中澤務のレビュー一覧
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ネタバレ私にとっては難しいなと思う部分が多々ありました。
しかし、昔と今で繋がるところもあって興味深かったです。
▪︎印象に残ったフレーズ
・『長く続いた幸せに甘やかされて、力を失った精神の持ち主は、いつまでも涙を流して嘆いていればよい。最も軽い災難の一撃で、崩れ落ちればよい。しかし、生涯にわたって災厄に見舞われ続けてきた精神の持ち主には、最も重い災難にも、強靭で確固とした不屈の心で、耐えていただきたいのです。』
・『悲しみというものは、まぎらわせるよりも、克服してしまうほうがよい』
・『信頼に満ちた心地よい友情ほど、心に喜びを与えてくれるものはない。』
→はるか昔にも友情とかあったんだなと思い、 -
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読みづらいけど、とても大切なことが書いてある。
最後の解説を読んでから読むとわかりやすい。
2000年前も人間や人生の本質的な部分は変わらないと実感した。
人生の短さについて
人生は無為に過ごすと何も出来ずに終わる
自分の時間を他人に奪われないようにする
時間を浪費してしまうのはやりたいことがないから
閑暇を持って目的のために時間を使う
心の安定について
自分の実力や得意なことを見極める
仕事は自分の能力に見合ったものを選ぶ
付き合う人を選ぶ。欲の少ない人が良い
質素な生活を心がける。足るを知る
疲れたら休息をとって精神を回復する。息抜き大事
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古代ギリシャの哲学者・プラトンによる、師匠であるソクラテスの物語のひとつで、エロス論です。
舞台となるのは詩人・アガトン邸での饗宴(飲み会の一種)の席。アガトンが大勢の大衆を前に見事な詩を披露して優勝したお祝いの饗宴です。そこに出席した者たちが順々にエロスについて語っていきます。途中、演説の順番が来たアリストファネスのしゃっくりがとまらず、次の順番をひとつ飛ばしてもらうアクシデントがありますが、これはこの哲学議論物語にユーモアで彩ったアクセントなのかもしれません。
まずはじめのパイドロスの話からもうおもしろかった。
「自分がなにか恥ずべき状態に置かれている状態を愛する者に見られるとき、最も -
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これは解説無くして読めなかったな。パイデラスティアという風習がどんなものか全く想像できないし、それ以前に寝椅子で横になって食事っていうことすら???だったしな。(多少横になってたほうが消化にはいいのか?)
まあこの少年愛の理解は難しいだろうから、それはそういうものだということで受け入れて読む。
でも結局エロスは何なのかが、ディオティマなる巫女?の話で説得されて終わってしまった。うーむ、、もうちょっと考えてみたい。エロスについてはパイドロスでも議論されるみたいなのでそちらをみてみよう。
アルキビアデスのソクラテスに対する感情は、何となく理解できる。ああ、そう、美少年繋がりのせいかもしれないが、 -
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ネタバレパイデラスティア、美の梯子
本文もさることながら、解説が詳しく書かれているのが本書の良い点である。歴史的背景と文化的背景がわかりやすく、理解の助けとなった。なかでも、パイデラスティア(少年愛)について誤解を与えぬよう配慮しながらの記述に多く学んだところがあった。
古代ギリシャ人の性は、現代における性とは異なる側面をもっているため、現代的な価値観を通して評価するのは危険である。古代ギリシャ人の愛は近代的な価値観の枠組みの外にある。彼らの性的な愛は対等な関係を前提としておらず、不均等な優劣の中で成立する。それは少年愛に限らず、女性との関係においても動揺で、彼らにとっての性は能動—受動という関係 -
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最近金のことを考えてたら、日課であった知的探求が完全にストップしてしまっていた。価値観は人それぞれかもしれないが、いつも内面に疑問を抱き続ける2か月ほどだったので、うまく脱却できまたプラトンに戻ってこれたことに、なんだか感謝の思いにまで至る。
解説に助けられながら、「饗宴」読み終わった。エロスについての対話。人間の欲望、愛、性。人生に欠かすことができない要点ともいえるエロス。結論としてはまだ不確かなところがあるが、肉体の欲望➡心の欲望➡関係からの欲望➡知的欲望と、エロスも段階的により価値があるものへと高められていく、という感じのところが印象的だった。「知」を幸福に至る最高の方法として置くが、 -
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ネタバレソクラテスらによる、愛の中でも性的な愛を意味するエロスについての演説。平易な言葉で臨場感が伝わってくる本編訳に加え、舞台背景やなどについて約100項にわたる詳細な解説が理解に深みをもたせてくれる。とはいえ、考えが大きく変わることはなかった。
私は、人間を「よい」と認識するのは肉体と精神の相互作用によるものであり肉体の美しさを軽視すべきでないと考えている。
本書に、あらゆる体における美しさは同一、とあるが論理の飛躍としか思えない。
真理を語ろうとするから、美しい体は瓜2つとなるのは必然だろう。黄金比のそれだろうから。そして、真理だから、それを愛するべき、となる。此処が決定的に間違っている。誰もが -
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ソクラテスは、知者として高名なプロタゴラスに対して最大限の敬意を払い、持ち上げると見せて、彼の演説の中の、一見些細なことにも思える問題点を指摘する。はじめは余裕で応じていたプロタゴラスも、ソクラテスから次々と繰り出される質問に次第に追い詰められ、最後は自分の発言の誤りを認めざるを得なくなる。そんなプロタゴラスの様子と、ソクラテスの鮮やかなやり口に、昔見た米国のテレビドラマ「刑事コロンボ」が想い起こされた。プラトンの著作の中でも、読み物としての面白さが特に際立つ作品となっている。
「徳は生まれつき備わっているものではなく、教えられて身につくものである」というプロタゴラスの主張には、納得できる