高岡浩三のレビュー一覧
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ネスレにて画期的な施策を数々行い、コーヒーブランドとして唯一無二の存在へと導いた高岡浩三氏が同社で行った戦略や取り組みについて書いた一冊。
ネスカフェアンバサダーやキットカットショコラトリーなど数々の企画の成功の裏側における考え方が満載でした。
イノベーションアワードやネスレパスなど優秀な人材を生み出す仕組みも非常に面白いものだと感じました。
本書のなかでも特にどんな部門でもプロフィットを生み出せることは非常に自分のこれからにおいて大事な考えであると感じました。
そして、コスト意識やニーズなど企業が存続していくなかで当然意識すべきところを愚直に向き合っていくことが同社の現在までの発展を支えて -
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この100周年を迎えられたのは、あなた達OBのお陰です。これからは私たちが未来の100年を作っていきます。さらなる高齢化を迎えるこれからの時代、あなた達が主要な顧客となる時代です。そこに向けた新しいビジネスも手がけていきます。それは利益率が非常に高いビジネスになるため、皆さんの年金も安泰でしょう。
その為に皆さんが積み上げてきたものを壊していきます。OBの皆さんがやらなかったことをやるのが、現役世代の務めだと考えています。私も現役世代には、OBの皆さんと同じ事をやってはいけないと、常々言い聞かせています。
その為、皆さんは彼らの取り組みに苦言を呈するのでなか、静かに、かつ敬意を持って見守っ -
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『ゲームのルールを変えろ』は、刺激的な書だった。
そこで言っているのは 『仕組み』を変えることだった。
それで、第2作の『ネスレの稼ぐ仕組み』に期待した。
ネスレの現役の社長という制約の中にあるのか、
もうすこし 客観的に 描けるといいのにな。
と 前作と比較して 『残念賞』だった。
しかし、マーケティングのポイントは 外していない。
顧客の問題を発見する。→
問題を解決する。→それによって あらたな価値を創造する。
それを実現するには 『仕組み』を変えることだ。
『顧客のとらえ方』と『問題のとらえ方』をつきつめていくことですね。
間接部門である人事部にも 顧客がある。
→たぶん、会社で -
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ネタバレ元ネスレ日本社長の高岡さんの本。
マーケティング発想とはどういうことなのか?を自身がネスレで実践した事例に基づき語った一冊。
①誰が顧客なのかを見定め、②顧客が自分で気付いていない問題点を「発掘」して、③その発掘された問題点をビジネスとして「解決」する。これがマーケティング発想。
皆が当たり前と思っている固定概念に疑問を持ちながら、幅広い視野で「問題」と「解決方法」を見直してみることが大事。あらゆるところに問題点はいくらでも存在している以上、マーケテイング発想のネタは尽きない。
具体例として「ネスカフェアンバサダー」「キットカットキャンペーン」「イノベーションアワード」「ネスレパス(採 -
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ネスレ日本㈱の代表取締役社長である高岡浩三氏ご自身による著書。意外な事にネスレが日本に進出してから約100年の歴史の中で、初めての日本人社長らしい。
なぜ100年もの間、生え抜きの日本人が社長になれなかったのか、それはネスレグループの中の「インターナショナルスタッフ制度」が影響している。ちなみにインターナショナルスタッフとはかなりのエリートであり、世界中に点在するネスレグループ企業を渡り歩いて、退職するまで祖国に帰れないそうだ。
しかし高岡氏はインターナショナルスタッフではないのだが、海外への赴任経験や国内事業の立て直しの実績が高く評価されたようだ。ブランド戦略に長けているだけではなく、取 -
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ネスレ日本で初めて日本人トップに就任した社長の書かれた書で、本のタイトルは刺激的ですが、本の中身として語りたいことは日本企業の根底の問題はマ-ケティングに無知な事にあることと思いました。
筆者の勤務されているネスレが非常に広い意味でマ-ケティングを語っているのに対して、典型的な日本企業はマ-ケティングを単なる販促手段としてしか考えていないのが現状のようで、私も本書で語られている、コ-ポレ-トブランドとプロダクトブランドの違いや意味をよく理解していませんでしたので多くの日本人は似たようなものだと思います。
マ-ケティングの考えに対して色々と示唆の富んだ内容の本だけにタイトルが逆に勿体ない気が -
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キットカットで有名なネスレでの仕事を通して、働き方について書かれている。
シンクグローバリー、アクトローカリーというだけあって、物事を俯瞰して、問題点を見極める成功例が多く載っている。
【3ポイント】
イノベーションは、課題として認識していなかったけど、後から課題であったことに気づくこと。
リノベーションは課題と認識し、改善すること。
作業はするな。
自分がやっていることが価値を生んでいるかを常に意識する。
もし作業であれば仕組化して減らす。
42歳で死ぬ。
目標は常に3年後を見据えて立てる。もし、自分が42歳で死ぬと仮定すると、逆算して何をすべきか考えるきっかけになる。 -
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世界的な企業であるがゆえに縦割りは避けられないと思われるが、事業モデルを考え直しながら、実行し、結果を出していく実話をベースにしたストーリー。
外資系ゆえに親会社の意向が強く出ると思うのだが、日本のマーケットにうまく擦り合わせていくスタイル(ゲームを変えると言っている)が、外資系企業に勤める人にとって素晴らしいお手本になると思う。
特に、三章の「撤退という決断を下すとき」は、言ってみたら海外ではうまくいっているビジネスで、なんで日本はダメなんだ?に対して、ビジネススコア的に怒られながらも細々やって行く選択肢もあったと思うのだが、やらないという判断は、内部的には別のビジネスで埋め合わせる必要が