高岡浩三のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
他の本で著者の本が紹介されていたので読みました。
内容は、イノベーションとは、何か?イノベーションがなぜ日本で起きにくいのか?イノベーションが起きた具体例を紹介されています。
会社では、イノベーションをしろと指示は良く聞く。
しかし、そのイノベーションとは何かの基準がないので何をしたらよいか分からない。
とりあえず、今ある物に手を加えて満足する。これが、日本の会社組織の動きだと思います。
この本を読んでイノベーションの難しさを感じますが、やりがいを凄く感じました。
自分のできる範囲から始め実績を作り、大きくしていく。
明日からやってみる。
キーワード
イノベーションとリノベーションの違い
顧客のあきらめている問題
頭に浮かばない問題
市場調査では出てこない問題
ダイバーシティの必要性
スモールスタート
-
Posted by ブクログ
ネタバレきらりと光るイノベーション
イノベーションというと、前章で触れた世界の風景を変えてしまうような衝撃的な事例ばかりを思い浮かべてしまいますが、世界とはいわないまでも、業界の問題を解決するようなきらりと光るイノベーションは少なくありません。
例えば、日本のIT企業「エムスリー」が開発した「m3.com」という医療情報ポータルサイトは、製薬業界の営業の風景を一新しました。ご存じの方も多いと思いますが、MRと呼ばれる製薬会社の営業は過酷な仕事の代名詞となるほど大変な仕事でした。自社の開発した薬を医師に売り込むわけですが、毎日のように病院に通い、何時間も待ってやっと1、2分、話を聞いてもらえるような仕事でした。医師との関係を築くために、医師が喜びそうな医療関係の情報を収集したり、医師が書く論文の資料を集めたり論文の草稿を書いたり、接待に明け暮れたりと、それはそれは涙ぐましい働きぶりで*した。
m3 には、医療に関するさまざまな情報が網羅されています。医療に関するニュースや、学会や臨床現場から発言される臨床情報、海外の主要学術誌に掲載された論文の抄訳などなどです。論文検索もできます。さらに、AIの「MR君」に質問すると、診療に役立つ医療情報、医薬品情報などを簡単に収集することができます。もちろん、国内外のすべての製薬会社の薬の情報が網羅されています。
m3の登場で、接待以外のMRの仕事の大半はなくなってしまいました。
m3 で探せば欲しい情報はすべて手に入るからです。2003年にスタートしたサービスですが、約34万人の医師のうち33万人以上が利用しています。
ほとんど全員です。医師の他、薬剤師など m3を活用する医療従事者は90万人を超えます。
-
Posted by ブクログ
ネスレの少しがっかりした研究書に紹介されてた、高岡さんの本の第2弾。これでネスレ関連は3冊と。
コトラーとの共著とほとんど内容同じだった。特にマーケティング思考について。
・トップとして進める改革のポイント「ルールをなるべく減らす」
・生産性向上では、労働時間・休暇取得日数を管理職評価の項目に。
→これいいですね。インプットを賃金ではなく、時間にするのは正しいと思う。みなし残業制とかの会社だと、賃金と労働時間が比例しないので。
・自分は何をしたいのか(志)。これがあるかないかで、同じ仕事をしていても、得られるものが違う。
・目標は会社から与えられるものだが、自分を高めるために、自分で目標を設定する。会社が与えた目標を達成しても、平均値をクリアしたにすぎない。他人に言われたことだけしかできない人間からはイノベーションは生まれない。
→ここは結構不思議な箇所。目標が会社から与えられる、上司から与えられるってのが一般的なのか。そう思ってる人がいることをあんまり想定してなかった。 -
Posted by ブクログ
コトラーによる、「予測不能時代」にどのようなマーケティングを行い、マネジメントをしていくべきか、の新たな指南書。
世界とつながり、情報が瞬時に拡散する、不確定要素が多くなってきた現代で、いったいどんなマーケティング手法を取っていくべきか、のヒントを得たくて手にした1冊。
前半は、「ビジネス乱気流」が大きくなってきた時代的背景を考察した上で、「カオティクス・マネジメント・システム」が必要であることを強く説く。
でも、「カオティクス・マネジメント・システム」って何?
また、マーケッターとして、何をしたらいいの?
そのヒントは、第5章「カオティクス・マーケティング戦略」に記されています。時間がないときは、この章だけでも時間をかけて読み込むことをおススメします。
「カオティクス・マネジメント・システム」
1.「早期警報システム」を開発して、乱気流源を検知する。
2.「キーシナリオの構築」でカオスに対応する。
3. 優先順位の高いシナリオとリスクに対する態度に基づいた「戦略を選択する」。
これでもややわかるような、わからないような。。。
そこで、「カオティクス・マーケティング戦略」を立てる上で考えるべき8つのポイントを挙げています。
1. コアとなる顧客層の市場シェアを確保する
2. コアとなる顧客層が重なるライバルのシェアを奪い、さらなるシェア拡大を積極的に推し進める
3. 顧客のニーズとウォンツが流動的ないまこそ、顧客調査をもっと行う
4. マーケティング予算を増やすか、少なくとも維持するように努める
→乱気流で市場が激しく揺さぶられ、顧客も苦労している状況では、コアとなる顧客層向けマーケティング予算のどこかを削ることなど、考えるだけでも最悪のタイミングである。
5. とにかく安全であることに焦点を合わせ、コアとなる価値観を強調する
→乱気流に脅えている時は、大勢の消費者が安全性を求めて群がる。いまこそ、自社と自社の製品・サービスに安全や安心を感じてもらうときである。
6. 効果がないものはすぐにやめる
7. 最良ブランドやコアブランドは値引きしない
8. 強気を助け、弱気をくじく
→乱気流市場では、自社最強のブランドや製品をさらに強化する必要がある。非主流ブランドやほとんど売れない製品に、時間と金を無駄遣いしている場合ではない。
新味は特にないかもしれない。ただ、「自分の顧客は誰なのか」、科学的に理解した上で、「資源を集中」すること、それも競合よりも早く、顧客の期待を上回る形で、「価値ある体験」を提供し続けること。
6章では、より経営的視点で、短期と中期(+長期)で持続し成長していくためには何が必要なのか、でまとめます。あらゆる企業との接点の場で、信頼を得続けること、そのための努力を損なわないこと。
私にとっては、第5章は、今のビジネスに大いに活用できる、もしくは理論的バックグランドと共にチームのメンバーに、なぜそれが必要かを説得するのにとても役立つ章でした。ここだけでも学習する価値があるかと思います。 -
Posted by ブクログ
・考える時間は労働時間の10%にも満たないと言われる。考える時間を捻出できない人は、イノベーションを起こすこともできなければ、稼ぐ仕組みを作り出すことも出来ない。
・インバウンドは世界的なナショナルブランドであるキットカットの日本限定版だから火がついた。→ビューグルス、とんがりにもチャンスあり?
・小さな投資で始める「リーンスタートアップ」
・できるだけ少なく応募させ、本当に欲しい人材を採る。これが人事部の使命。毎年の人気ランキングには何も意味はない。
・キャッシュ IT専門用語で、無駄を省いて高速化する意味
・小規模でも倍々ゲームで増えていく事業に期待
・顧客ごとに人件費を含めて損益計算書を見ているので、訪店頻度の高いスーパーより、ディスカウントの方が利益率が良い
→あらゆるコストを把握する。「コントローラー」がいる。
・休憩という概念は、仕事が終わると元の仕事に戻っていかなければならないため、ある種の義務感から逃れられない。
・CM→youtubeショートフィルムプロモーション -
Posted by ブクログ
日本人として初めてネスレの日本法人の社長となった著者本人による本である。キットカットの受験生応援ポジショニングを成功させた当事者として関心を持ったが、それ以外にも大きな実績を上げている。そして、なによりも参考になるのが、彼自身の考え方である。新入社員時代に上げた実績である、マギーとカレーとのクロス販売に始まり、件のキットカット、ネスカフェアンバサダー、TV通販への参入など、イノベーションというべき事例とその背景にある考え方を惜しみもなく披露している。そのイノベーションもアイディアとそれを実現させる実行力があってこそのものである。アイディアを人に言うだけであれば簡単である。むしろ、最も評価されるべきなのは実行力、つまりビジネスへの落とし込みということであろう。
書中、繰り返し旧態依然の日本株式会社に対する苦言が述べられている。全くの同感である。著者が指摘しているように、問題の本質はTOPの考え方、そしてまさしく実行力であろう。イノベーションを推奨しながらも、人事制度や評価をイノベーションを後押しする制度にしなければ、それは画鋲であり、もっといえば経営者による怠慢であろう。
取引先に対する、新しいビジネス手法や流通法についてのアプローチの仕方については大いに参考になる。おそらく、外資系企業の日本人経営者としては、マクドナルドの原田氏、元コカ・コーラの魚谷氏と並ぶリーダーであろう。 -
Posted by ブクログ
グローバル企業である ネスレが
日本に定着し 日本のなかで どのように戦い
どのように 社会貢献するのかを
しっかりと とらえているのが すばらしい。
キットカットの販売戦略
広告ではなく ニュースで ブランドを確立する。
受験生作戦。
日本式ダジャレで プロデュースするのが おもしろい。
コンビに対する 返品制度に対して
断固として 戦ったことは 特筆される。
周期の早い 商品群を どう ブランド化するのか
コーヒーアンバサダーの取り組みはおもしろい。
動く コンビニ という 視点が すばらしい。
ルールを変えること に全力を挙げ
日本式経営について 疑問を持って 取り組もうとしているのも
好感が持てる。
この間 マーケティングを 勉強しながら思ったのだが
マーケティングをするということは
まさに 経営のあり方を考えることだと思った。
また 危機とは 危険であると同時に 『機』とは チャンスがあるということは
確かにそうだ。
東日本大震災のあとの放射能漏れ事件に対する
ネスレの対応は 立派としか言いようがない。 -
Posted by ブクログ
戦後、人口が増え、市場が拡大していく中では、トップの意向に従順なマネージャーが多数いることが、日本の揺るぎない強みとなっていた。が、市場は大きく転換し、過去の成功体験の延長戦上での成長はもはやありえない。戦後大量に生み出された従順=自分で考えられないマネージャーでは、イノベーションは起こせない。これが、多くのニッポン的な会社がイノベーションを起こせず、停滞している理由。根柢にあるのは人の問題ということ。
停滞している会社を変革させるには、現状のルールに縛られることなく、新たな視点で付加価値をどう上乗せするか。すなわち、マーケティング発想を、あらゆる部署の人間が持たなければならない。
が、既にニッポン株式会社に毒されている会社では、過去のしがらみから簡単には脱せられない。ボトムアップではなく強い意志を持ったトップダウンが日梅雨。早く決断し、トライ&エラーを積み重ねること。
トップたるもの、イノベーティブな人材が育つような、仕掛け・仕組みづくりをすることこそが、最大の仕事。結局のところ、企業は全て人に起因する。
「キットカットの返品拒否による廃棄軽減取組」「キットカット受験キャンペーン」「ネスカフェアンバサダーモデルの確立」「イノベーティブな人材獲得のための採用選考方法」「社内提案制度イノベーティブアワード」などなど、ネスレ日本が成長するために行ってきた具体的な事例が満載。どれも非常に勉強になる話ばかりでした
ニッポン株市域会社に対する辛口な警鐘に非常に共感。「うちの会社のこと言っているのか!?」と思う読者も多いんではないでしょうか?このような人がトップになってくれたら・・・、なんてタラレバを言っても仕方が無いので、自分自身がイノベーティブな人材になれるよう、精進してきます。 -
Posted by ブクログ
ネスレ日本の元CEO高岡浩三氏が日本企業の経営に物申す一冊。なかなか面白い。
最初に注意点だけ書いておくと全然2025年決算をぶった切っておらず、粗利で十分的な話も日本支社っぽく、日本企業の経営スタイルを外資と比べてあーだこーだ言う内容が半分。一方で細かいエピソードや実例となると実績のある経営者だけに言葉に迫力と説得力がある。「イノベーション」と「リノベーション」の違いなどは面白い。高岡氏は「イノベーション」の例示でキットカットやアンバサダーを上げているが、「バリスタ」こそイノベーションのような気がする。あと「物干し竿で窓を叩いて起こす職業」なんてものがあったとは初めて知った。
現場主義の名の下に兎角ボトムアップから考えがちな日本企業に対して、構造から捉えて大胆に(時に乱暴に)収益構造を作っていく外資的な視点はなかなか面白く参考になる。そして定年退職後に現役時代の半額の年金が永久に出るというネスレ日本がとにかく羨ましい一冊。