桑原洋子のレビュー一覧

  • 悲しみは羽根をまとって

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    最愛の妻を亡くし喪失感に沈む父と幼い息子たち。彼らの前に言葉を操る不思議なカラスが舞い降りる。
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    そんな冒頭の印象だけで読み進めると困惑するかもしれない、散文と詩が入り混じる独特の文体。
    不躾ながらどこかユーモラスなカラスは、(あとがきにあったとおり)大勢が予想する「悲しみ」のメタファーともとれるし、そう単純じゃないかもしれない。

    しいて言うなら「あえて思い出させ考え込ませ、めいっぱい嘆かせる荒療治」っぽさを感じたかな。
    絶望の底にいる家族が少しずつ再生へと向かう姿に、優しく寄り添う物語でした。

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    2026年06月23日
  • 悲しみは羽根をまとって

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    『悲しみは羽をまとって』 マックス・ポーター

    「テーマとしての前進なんて、愚者のためのものだ。良識ある人ならば、悲しみは長い時間をかけて取り組むプロジェクトだとわかっているものだから。ぼくは断じて急ぎたくない。」

    「誰にも、ぼくたちにのしかかる痛みが過ぎ去るまでの時間を長引かせることも短くすることもできないし、痛みをやわらげることもできない。」


    「男:ぼくはもう悲しまなくなるのか?
    鳥:違う。まったく違う。絶望の状態ではなくなったんだ。おまえはまだ悲しんでいる最中で、悲しむのにカラスはいらない。」

    妻を喪くした夫(父親)の支離滅裂な文章、子供たちの空想と現実が曖昧な物語、メタファーな

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    2026年05月26日
  • 悲しみは羽根をまとって

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    ネタバレ

    読んだ人間によってカラスがいろんな立ち位置になっている。
    私には悲しみを乗り越える為のものに感じたけど…どうなんだろう。

    訳者あとがきも込みで考えてみる…

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    2026年04月25日
  • ザ・ルーム・ネクスト・ドア

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    ネタバレ

    どんな依頼をされるのかなと読み進め、予想を超えていた。最小限の情報しか得ずに読んで良かった。
    途中で映画化されてると知ったけど敢えてキャストは検索せず読んだのも正解だった気がする。とはいえジュリアン・ムーアなら見てみたい。

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    2026年04月06日
  • 悲しみは羽根をまとって

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    妻を失った父親とその息子たち、そして目の前に現れたカラスの視点が交互に変わっていく。

    タイトル通り、「悲しみ」についての話だと思った。物語でよくあるのが、時間をかけてゆっくりと悲しみを乗り越える様子だが、実際はこの話通り「乗り越える」ことはほぼなく、悲しみと寄り添って常に生きていく様子がある意味でリアルだと思った。

    訳者あとがきがあって初めて色々理解できるところはあった。自分の読解力はまだまだだと思い知らされる…。

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    2026年03月17日
  • ザ・ルーム・ネクスト・ドア

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    癌に冒された友人に、死ぬ時は自分で決めたい、自分が逝く時に同じ屋根の下にいて欲しいと頼まれた話者のモノローグで綴られた物語。
    質疑応答の時間を設けず淡々と絶望的な地球の未来について講演する話者の元恋人や、話者が思い出す現実やフィクション作品の中の人々を通じ、生きづらく、恐怖に満ち、絶望的な未来しかない「生」というものが描かれる一方、それでも別れづらいその「生」、生きようとする力や最後まで自分が他の誰でもない自分として生きた実感を持っていたいという願いも描かかれ、そこに是非の評価をつけない話者の文章のトーンによって、読者も各々の死生観を振り返ることとなる。
    死にゆく愛する者を見つめること、死にゆ

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    2026年01月24日
  • ザ・ルーム・ネクスト・ドア

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    先に映画を観てしまっていたので、アルモドバルの脚色すさまじいな、と改めて感じた。
    原作ではイングリッドの自意識や感情が打ち寄せてくるが、映画は二人の関係性がとても複雑な味わいで、透徹した世界観や深みを感じさせる傑作。

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    2025年07月25日
  • ザ・ルーム・ネクスト・ドア

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    人の死という重いテーマの作品だけど、ユーモアもあり暗闇に沈むような感じはない。原題What Are You Going Throughは、フランスの哲学者ヴェイユの言葉から引用しているらしい。だから、作品が哲学的?映画版を観てみたい。

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    2025年05月12日
  • エドワードへの手紙

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    飛行機事故の唯一の生存者である少年を主人公としたYA小説。実際の飛行機事故を参考にしているとのこと。

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    2024年07月18日
  • 川が流れるように

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    すまぬ、読み飛ばしてしまったが、コロラドの桃とは初耳だった。ブルーメサも。視点が変わっての語り直しは興味深い。

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    2024年07月02日
  • ティアリングの女王(上)

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    秘されてきた女王ケルシー。有能な近衛兵メイス、有名な盗賊フェッチ、無能な摂政、魔女と恐れられる隣国の女王。
    これでもか、とファンタジーの王道内容てんこ盛り(個人的には好き)で、既視感は否めない。
    主人公のケルシーも自分の容姿に劣等感があり、秘されて生きてきただけで特別感は薄いし、何故かスコンとフェッチに恋をするし、とてもじゃないけど女王には向いていない。
    いざって時も教えられた事をなぞっているだけでケルシー自身の信念を読み取れず、なのに王室に入ったら信念ゴリゴリで不思議でした。

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    2018年09月15日
  • ティアリングの女王(下)

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    ネタバレ

    前半は面白いなーと思ったんだけど、後半が駄目。どんどん面白くなくなって行った。
    そもそも、完全なる異世界ファンタジーじゃないならその前提をまず最初に提示するべきだし、変な情報を小出しにされても萎えるだけ。「ほら驚いたでしょ?」って感じが文章の端々から伝わってくると言うか。っつか、そんなのだいぶ前から気づいてたけど今その言葉出してくるの……的な。
    イメージ画像なんだろうけど、表紙と文章描写のヒロインとの違いがありすぎてそれもどうなのって思った次第。

    これが好きだって思う方はもちろんいるんだろうけど、私は駄目だった。つまらなくはないが、おもしろくはなかった。

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    2015年06月02日
  • 星影の娘と真紅の帝国(上)

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    舞台は人間界(モロッコ)と、あちらの世界へ。前作より戦闘度合が高いが、登場人物も成長しているのでより面白く読める。次作も楽しみ。

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    2014年10月31日
  • 煙と骨の魔法少女

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    美貌の暴力系天使 * キメラが家族の17歳少女 in Prague
    表紙がお地味。「少女」というのも素直に納得できないが、面白い。やや読みにくのは倒置が多いから?! 次作も楽しみ。

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    2014年09月27日