小島毅のレビュー一覧

  • 中国の歴史7 中国思想と宗教の奔流 宋朝

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    宋といえば私の中で平清盛の日宋貿易のイメージしかなかったのですがこの本を読んで驚きました。隋や唐と比べて印象が薄い宋ではありますが、中国文化が圧倒的に洗練されたものになったのはこの時代だったのでした。

    本書ではそんな唐の歴史とともにその文化面も詳しく見ていくことができます。写真も豊富ですのでその見事な陶磁器の姿も見ることができます。視覚的にイメージできるのでこれはありがたいです。

    そして私が最も驚いたのは印刷術の発明によってもたらされた革命的な変化です。「本を読む」という行為が決定的に変容したその瞬間が非常に興味深かったです。

    宋時代に印刷術が発達し、知識の意義が大きく変わりました。その

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    2024年12月19日
  • 足利義満 消された日本国王

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    歴史をテーマにした新書には、ときどきものすごい本(下手な表現だけど、変わる言葉が見あたらない。)がある。
    本書でもたびたび引用されているけれど、「室町の王権」(今谷明 著)はそれの代表事例。歴史教科書で出ては来るけれど、「独裁体制を打ち立てるため守護大名をいくつか潰したり、南北朝統一を達成し、室町幕府の最盛期を築いた将軍。しかし、後継者の時代に独裁体制は崩壊。」程度でしか知られていない人物に新たな光を当てて、日本史上空前絶後の大物であったことをあぶり出した作品。
    もう一つ上げると、「儒教 ルサンチマンの宗教」(浅野祐一 著)も好事例。「聖人孔子」という、既成概念を根本から否定し、虚構の世界の誇

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    2012年06月02日
  • 中国の歴史7 中国思想と宗教の奔流 宋朝

    購入済み

    価値観が異なる人々の言動

    五代十国から宋を扱った歴史書である。現代人の視点から見た経済史や階級闘争、生活史は新鮮で読んでいて楽しい。しかし、当時の為政者や軍人そして庶民はどのように考え、感じ、そして行動したかを記述することはより一層重要である。現代国際政治でも言えることだが「価値観が異なる人々の言動を自分たちの価値観で判断することの危険性」を本書では説いている。
    現代の価値観では些細なことと思われる「称号」に、なぜ政治実務をそっちのけにしてまでこだわったのか そこのところを本書はついている。

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    2022年02月03日
  • 中国の歴史7 中国思想と宗教の奔流 宋朝

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    思想文化に焦点を合わせて、南北300年における時代の推移を明らかにする内容。特に朱子学に関する記述が豊富で、王安石から新旧対立・道学の展開を経て成立にいたる流れ、後世に与えた影響などは興味深かった。

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    2021年04月22日
  • 中国の歴史7 中国思想と宗教の奔流 宋朝

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    現代に伝わる日本の文化の基をつくったといっていい宋朝。歴代王朝最弱の軍隊を持っていたが、周辺の民族や国と交渉で渡り合っていたのは、文治主義の面目躍如ではないか。

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    2021年01月26日
  • 足利義満 消された日本国王

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    著者も書いているが、この本は小説ではなく、一切の希望や妄想が排除されねばならず、事実のみで構成されてしかるべきものである。

    足利義満という室町の武家についての私の印象は、地味、ハゲ、金閣、日明貿易、といった高校日本史レベルのものである(ヒドいな)。

    非常にアカデミックな内容で知性をまさぐる内容というよりは、まわりくどい。読んでいて、自分が読んでいる本が足利義満についてのものだと忘れてしまうことがある。(それは私の知性の問題でもある)

    再読しよう。

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    2017年03月13日
  • 江と戦国と大河~日本史を「外」から問い直す~

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    研究者の書いた本には基本的に☆をつけないことにしてるのだけど、これはとても面白かったので例外で。
    この本に繰り返しかかれているように、大河ドラマのホームドラマ化には私も反対!

    この続編?になる「平清盛」版も読んでみたいです。

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    2012年04月08日
  • 織田信長 最後の茶会~「本能寺の変」前日に何が起きたか~

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    2009.08.02
    東アジアの視点から信長を論じる。 全七章のうち二章を暦に裂くなど、ただ信長についてだけ読みたい人であれば退屈かもしれない。 戦国時代の常識を汲み取ろうというのは良いと思う。

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    2009年10月08日
  • 足利義満 消された日本国王

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    この一冊はもっと高く評価してもいい気がするが、何分筆が走りすぎているというかエッセーなので・・・。
    しかし、日本において、中華皇帝の権威を元にした政権ができそうになっていたこと、そして、それは「天皇になろうとしたか否か」といった日本史的な文脈とは一切関係ない、東洋史的な事件である、といったこの本の主張は、非常に合理的だと思います。
    日本にそうした中華冊封体制が必要であったか、あるいは、中華皇帝を受け入れた日本というものがどのような道をたどったであろうか、そうしたことを「今から遡って考える」なら、足利義満に高い評価はできないでしょう。
    しかし、足利義満は日本史では誰も(少なくとも天皇という存在が

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    2009年10月07日
  • 儒教が支えた明治維新

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    “儒教が日本の近代化を支えた”というとかつて森嶋通夫氏が『なぜ日本は「成功」したか?―先進技術と日本的心情』(1984年)で提起した問題を想起させられるが、こちらは日本がなぜ近代化に成功したかを中国哲学受容の長期的視点から論じたもの。

    著者は「はしがき」において「19世紀には儒教の教義内容が武士の間に広く浸透して国政改革への志を育んでいた。明治維新はこれを思想資源としている」(p.9)と述べ、たとえば丸山真男などに批判される江戸時代の体制教学としての朱子学などはむしろ近代西洋の学術体系を移入するさいの「培養基」となった点を重視するべきと主張している。慧眼だと思う。朱子学的教養に支えられた能吏

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    2024年01月06日
  • 義経の東アジア

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     平家台頭から源平合戦、鎌倉幕府設立に至る武家の成長、独立の時代の意義、特色を、広く東アジアにおける時代環境の中で論じた書。

     中国大陸では、遼・金と宋(南宋)の南北並立時代であった。 
     平家、平清盛が権力を振えた一つの理由が日宋貿易からの巨富であったが、中国からは宋銭、日本からは金(ゴールド)が主要な貿易品であった。そして、日本で金を産出するのは奥州平泉。平泉と言えば、義経との関係。 
     源平合戦と言っても、大きな枠組みで言えば、貿易、すなわち海外との交流を是とする平家、土地を基盤とする東国武士団に担がれる源氏・頼朝、中国北方とも繋がりを持つ奥州平泉氏、これら3つの集団があって、その中で

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    2021年04月30日
  • 江と戦国と大河~日本史を「外」から問い直す~

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    NHK大河ドラマ「江」放送当時に読みました。その前の「坂本龍馬」は全然見なかったのですが、「江」は便乗本まで買ってしまいました。まあ「大河ドラマを10倍楽しむ」一冊というやつです。
    books197

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    2012年08月13日
  • 江と戦国と大河~日本史を「外」から問い直す~

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    大河ドラマ観賞歴40年の著者が放映開始直前に書いたものらしいが、シナリオを知っていたのか当時から「それいけ江ちゃん大活躍!」的なドラマになる事を危惧していた感はある。 
    しかし登場人物の女性が度々口にする「私は戦が嫌いです」云々については、”乱世を嘆くのは当事者ではなく現在の書き手読み手”には納得、たとえ過去の大河のように無難な脚本で描いたとしても、あくまでも現代人の感覚のフィルターを通してしか戦国を見ていないわけで、バッシングも多いらしいが今年の大河もこれはこれでアリなのではないかと緩く再確認。

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    2011年06月27日
  • 足利義満 消された日本国王

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    [ 内容 ]
    かつて東アジア世界で日本が日本として生きていくために活躍した、一人の偉大な政治家がいた。
    その名は足利義満。
    いま、日本の行く末が不透明になりつつあるなか、六百年前に「この国のかたち」を明確に構想し、周囲の雑音を一掃してその構想に向けて邁進したこの人物に、われわれは学ぶべきことが多い、と思う。
    とりわけ、彼の「東アジア性」をわたしは高く評価したい。
    ―最新の歴史学の知見と朱子学研究の成果をもとに、気鋭の歴史学者が、逆臣・義満像をくつがえす。

    [ 目次 ]
    序章 消えた金閣
    第1章 日本国王源道義
    第2章 義満時代の東アジア情勢
    第3章 ゆがんだ南北朝史
    第4章 東アジア思想史上

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    2011年04月11日
  • 織田信長 最後の茶会~「本能寺の変」前日に何が起きたか~

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    タイトルは釣りっぽいなぁ。信長関係ないし茶会関係ないし本能寺関係ないし。「東アジアから見た戦国時代の文化史」くらいの内容。そう思って読めば内容そのものは面白い。

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    2010年03月09日
  • 足利義満 消された日本国王

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    2009.09.08
    ちょっと脱線おおいです。エッセーのような笑
    面白かったけどちょっと読み辛かった

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    2009年10月08日
  • 足利義満 消された日本国王

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    中国から見た日本史の一環。今まで利益を得るために明にへつらった国辱者と言われていた義満を、国際関係を深く理解した孤高の改革者という位置づけにしています。
    説得力あると思いますが、こうすると北条時宗の評価と逆転するし、抵抗多いだろうなあ。
     脱線が過ぎるので評価はきびしめに。

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    2009年10月04日