高岡浩三のレビュー一覧
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ネタバレきらりと光るイノベーション
イノベーションというと、前章で触れた世界の風景を変えてしまうような衝撃的な事例ばかりを思い浮かべてしまいますが、世界とはいわないまでも、業界の問題を解決するようなきらりと光るイノベーションは少なくありません。
例えば、日本のIT企業「エムスリー」が開発した「m3.com」という医療情報ポータルサイトは、製薬業界の営業の風景を一新しました。ご存じの方も多いと思いますが、MRと呼ばれる製薬会社の営業は過酷な仕事の代名詞となるほど大変な仕事でした。自社の開発した薬を医師に売り込むわけですが、毎日のように病院に通い、何時間も待ってやっと1、2分、話を聞いてもらえるような仕事 -
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ネスレの少しがっかりした研究書に紹介されてた、高岡さんの本の第2弾。これでネスレ関連は3冊と。
コトラーとの共著とほとんど内容同じだった。特にマーケティング思考について。
・トップとして進める改革のポイント「ルールをなるべく減らす」
・生産性向上では、労働時間・休暇取得日数を管理職評価の項目に。
→これいいですね。インプットを賃金ではなく、時間にするのは正しいと思う。みなし残業制とかの会社だと、賃金と労働時間が比例しないので。
・自分は何をしたいのか(志)。これがあるかないかで、同じ仕事をしていても、得られるものが違う。
・目標は会社から与えられるものだが、自分を高めるために、自分で目標を -
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コトラーによる、「予測不能時代」にどのようなマーケティングを行い、マネジメントをしていくべきか、の新たな指南書。
世界とつながり、情報が瞬時に拡散する、不確定要素が多くなってきた現代で、いったいどんなマーケティング手法を取っていくべきか、のヒントを得たくて手にした1冊。
前半は、「ビジネス乱気流」が大きくなってきた時代的背景を考察した上で、「カオティクス・マネジメント・システム」が必要であることを強く説く。
でも、「カオティクス・マネジメント・システム」って何?
また、マーケッターとして、何をしたらいいの?
そのヒントは、第5章「カオティクス・マーケティング戦略」に記されています。時間 -
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・考える時間は労働時間の10%にも満たないと言われる。考える時間を捻出できない人は、イノベーションを起こすこともできなければ、稼ぐ仕組みを作り出すことも出来ない。
・インバウンドは世界的なナショナルブランドであるキットカットの日本限定版だから火がついた。→ビューグルス、とんがりにもチャンスあり?
・小さな投資で始める「リーンスタートアップ」
・できるだけ少なく応募させ、本当に欲しい人材を採る。これが人事部の使命。毎年の人気ランキングには何も意味はない。
・キャッシュ IT専門用語で、無駄を省いて高速化する意味
・小規模でも倍々ゲームで増えていく事業に期待
・顧客ごとに人件費を含めて損益計算書を -
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日本人として初めてネスレの日本法人の社長となった著者本人による本である。キットカットの受験生応援ポジショニングを成功させた当事者として関心を持ったが、それ以外にも大きな実績を上げている。そして、なによりも参考になるのが、彼自身の考え方である。新入社員時代に上げた実績である、マギーとカレーとのクロス販売に始まり、件のキットカット、ネスカフェアンバサダー、TV通販への参入など、イノベーションというべき事例とその背景にある考え方を惜しみもなく披露している。そのイノベーションもアイディアとそれを実現させる実行力があってこそのものである。アイディアを人に言うだけであれば簡単である。むしろ、最も評価される
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グローバル企業である ネスレが
日本に定着し 日本のなかで どのように戦い
どのように 社会貢献するのかを
しっかりと とらえているのが すばらしい。
キットカットの販売戦略
広告ではなく ニュースで ブランドを確立する。
受験生作戦。
日本式ダジャレで プロデュースするのが おもしろい。
コンビに対する 返品制度に対して
断固として 戦ったことは 特筆される。
周期の早い 商品群を どう ブランド化するのか
コーヒーアンバサダーの取り組みはおもしろい。
動く コンビニ という 視点が すばらしい。
ルールを変えること に全力を挙げ
日本式経営について 疑問を持って 取り組もうとして -
Posted by ブクログ
戦後、人口が増え、市場が拡大していく中では、トップの意向に従順なマネージャーが多数いることが、日本の揺るぎない強みとなっていた。が、市場は大きく転換し、過去の成功体験の延長戦上での成長はもはやありえない。戦後大量に生み出された従順=自分で考えられないマネージャーでは、イノベーションは起こせない。これが、多くのニッポン的な会社がイノベーションを起こせず、停滞している理由。根柢にあるのは人の問題ということ。
停滞している会社を変革させるには、現状のルールに縛られることなく、新たな視点で付加価値をどう上乗せするか。すなわち、マーケティング発想を、あらゆる部署の人間が持たなければならない。
が、既