桑原洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1940年代のアメリカ、コロラド州が舞台。
美しい森の木漏れ日、川の流れ、鳥の鳴き声、
地域で評判の桃の香りが、読みながら堪能できた。
母を事故で亡くし、家事を一身にこなす、17歳のビクトリアが、流れ者のウィルと出会い、恋に落ちる。
でも、インディアンである彼は、周囲から差別の中で隠れて会うことしかできない。
悲恋物語、と思いきや、
妊娠して、家族に隠れて山の中で出産するシーンは、ものすごい。
息をしていない産まれた子を蘇生させる場面は感動的。
食べ物がつき、どうしようもなくなった時、その決断はその後の人生の流れを変えた。
ウィルの「川がながれるように」の言葉が常に道標。
母親の死や、粗暴 -
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Posted by ブクログ
間もなく死を迎える友人と共に暮らす私… 逃げ出せない絶望の核心を描く #ザ・ルーム・ネクスト・ドア
■あらすじ
作家である私は、若い頃にルームメイトだったこともある友人に相談された。友人は重い病気を患っており、間もなく死を迎えるらしい。そして彼女は心の準備ができたら薬を飲んで死ぬため、それまでの間は近くにいてほしいとのことだった… 悩みながらも承諾した私は、友人と暮らしながら死について見つめ直すのだった。
■きっと読みたくなるレビュー
人生や死生観を見つめ直す物語。起承転結のあるエンタメ小説ではありますが、老いや死をはじめ、生き方、美意識、人間関係、子孫を残すことなど人生について深く突き詰 -
Posted by ブクログ
1948年、17歳の少女ヴィクトリアは、運命の相手ウィルと出会う。たちまち恋に落ちる2人だったが、家族も社会もそんな2人を許さなかった。ウィルは身を隠し、ヴィクトリアは嘘をついて逢瀬を重ねる。だが……。
ヴィクトリアの“喪失と再生”を、23年という長い時間で描いた作品だ。12歳で母親を亡くしたのを皮切りに、大切なものを次々と失っていくヴィクトリア。だが、ウィルが言った「川が流れるように」という言葉を胸に、絶望に打ちひしがれることなく強く生きていく。
最初はありがちなラブストーリーかと思ったが、もっと大きな“愛”を描いた作品だった。コロラドの美しい自然描写と共に、胸に沁みた。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ前半は面白いなーと思ったんだけど、後半が駄目。どんどん面白くなくなって行った。
そもそも、完全なる異世界ファンタジーじゃないならその前提をまず最初に提示するべきだし、変な情報を小出しにされても萎えるだけ。「ほら驚いたでしょ?」って感じが文章の端々から伝わってくると言うか。っつか、そんなのだいぶ前から気づいてたけど今その言葉出してくるの……的な。
イメージ画像なんだろうけど、表紙と文章描写のヒロインとの違いがありすぎてそれもどうなのって思った次第。
これが好きだって思う方はもちろんいるんだろうけど、私は駄目だった。つまらなくはないが、おもしろくはなかった。 -