あらすじ
小さな活版印刷所「三日月堂」。 店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉――。 弓子が幼いころ、初めて活版印刷に触れた思い出。祖父が三日月堂を閉めるときの話……。 本編で描かれなかった、三日月堂の「過去」が詰まった番外編。
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Posted by ブクログ
大好きな『三日月堂』の「過去」が詰まった番外編
久しぶりに読んだ『活版印刷三日月堂』
あのお話しの人っと
前巻のお話しを懐かしく思い返しながら読めた
生きていく
生きている
みんなひとりで、自分を背負って生きている(生きていくしかない)
幼い時に母を亡くし、祖母、一年前に祖父、そして父親も亡くしひとりになった弓子
「生きる目標とか、目的とか、いまのわたしには全然ないの。でも、生きていくだけならできる気がする。人のためになにかするとか、そんなむずかしいこともできそうにない。でもいまは、生きてくだけでいいよね。許してくれるよね。きっと」
家族とのつながり、問題、それぞれの気持ち
が、いっぱい詰まっているシリーズ
弓子 名前の意味『思いを遠くまで届けられる人』
「ヒーローたちの記念写真」
活版印刷三日月堂シリーズ第二弾
『海からの手紙』
「我らの西部劇」片山さんのお父さんの回想
「星と暗闇」弓子のお父さんの回想
「届かない手紙」弓子が祖父母の家、活版印刷三日月堂から父親の元へ引っ越す時のお話し、レターセット
「ひこうき雲」弓子のお母さんカナコの大学時代のバンド仲間裕美(ひろみ)の回想
「最後のカレンダー」川越で紙店 笠原紙店 を営んでいる、弓子のお父さん修平の同級生、方介さんの回想
毎年、三日月堂で和紙のカレンダーと年賀状を印刷してもらっていた
「空色の冊子」弓子のお祖父ちゃんの、妻静子(弓子のお祖母ちゃん)が亡くなった翌年の3.11(東日本大震災)からの回想
弓子が通っていたあけぼの保育園の卒園記念冊子のお話し(紙がその時に数が揃っていた空色の紙)
「引っ越しの日」弓子が三日月堂へ引っ越す日のお話し
大学時代の同級生唯が大学時代に所属していた劇団の後輩の琴音の出ているお芝居を観に、北海道から東京へ出てきたついでに昔住んでいた横浜日ノ出町で弓子と再会する