野坂昭如のレビュー一覧
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1文が3ページに渡るなど、句点を使わずひたすら文を続ける独特な書き方に初めは戸惑ったが、すぐに気にならなくなった。「火垂るの墓」悲しいなぁ。ドロップの缶から出てきた小さな骨。戦争は終わったのに、三宮の駅構内で死ななければいけなかった清太を思うと悲しすぎる。「死児を育てる」私が娘を殺したのは、ねずみに...続きを読むPosted by ブクログ
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高校生のころこれを読んだ時の気分の沈みようといったらなかった。
「昔は良かった」「家族・親族・ご近所の絆があった」とかの懐古節も、戦時の極限状況では吹っ飛ばされる。
「死児を育てる」が重くのしかかる話だった。主人公が見た蔵の中の光景が、頭から離れなかった。Posted by ブクログ