場で、悪役とかではなく中立に書かれていることで、三者の人物像が少しはわかったような気がします。
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三国演技をベースとした物語が多い中、この小説は『正史三国志』をもとに書かれた名作である。蜀の劉備陣営ではなく、魏の曹操陣営を中心に描かれている点も面白い。
第5巻は関羽の死まで。
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三国志モノで、目から鱗、陳 舜臣氏にはまるキッカケとなったシリーズ。
曹操のファンになり始めたのも、これがキッカケ。
でも、孔明一番は変わらず〜
Posted by ブクログ
読んだ本 秘本三国志(五) 陳舜臣 20251121
赤壁の戦いもさらりとすませ。どうもほかの人が描いてる部分はそれなりにして、新しい視点で掘り起こしてるって感じですね。最初から思ってたことですが。確かにほかの作品でさんざん読んでるから、描き込まなくても勝手にイメージが湧いてくる。
そして玄徳の入蜀。横山三国志では義を貴ぶ玄徳は蜀を乗っ取ることをよしとしなかったんだけど、ここでの玄徳はよく知る曹操なんかと変わらない野心家で、義の心なんかこれっぽっちも持っていない。そりゃそうだよな。
で、数多いた英雄たちが曹操、玄徳、孫権に絞られるまで散々枚数を割いていながら、もう関羽の死。しかもこちらも智勇を兼ね備えた人ってイメージだったのに、短慮で短気な張飛のイメージと変わらないんだから。
結構、五斗米道、曹丕なんかが描き込まれてて興味深くは読んでますが、三国志観は破壊されつくしました。