あらすじ
自分の国の歴史を学ぶ――その「勉強」には、一体どんな意味があるのだろう。「日本」と呼ばれるこの国は、一体どうやって生まれたのだろう? たった一つの視点からでは、歴史を語ることはできない。言語、宗教、文化、戦争……。周辺国との複雑で密な交わりこそが、この国の過去を楽しむ鍵になる。凝り固まった一国史観から解放される、ユーモア溢れる日本史ガイド!
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Posted by ブクログ
2025/01/29 19:35
かつては司馬遼太郎の歴史小説をそれこそ食い入るように読んだものだけど、あれもこの人に言わせれば、「よく読む」ことが必要なのだろうか。
ここ数年は次から次へと新しい本ばかり読みたがるから、かつて読んだものをもう一度というわけにはなかなかいかないのだけれど、こういう本を読んだ後にいま一度読んでみるのも新たな視点を得られそうで、面白いかもしれない。
Posted by ブクログ
あまりに面白く
読み進めてしまい
そのままの勢いで
続編の「近現代史」編に
突入してしまいました
読者を若い人(この場合は筆者の十五歳の娘さん)
に限って、その若い頭と心に話しかけておられる
そのことが あまりに面白いに
つながっているような気がします
Posted by ブクログ
歴史はその時の権利者によって都合の良い内容で編纂される。その時代に起きていることは一つなのに、その解釈・歴史認識によって全く違うものになってしまう。過去の出来事の現存する判断材料は史料しないが、当時の社会情勢、政治状況、社会システム、アジアでの立ち位置、当時の価値観等を正しく理解した視点をもって、本当の史実とは何なのかを考えることの大切さを再認識させられた。
Posted by ブクログ
トピック的に日本史を眺めるというもの。著者は中国思想史家なので癖があるように思う。東アジアという視野を持って日本を見るのはそのとおり必要なこと。皇国史観の批判を今更してもと思ったが、著者はそこから射程を儒教や自由主義や民主主義まで伸ばし、人を食らうものという。それには賛同するが、現在だから言えるのではないか、それこそ著者の言う当時の人の考えや行動を現代の観点で採点するというものではないかという疑念を拭いきれない。すべての宗教、イデオロギーを嘲笑するニヒリズムが一段高いところに位置するというのは正しいのか。何も信じずに人間社会は成り立つのか?