あらすじ
本当にほしいものがある人だけがたどりつける、不思議なコンビニたそがれ堂。北国の高校を卒業し、今は街角の洋品店で働くつむぎが、たそがれ堂で手にしたものは――。諦めてしまっていた夢の続きを描いた「ガラスの靴」、老いた人気漫画家と少女の交流がユーモラスな「神様のいない家」、サンタクロースに手紙を書いた少年たちの物語「祝福の庭」。すべてを突き抜けて溢れだす魔法のような煌きと温もり、大人気シリーズ第6弾!
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Posted by ブクログ
今回はクリスマスの話。サンタを信じたいひとの話、少女漫画家の話など。毎回コンビニに行きたい、本当にほしいものはあんまりないけれど店主に会いたいですね。おでんとかコーヒーとかお稲荷さん食べたい、まったりしたい。うごく着物も見たいですし、そんな路地が現れる街が羨ましいです。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
本当にほしいものがあるひとだけがたどりつける、不思議なコンビニたそがれ堂。北国の高校を卒業し、いまは街角の洋品店で働くつむぎが、たそがれ堂で手にしたものは―。かつて諦めてしまった夢の続きを描いた「ガラスの靴」、老いた人気漫画家と少女の交流がユーモラスな「神様のいない家」、サンタクロースに手紙を書いた少年たちの物語「祝福の庭」。すべてを突き抜けてあふれだす魔法のようなきらめきと温もり、大人気シリーズ第六弾!
【感想】
Posted by ブクログ
人の優しさがつくる奇跡の話。特に3篇目「祝福の庭」は村山先生には珍しく青年同士の物語。小学校時代からの親友でも、半分大人になった二人は、一人は裕福な家と愛情溢れる家庭、頭脳に加えて整った容貌を持っていて、もう一人は貧しい家庭、住むところもないような有様、持っているのは自分だけ。そんな秀一は、やさしい親友を、今まで持ってきた自分たちの夢に殉じさせていいのか、もっと光溢れる未来があるんじゃないのか、自分の存在が親友の足を引っ張ってるんじゃないのか悩んでいて、それはとても痛いけど自分が引くことを考えてる。そこにサンタとたそがれ堂が現れて、もともとの自分の想いと向き合わせてくれる素敵な話。
Posted by ブクログ
『コンビニたそがれ堂』の六巻目。
三話とも、クリスマスにまつわるお話です。
一話目の『ガラスの靴』。
タイトル通り、絵本の『シンデレラ』が好きだった女の子と、シンデレラのようになった女の子のお話。
夢を叶える幸せもあるけれど、子供の頃の一番の夢を叶えられなくても、自分にとっての幸せのありように気付けるのも幸せなんだなぁ。
つむぎちゃんが、とてもやさしくて可愛い!
二話目の『神様のいない家』。
かつて、超売れっ子漫画家だった女性が、今ではひっそりと独りで住んでいるお屋敷。
そこに、入院中の母へのサプライズプレゼントにと、サインを貰いに訪れる、元気いっぱいで冒険好きの女の子、こずえ。
先生が自宅の庭でトラブルに巻き込まれているのを助ける為、あるものを買いに行ったこずえは、閉店時間ぎりぎりの、コンビニたそがれ堂に辿り着きます。
そこで店番をしていたのは、ねここ!
先生とこずえの二人の為に、ねここが素敵な魔法を使ってくれます。
三話目の『祝福の庭』。
芸人を目指す、幼馴染の秀一と圭介は、クリスマスイブの前日、記憶を失くした外国人のおじいさんを助けます。
どことなくサンタクロースっぽいそのおじいさんは、記憶を取り戻しかけ、寒い夜に外へ飛び出してしまいました。
おじいさんを探しに後を追う二人は、店長さんとねここがいるコンビニたそがれ堂に入ります。
コンビニたそがれ堂で、素敵なある物を買った二人は、やはり最強の相棒でした。
二人とも、自分が幸せになるというよりも、誰かが幸せになるのを見たいというのが、自分の幸せで。
でも、サンタクロースへのお願いは微妙に違って、それがきちんとかみ合っていて。
三話とも、サンタクロースを待たなくても、自分が誰かの為にサンタクロースになれる人たちで、それが幸せで。
みんながそうやって、お互いに幸せを贈り合えたらなぁ。
Posted by ブクログ
コンビニたそがれ堂第六弾。今回はクリスマスにまつわる話。「ガラスの靴」のつむぎちゃんはなんで優しい女の子なんだろう。夢をかなえるサンタさんのようだった。かわいくて優しい女の子だから、あなたはいつかきっと幸せになれるんだよ。心の拠り所になる勇気が出る言葉だった。「神様のいない家」のこずえは優しさと行動力で老女のかたくなな心を溶かした。「祝福の庭」の秀一と圭介が不思議なおじいちゃんを助ける話も友情が素敵だった。世の中の全ての人によいクリスマスを。
Posted by ブクログ
ガラスの靴
つむぎ
洋品店アザレアの店員。二十代も終わり近くなのに、顔立ちが幼いので、ボヘミアン風のはずが、森ガール風といわれる。
店長
アザレアの店長。サンタを信じている。
エイドリアン・M
もとが大金持ちの令嬢で、楽しく路上でうたっているところを有名なプロデューサーにみいだされあ、みるみるうちにシンデレラのようにスターになった。小さい頃日本にいたらしい。サンタクロースを探しにきた。
ミヨコ
十年ほど昔につむぎが出会った女の子。
神様のいない家
こずえ
ケーキ屋の一人娘。冒険に憧れる小学生。
由利原さくら
少女漫画家。週に何度かお手伝いさんが来る以外は、まったくのひとり暮らしだった。人間嫌いで、友達もいない。とこずえが、母から聞いていた。
祝福の庭
秀一
アルバイトで百貨店のおもちゃ売り場で働いている。落とし物と忘れ物に関しては、子どもの頃からプロみたいなもの。芸人になることを夢見ている。
秀一の父
そこそこ才能があり、人気も人脈もあったが売れない芸人だった。行方不明になった。
圭介
秀一の幼なじみ。十代の頃、一緒に芸人を目指していた。何でもできる器用な男で成績優秀。両親からは家業を継いで、外科医になって欲しいといわれ続けている。
じいさん
赤いビロードの服に赤いサンタ帽。白銀の巻き毛に同じ色の長い髭。大柄で、恰幅の良い体格に、ぽっこりしたおなか。