成川裕子のレビュー一覧

  • 女彫刻家
    このミス海外編、1996年版1位。古いイギリス、ミステリーだけどやっと最近のやつに雰囲気近づいてきた。比較的読みやすいし、テンポも良い。作家の女性が猟奇殺人犯として服役中の女彫刻家と呼ばれている人を取材し事件の真相(冤罪?)をあばいていく話。主人公の女性が元警察官で現料理人の男性と一緒に丁寧に関係者...続きを読む
  • 養鶏場の殺人/火口箱
    彼女の作品としては珍しい中編集。とは言っても読み応えは十分。養鶏場の殺人はワタシ的には今ひとつでしたが、火口箱の方は良かったです。思い込みってだめですね。色々見えなくなってしまう。面白かった。
  • 悪魔の羽根
    こういう展開は全く予想しておらず。
    勝手に「こんな話だろう」とイメージしていたものとあまりにも違って、むしろすがすがしい。
  • 破壊者
    『惨い。酷い。辛い。』読む前からおどおどしてしまう帯付きの長編ミステリー、いつもながら読み始めると止まらないミネット・ウォルターズ。男性側から女性に対して勝手に貼られたレッテルについて注意を喚起するというのが本書の隠れた目的であるという解説の一文があった。犠牲者は遺体となって登場するので彼女の言い分...続きを読む
  • 破壊者
    the breaker. i can't synchronize that emergency call 999, chippendale guy. that's why? can't like japanese translate? the prot not strong. i mean, if ...続きを読む
  • 遮断地区
    ウォルターズがデビュー作『氷の家』以来一貫して掲げる3つのテーマ。マイノリティに対する軽視と偏見、弱者に対する支配、そして家族のあり方。(あとがきより抜粋)想像を超える残忍な事件と登場人物の辛さや悲しみに読むのを途中でやめそうになるけれど結末が気になって結局一気読みしてしまう、それがウォルターズのミ...続きを読む
  • 晴れた日の森に死す
    ノルウェーの作家カーリン・フォッスム、1997年発表のミステリー小説。

    森の中の一軒家に一人暮らしの老女が殺される。発見者は少年院に住む12歳の少年。精神病院を脱走した統合失調症の青年が現場で目撃され・・・。
    一応警察ドラマですが、犯罪捜査の場面は添え物のような物語り。多数の登場人物の間で視点が次...続きを読む
  • 悪魔の羽根
    シエラレオネで女性が五人殺害された。
    記者コニーはある男を犯人ではと疑っていた。
    そんなコニーが拉致監禁されるが、数日後解放された彼女は事件について多くを語らないまま身を隠してしまう。

    事件の犯人は主人公の思う通りなためミステリーではなくサスペンスなのだが、事件の経過を読むというよりは、恐ろしい体...続きを読む
  • 養鶏場の殺人/火口箱
    中編2本。1本目は実際の殺人事件がもとになってるそうだが、一体どちら側が狂気なのか?楽しめた。2本目は登場人物が入り乱れてちょっと混乱。海外小説は名前がすんなり入ってこないと楽しめないこともある。
  • 悪魔の羽根
    コニーは取材中に拉致監禁される。
    無傷で帰ってきた彼女はあいまいな証言を繰り返し、犬を恐れ、自分を精神的に追い詰めた男の影に常に怯えている。
    何があったのか。
    そして彼女はどうするのか。

    マッケンジーと対決する場面は緊迫感がある。
    彼女が彼に対してハッタリをかますシーンはドキドキする。
    コニーは彼...続きを読む
  • 破壊者
    地味…だよね。
    特に凝った作りでもないし、意外な真相があるわけでもないし。
    だからこそ人を丹念に描けているんだと思う。
    犯人というより、話の先が気になった。
  • 悪魔の羽根
    前回読んだ中編の感触がよかったので、久々に長編にトライしてみた。結果はビミョー。

    上記のあらすじは序盤。解放後、身を隠すために移り住んだ農村での人間関係が、もうひとつの軸となる。相手の出方を窺いながら徐々に心を通わせる偽名の生活と、記者コニーとしてのメールのやりとりからくる緊迫感の対比が興味深い。...続きを読む
  • 悪魔の羽根
    拉致監禁されて解放された女性ジャーナリスト。
    一人はわずか3日で無傷で解放。
    一人は死の宣告を受けながら拘束の跡が残る。

    一人は恐怖に怯え、記者会見をすっぽかして雲隠れ。
    一人は解放と同時にメディアの前に果敢に体験を語る。
  • 悪魔の羽根
    終盤に向けてのウォルターズらしい展開。文脈を読み手としてどう捉えるやろかやけど。
    台詞もビシッと決まってる。
  • 遮断地区
    身近に小児性愛者が住んでいるとわかったら?日本ではありえないだろうけど住民たちが抗議デモを起こすがだんだんエスカレートし暴徒と化す・・
    20年ぶり??ぐらいにこの作者の本を読んだのだけど、あれ?こんな感じだったっけミネットウォルターズ。
    昔のほうが好きだったのか、自分の好みが変わったのか。
  • 遮断地区
    2014年このミス2位。閉鎖された区域での暴動とそれに関係した人々のミステリーというより物語。中盤まではかなり読みにくかったが、終盤は少し展開が早くなった。ただちょっと中途半端な気が。
  • 破壊者
    ウォルターズの今までの作品に比べると、面白さはやや下がるかな。スティーヴにトニーの教養知識が、トニーにスティーヴの美貌、或いは性的魅力があれば、二人ともまともな人生が送れたかもね。この二人の人生は無い物ねだりに満ちている。逆にケイトは自分の手に入るもので精一杯生きようとしたのでは?カーペンター警視と...続きを読む
  • 養鶏場の殺人/火口箱
    150ページほどの中編2作。
    やはりこの作者はエピソードを積み重ねつつ、キャラクターの輪郭をガリガリと削り出して行くのがうまい。
    このての結末と言うか真相をはっきり書かない終わり方は読み手に考える余地を与えてくれるので結構好きだったりする。
  • 病める狐 上
    かなり前に読んでいた氷の家や女彫刻家と違うかな?
    面白いんだけど、読み進むのがしんどかった。

    主人公のナンシーのみ焦点が当たるわけじゃなく
    トラヴェラーの侵入とそれに戸惑う住民の
    なんだかなーという展開がかなりを占めてます。

    まぁナンシー、アンカートンは魅力的だからね。
    他の悪意ある方々もじっく...続きを読む
  • 養鶏場の殺人/火口箱
    被害者加害者が濃密な関係を持っていて悲劇的な結果を迎えた時、加害者だけが悪い、といえるのだろうか──という作者の前書きにもあるように、当初の関係が悪意や思い込みによって徐々に破綻していくプロセスが面白い。中編なのであっさり描いてあるものの、それでも刻々と変化していく心理描写の上塗りはさすがウォルター...続きを読む