あらすじ
思いついたことの98%は実行せよ!営業、流通、採用・育成・評価…本物のリーダーは仕組みを変える。業界平均数倍の利益を上げて成長するネスレ日本100年の歴史のなかで、史上初の生え抜き日本人CEOに就任した著者が明かす、世界に通用する日本的経営とは。
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Posted by ブクログ
日本にはダイバーシティが足りない。自分の意見を持ち、相手と戦わせ考え方を磨いていく、簡単ではない。切れ者兼努力家兼客観性を持った人なんだろうな。
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日本人として初めてネスレの日本法人の社長となった著者本人による本である。キットカットの受験生応援ポジショニングを成功させた当事者として関心を持ったが、それ以外にも大きな実績を上げている。そして、なによりも参考になるのが、彼自身の考え方である。新入社員時代に上げた実績である、マギーとカレーとのクロス販売に始まり、件のキットカット、ネスカフェアンバサダー、TV通販への参入など、イノベーションというべき事例とその背景にある考え方を惜しみもなく披露している。そのイノベーションもアイディアとそれを実現させる実行力があってこそのものである。アイディアを人に言うだけであれば簡単である。むしろ、最も評価されるべきなのは実行力、つまりビジネスへの落とし込みということであろう。
書中、繰り返し旧態依然の日本株式会社に対する苦言が述べられている。全くの同感である。著者が指摘しているように、問題の本質はTOPの考え方、そしてまさしく実行力であろう。イノベーションを推奨しながらも、人事制度や評価をイノベーションを後押しする制度にしなければ、それは画鋲であり、もっといえば経営者による怠慢であろう。
取引先に対する、新しいビジネス手法や流通法についてのアプローチの仕方については大いに参考になる。おそらく、外資系企業の日本人経営者としては、マクドナルドの原田氏、元コカ・コーラの魚谷氏と並ぶリーダーであろう。
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ネスカフェ日本法人で初めて日本人社長となった高岡氏の著書。マーケティングの在り方を、また実践を通して感じたことを綴っている。大事な書籍しか入れない本棚にぜひ加えておきたいと思えた一冊。
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グローバル企業である ネスレが
日本に定着し 日本のなかで どのように戦い
どのように 社会貢献するのかを
しっかりと とらえているのが すばらしい。
キットカットの販売戦略
広告ではなく ニュースで ブランドを確立する。
受験生作戦。
日本式ダジャレで プロデュースするのが おもしろい。
コンビに対する 返品制度に対して
断固として 戦ったことは 特筆される。
周期の早い 商品群を どう ブランド化するのか
コーヒーアンバサダーの取り組みはおもしろい。
動く コンビニ という 視点が すばらしい。
ルールを変えること に全力を挙げ
日本式経営について 疑問を持って 取り組もうとしているのも
好感が持てる。
この間 マーケティングを 勉強しながら思ったのだが
マーケティングをするということは
まさに 経営のあり方を考えることだと思った。
また 危機とは 危険であると同時に 『機』とは チャンスがあるということは
確かにそうだ。
東日本大震災のあとの放射能漏れ事件に対する
ネスレの対応は 立派としか言いようがない。
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尊敬する同業マーケターに勧められ
年初に買ったんだけど、
キャパ小さい僕は積読してました。
面白くて一気に読めました(^^)
僕もニッポン株式会社脱却目指し、
ついていきますネスレ先輩〜(o^^o)
Posted by ブクログ
戦後、人口が増え、市場が拡大していく中では、トップの意向に従順なマネージャーが多数いることが、日本の揺るぎない強みとなっていた。が、市場は大きく転換し、過去の成功体験の延長戦上での成長はもはやありえない。戦後大量に生み出された従順=自分で考えられないマネージャーでは、イノベーションは起こせない。これが、多くのニッポン的な会社がイノベーションを起こせず、停滞している理由。根柢にあるのは人の問題ということ。
停滞している会社を変革させるには、現状のルールに縛られることなく、新たな視点で付加価値をどう上乗せするか。すなわち、マーケティング発想を、あらゆる部署の人間が持たなければならない。
が、既にニッポン株式会社に毒されている会社では、過去のしがらみから簡単には脱せられない。ボトムアップではなく強い意志を持ったトップダウンが日梅雨。早く決断し、トライ&エラーを積み重ねること。
トップたるもの、イノベーティブな人材が育つような、仕掛け・仕組みづくりをすることこそが、最大の仕事。結局のところ、企業は全て人に起因する。
「キットカットの返品拒否による廃棄軽減取組」「キットカット受験キャンペーン」「ネスカフェアンバサダーモデルの確立」「イノベーティブな人材獲得のための採用選考方法」「社内提案制度イノベーティブアワード」などなど、ネスレ日本が成長するために行ってきた具体的な事例が満載。どれも非常に勉強になる話ばかりでした
ニッポン株市域会社に対する辛口な警鐘に非常に共感。「うちの会社のこと言っているのか!?」と思う読者も多いんではないでしょうか?このような人がトップになってくれたら・・・、なんてタラレバを言っても仕方が無いので、自分自身がイノベーティブな人材になれるよう、精進してきます。
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この100周年を迎えられたのは、あなた達OBのお陰です。これからは私たちが未来の100年を作っていきます。さらなる高齢化を迎えるこれからの時代、あなた達が主要な顧客となる時代です。そこに向けた新しいビジネスも手がけていきます。それは利益率が非常に高いビジネスになるため、皆さんの年金も安泰でしょう。
その為に皆さんが積み上げてきたものを壊していきます。OBの皆さんがやらなかったことをやるのが、現役世代の務めだと考えています。私も現役世代には、OBの皆さんと同じ事をやってはいけないと、常々言い聞かせています。
その為、皆さんは彼らの取り組みに苦言を呈するのでなか、静かに、かつ敬意を持って見守って頂きたい。
Posted by ブクログ
いま、自分が立ち向かっていることに色々な示唆を与えてくれた一冊。
今まで、読書は私にとってリラックスとリフレッシュであり、ビジネス書で共感ができるところがほとんどなかったから、好んで読んこなかったけれど、これは読みやすい。
Posted by ブクログ
ネスレ日本㈱の代表取締役社長である高岡浩三氏ご自身による著書。意外な事にネスレが日本に進出してから約100年の歴史の中で、初めての日本人社長らしい。
なぜ100年もの間、生え抜きの日本人が社長になれなかったのか、それはネスレグループの中の「インターナショナルスタッフ制度」が影響している。ちなみにインターナショナルスタッフとはかなりのエリートであり、世界中に点在するネスレグループ企業を渡り歩いて、退職するまで祖国に帰れないそうだ。
しかし高岡氏はインターナショナルスタッフではないのだが、海外への赴任経験や国内事業の立て直しの実績が高く評価されたようだ。ブランド戦略に長けているだけではなく、取引制度や人事評価など企業経営全体にイノベーションを貫く姿勢は、まさに国際企業のトップを務めるにふさわしい方だと思った。
「マーケティングは経営そのものである」「思いついた事の98%は実行する」「失敗の定義とは失敗から学ばない事」「根回しは足かせにしかならない」「最終的なリスクはトップが負う」など、これだけグローバル化が進む日本でも、旧来のニッポン式を否定しながらイノベーションを実践する、高岡氏のような経営者は意外と少ないのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
ネスレ日本で初めて日本人トップに就任した社長の書かれた書で、本のタイトルは刺激的ですが、本の中身として語りたいことは日本企業の根底の問題はマ-ケティングに無知な事にあることと思いました。
筆者の勤務されているネスレが非常に広い意味でマ-ケティングを語っているのに対して、典型的な日本企業はマ-ケティングを単なる販促手段としてしか考えていないのが現状のようで、私も本書で語られている、コ-ポレ-トブランドとプロダクトブランドの違いや意味をよく理解していませんでしたので多くの日本人は似たようなものだと思います。
マ-ケティングの考えに対して色々と示唆の富んだ内容の本だけにタイトルが逆に勿体ない気がしました。私がもし本書のタイトルをつけるとした「日本の経営者はの本当のマ-ケティングを知らない」「本当のマ-ケティングをやれば日本企業は変わる」と言った感じにしたいなと思いました。
Posted by ブクログ
日本人で初めてネスレ日本のトップに立った著者の、ブランド、マーケティング、マネジメントの話。ネスレの話は「外資でありながら日本ぽい」とか聞いていたが、実はよく知らなかったこともあり、面白く読めた。著者の入社以来やってきた足跡(自慢話っぽいことも含む)が、そのまま、日本式経営への抵抗であったり、ネスレHQへの挑戦だったりする。
Posted by ブクログ
この本は一言で言えば、ザ・経営者の仕事術である。
営業の最前線である現場経験。その中で経営者たるべく能力を何度となく試される。そしてそれをクリアしていく。ゲームの世界ならともかく、現実でこなしていく。根性あると正直思う。
著者の高岡浩三氏の考え方や姿勢が非常に潔い。思い切りが良い。中途半端さがないのが経営者の経営者たる所以であると思った。
真似するとかそういう話ではない。自分自身としてぐさっと突き刺さってくるものがあった。
学ぶに値する生き方。そう思った。
Posted by ブクログ
世界的な企業であるがゆえに縦割りは避けられないと思われるが、事業モデルを考え直しながら、実行し、結果を出していく実話をベースにしたストーリー。
外資系ゆえに親会社の意向が強く出ると思うのだが、日本のマーケットにうまく擦り合わせていくスタイル(ゲームを変えると言っている)が、外資系企業に勤める人にとって素晴らしいお手本になると思う。
特に、三章の「撤退という決断を下すとき」は、言ってみたら海外ではうまくいっているビジネスで、なんで日本はダメなんだ?に対して、ビジネススコア的に怒られながらも細々やって行く選択肢もあったと思うのだが、やらないという判断は、内部的には別のビジネスで埋め合わせる必要があったのではないか?と考えてしまった。
4章のキットカットのビジネスを飛躍させて行くマーケティング戦略などは、CMなどの直球ではなく、現場をよくみてゲリラ的に外濠を埋めて行くようで、読み応えがあった。
5章以降は、成功談的な書き振りと企業内の組織論的な話が強くなって行くので、ちと興味薄れてしまった。
想定読者は、やはり外資系企業勤めの人だろうか。若い人より、やはり30代中盤以降の人の方かな。
Posted by ブクログ
本のタイトルが「ゲームのルールを変える」であるため、ノウハウ本のように見えてしまうが、実際は、外資系企業のプロ経営者としての考え・経験を知れるもの。
以下は、自分用の忘備録。
・国籍不問で、海外勤務ができ、その時の実績が評価により認定される「インターナショナルスタッフ」という制度は面白い。
・ブランドごとにP/Lがあり、各責任者はサプライチェーン全体の最適化なども任される。
・ネスカフェアンバサダーのプロジェクト立ち上げ時には、トップクラスのハイパフォーマーはあえて入れないように指示した。現行の人事制度で評価が高い人は、従順でそつなく仕事をこなしチームワークに長けた人が多く、クリエイティビティにあふれた人間、人とは違う考えを持つ者がはじきだされるからだ。
・キットカットの返品制度を廃止する際に、顧客に伝える内容をすべて書面にした。すべての営業担当者にそれを丸暗記させ、1人たりとも違ったことを言わせないように、予行演習を含めて入念な準備をした。大事なことは社員によって異なるメッセージを発信しないことだ。「いや、これは上が決めたことで私は反対でした」などを言わせてはならない。営業現場ではこうした言葉が頻発する。
・On-line to Off-line
Posted by ブクログ
以前ハーバード・ビジネス・レビューのマーケティング特集(なぜ、ご当地キティちゃんが何でもやらされているかのからくりがわかる 「Harvard Business Review」2014年10月号 ダイヤモンド社)を
読んだときにチェックしておいた本を読みました。
「ゲームのルールを変えろ」とは、自分が仕事を行う上で、
ルールを変えろ、という部分と、
高岡さん自体が、今までのネスレグローバルのルールの
例外的にネスレ日本のトップになる、
つまりネスレにゲームのルールを変えさせるような人だ
という2つの意味を持っているもの。
何をしてきた上で、数字的な成果に現れ、そしてトップへと
選ばれたのか。
山本五十六の「やってみせ」ではないですが、アイデアを出したら
まず動く。自分でやってみる。
下に人がつくとついつい自分がやらずに人に頼んでしまいがちな
ところですが、
「やって見せる」ことがリーダーであると説きます。
やって見せた企画として感動したのが
キットカットを受験生に渡す、という初の試みの企画を受け入れた
新宿京王プラザホテルと新宿ワシントンホテルの2ホテルに
寄せられた受験生からの声。
「ホテルで頂いたチョコは、試験会場で食べました。ホテルのご厚意は、一生忘れることができません」
また、ホテル側からも
「緊張されている受験生のお客さまに、ひとときでも力を抜いて笑顔になっていただけるお手伝いができたと思います。とても感謝しております。」
と感謝の声が寄せられて、これが受験の時にはキットカット、の
大きなうねりを作り出していく。
受験生、ホテルマン、そして企業の三方よしなこの企画。
いい話だなと単純に思ってしまいました。
そして、自分がやってきたマギーブイヨン、キットカットの
受験キャンペーンなどの話をしながらも、
次世代リーダーは前任者がやってきたことにとらわれずに
仕事をすることが重要と繰り返し伝えます。
「企業には、過去に大成功した人を否定し、
自分が信じるものを常に批判の目を持ちながら
ロジカルに考えられる人材が必要である。
また、ただ批評するだけでなく、思ったことを実行できる
人材こそがリーダーとしてふさわしい。」
つまり、高岡さん自身も数々の成功体験がありながらも、
それに縛られずに新たなネスレの未来を創り出さないと
いけないわけです。
今後のネスレの動向が気になると同時に、
自分も
「仮説→実行→検証→リサーチ」
をして、アイデアを実行に移していきたいと思います。
Posted by ブクログ
Think Globally, Act Locally.
インターナショナルスタッフとして日本に来ている外国人はお客様ではない。現地に同化する。それがネスレのカルチャーなのだ 248
どれだけ高額な利益を上げて、どれだけ多額の税金を払うか。これが大手と呼ばれる企業に課せられた使命 263
確かにネスレという会社はグローバルリズムの中において絶対的な成功を収めた上に日本という排他的と妄想される中で生き延び長い間の経営を培ってきたことに異論をはさむ余地はない。だがそれもまた一つのゲームルールの上に成り立ち日本のルールを変えたからというわけであろう、ならば日本がそのルールを変える片鱗をつぶそうとする外国企業のやり方にもっと力を注ぐべきことだろう。日本株式会社と言われ卑下されても日本的経営を良しとする企業が一つでも残っていれば日本は日本という祖国を中心とする根強い魂がそのルールというものを根本的にひっくり返し利益誘導主義的グローバルリズムを跳ね返してくれることに期待したい。
書かれていることは今の日本社会から見れば至極まっとうなことばかりであり日本社会の真逆の経営を行っている、中には尊重したいことも多々ある。がその中に自らのご苦労な経験をさも当たり前のように書かれ、すべての人が氏と同じように行動できるように思われるが特別的要素も多く含まれていよう。
総合的活動
日本マーケティング協会
組織の内外に向けて統合・調整されたリサーチ・製品・価格・プロモーション・流通、および顧客・環境関係などに係わる諸活動を言う。
アメリカマーケティング協会
マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。
高岡構造的
マーケティングとは経営そのものである
ニッポン株式会社モデルの根本的な問題はマーケティングに無知なことだ。
ネスカフェアンバサダー
囲い込みによるパイの奪い合い、そして一時的な思い込みの利用と日本的親切心の利用。
結果さえ出せば誰も文句は言わない。
キットカットの受験ブランド ネスレの案か?
新興国からの材料購入 フェアトレドという言葉
Posted by ブクログ
著者がこれまで歩んで来られた
軌跡をたどることで、
そこから学ぶものがあった
1番印象深かったのは、実行力
まさに自分で道を切り拓いてきたことが
伝わってきた
もうひとつは、顧客視点で考えること
自分たちが伝えたいコンセプトは、
顧客にとってはどういうことなのか?
ネスレ商品の目標は、最終的に消費者に『ありがとう』と言われるブランドになること。そのために、どんなプロモーションをうつべきか?