あらすじ
私たちは何者なのか――。日本の歩みは、いつの時代も世界的大国・中国の圧倒的な影響下にあった。両国の長きにわたる複雑な関係性を通して見ることで、歴史の本当のありようが浮かび上がる。国家の誕生から東アジアの覇権を争った近現代まで、一気に駆け抜け、やさしく愉快に説き明かす。
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Posted by ブクログ
偉大な“兄”中国と、“従弟”の日本。二つの国の成長譚が分かる本。
日本が中国に対して抱いてしまう、海を隔てているが故の理想と、拳を交えたことで知った弱さ。それは、日本人の、中国人に対する偏見=己との違いでもある。
その指摘には、この本が、子ども達に語るべき二千年史であるという、著者の誇りを感じた。
また、ことばに興味のある私としては、20世紀初頭までは東アジアの国際共通語であった中国語が、なぜ今はその地位を失っているかという疑問が湧いた。
権威主義に端を発する情報統制により、中国語の話者を統べることは、もしかしたら中国語を現代に生き永らえさせるための“必要悪”なのかもしれない。
Posted by ブクログ
子供向けくらいの方が分かりやすくていい。二千年前から日本は世界とつながろうとしていたというのは素敵な話だと思う。それだけに今になって日本サイコーと内向きになろうとする人たちがいるのが残念でならない。このような良書を若い人たちが読んで、変な固定観念に染まらぬことを願うばかり。