野坂昭如のレビュー一覧
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1.著者;野坂氏(2015年没)は、作家・作詞家・歌手・政治家。実母の死別後に養子に出され、2人の妹も養子となる。野坂氏は神戸で罹災し、養父母を失い、浮浪児生活を送った。上の妹を病気で、下の妹を栄養失調で亡くす。「エロ事師たち」で作家デビュー。「火垂るの墓」等で直木賞、「同心円」で吉川英治文学賞など...続きを読むPosted by ブクログ
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どれも、悲しかったり、怖かったりするのに、閃光が残るような、話でした。おもろいのに、強いこころが在るなど、なんだか一生忘れないような タマシイですかね。妙に現実的に、残りますね。特に、アメリカひじき が妙に好き。Posted by ブクログ
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たぶん誰もが知っている「火垂るの墓」が掲載されている
野坂昭如の書いた短編集がギュッと凝縮された本。
最初は改行とか句読点がすごく読み辛くて、これ全部読み切れるかな…と思ってたけど
なんだかんだで読めた、というより気付いたら慣れてた。
火垂るの墓も然ることながら「アメリカひじき」はコミカルかと思いき...続きを読むPosted by ブクログ -
戦争の生々しさが濃い作品です。
火垂るの墓は著者の自伝らしく、守れなかった妹へのレクイエムだそうです。
何度もアニメで観ましたが、この本は壮絶な戦争体験記の恐らくそんな内容です。
蛆虫すら惜しいとか、盗みかっぱらいが蔓延し、当時の少年院の様子といい汚いだの何だの言う余裕がなくとにかく凄絶。
「ぜいた...続きを読むPosted by ブクログ -
第58回(昭和42年)直木賞受賞作。
有名な火垂るの墓を含む短編集。
独特の言い回しに直木賞というより、より純文学的な芥川賞に近しい気すらしてくる。
火垂るの墓はアニメで有名だが、それを見たことが無い自分はその先入観がなく、野坂昭如の実体験に基づくその思いを十二分に感じられたと思う。
誤解を恐...続きを読むPosted by ブクログ -
本書の表紙。「火垂るの墓」を読み終えて見返すと、どうしても感じ入ってしまいます。
しかし「感動」「感激」「感涙」などの推薦文句が苦手なひとには、ぜひ「火垂るの墓」以外の全編を読んでほしいです。作者の独特な筆致と感性には感じ入るかもしれません。Posted by ブクログ -
野坂昭如の代表作でもある「火垂るの墓」「アメリカひじき」
「火垂るの墓」はもはや宮崎駿の映画の方が親しまれていると思うけども、映画とはこと向きの異なった話となっている。映画「火垂るの墓」はあくまでも映画の「火垂るの墓」としてみた方がよいだろうと思う。
「火垂るの墓」は戦争や社会に対する反省や悔恨...続きを読むPosted by ブクログ -
NHK TV Jブンガクの2009年6月に紹介がありました。
火垂るの墓ではなく、アメリカひじきの紹介でした。
「一時しのぎ」
は、
Anything is better than nothing.
とのこと。
ちなみに、「アメリカひじき」とは、アメリカの紅茶とのこと。Posted by ブクログ -
映画を見て泣いている場合ではない。
原作は淡々と、現実味を帯びている。泣くよりも先に、戦争という無残な歴史の空しさを、二人の兄妹を通して思い知る。Posted by ブクログ -
今まで、ジブリ版の絵本等で読んだりはしていたけれど、野坂昭如さんの小説で読むには初です。
「火垂るの墓」
昭和22年敗戦後、混乱の中。駅構内のトイレの近く、戦争孤児となり、浮浪児となってしまった少年が、亡くなる。
戦争で、家を親を失い、最後に親身に世話をしていた妹を亡くす。彼も駅構内で力尽きる。
...続きを読むPosted by ブクログ