中澤務のレビュー一覧

  • 人生の短さについて 他2篇

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    ネタバレ

    私にとっては難しいなと思う部分が多々ありました。
    しかし、昔と今で繋がるところもあって興味深かったです。
    ▪︎印象に残ったフレーズ
    ・『長く続いた幸せに甘やかされて、力を失った精神の持ち主は、いつまでも涙を流して嘆いていればよい。最も軽い災難の一撃で、崩れ落ちればよい。しかし、生涯にわたって災厄に見舞われ続けてきた精神の持ち主には、最も重い災難にも、強靭で確固とした不屈の心で、耐えていただきたいのです。』

    ・『悲しみというものは、まぎらわせるよりも、克服してしまうほうがよい』

    ・『信頼に満ちた心地よい友情ほど、心に喜びを与えてくれるものはない。』
    →はるか昔にも友情とかあったんだなと思い、

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    2023年07月18日
  • 饗宴

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    ソクラテスやプラトンについて語られる時によく出てくる逸話が、もともとどんな文脈で語られたものかがわかって面白かった。訳者による時代背景等の解説も有用。

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    2023年01月12日
  • 饗宴

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    古代ギリシャ当時のエロス観と、ソクラテスの哲学的エロス観との対比が、物語調で書かれた本です。
    当時の少年愛という風習があることは知っていたし、ギリシャ神話を少しかじっていたことが理解の助けにもなり、読みやすかったです。
    訳者による、時代背景や登場人物一人一人のエロス論への丁寧な解説があるのはとてもありがたいですね。
    エロスとは、「何物とも比較できない、独立した普遍的な美」を追い求める欲望である(と解釈しましたが正しいのかはわかりません笑)、というソクラテス(プラトン)の考えが、後のプラトンのイデア論へと繋がっているそうです。

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    2022年07月31日
  • 人生の短さについて 他2篇

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    読みづらいけど、とても大切なことが書いてある。
    最後の解説を読んでから読むとわかりやすい。
    2000年前も人間や人生の本質的な部分は変わらないと実感した。

    人生の短さについて
    人生は無為に過ごすと何も出来ずに終わる
    自分の時間を他人に奪われないようにする
    時間を浪費してしまうのはやりたいことがないから
    閑暇を持って目的のために時間を使う

    心の安定について
    自分の実力や得意なことを見極める
    仕事は自分の能力に見合ったものを選ぶ
    付き合う人を選ぶ。欲の少ない人が良い
    質素な生活を心がける。足るを知る
    疲れたら休息をとって精神を回復する。息抜き大事

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    2025年01月19日
  • 饗宴

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    古代ギリシャの哲学者・プラトンによる、師匠であるソクラテスの物語のひとつで、エロス論です。

    舞台となるのは詩人・アガトン邸での饗宴(飲み会の一種)の席。アガトンが大勢の大衆を前に見事な詩を披露して優勝したお祝いの饗宴です。そこに出席した者たちが順々にエロスについて語っていきます。途中、演説の順番が来たアリストファネスのしゃっくりがとまらず、次の順番をひとつ飛ばしてもらうアクシデントがありますが、これはこの哲学議論物語にユーモアで彩ったアクセントなのかもしれません。

    まずはじめのパイドロスの話からもうおもしろかった。
    「自分がなにか恥ずべき状態に置かれている状態を愛する者に見られるとき、最も

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    2022年05月23日
  • 饗宴

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    構えてたよりも読みやすくてびっくりした。
    文化の背景は違うけれど、現代にも通じそうなことを書いていて驚いた。

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    2022年01月20日
  • 饗宴

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    面白い!エロスの賛美をしていく中で、前半は神としてのエロスの賛美を。後半は神ではなくダイモンとして、美しいものよいものを目指す存在であることがかたられる。この欠如しているからこそ、欲し、追い求める姿こそがエロスだという解釈に帰着させるために、様々な視点からエロスについて語られる。途中のアガトンとソクラテスの対話でアガトンのエロス解釈が誤りであることを気づかせたソクラテスの手法は、部下との面談の場でも活かせないものかと思う。

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    2022年01月02日
  • 饗宴

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    これは解説無くして読めなかったな。パイデラスティアという風習がどんなものか全く想像できないし、それ以前に寝椅子で横になって食事っていうことすら???だったしな。(多少横になってたほうが消化にはいいのか?)
    まあこの少年愛の理解は難しいだろうから、それはそういうものだということで受け入れて読む。
    でも結局エロスは何なのかが、ディオティマなる巫女?の話で説得されて終わってしまった。うーむ、、もうちょっと考えてみたい。エロスについてはパイドロスでも議論されるみたいなのでそちらをみてみよう。

    アルキビアデスのソクラテスに対する感情は、何となく理解できる。ああ、そう、美少年繋がりのせいかもしれないが、

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    2021年08月15日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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    難しかったけど、読めなくはなかった。
    対話形式でアレテーについて深めていく内容で、ソクラテスの論理的な思考が物凄いなと思った。仮説を立てて証明を行なっていく様がとても面白かったし、物事を深く考えるのって楽しいんだなと思った。

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    2021年02月17日
  • 饗宴

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    読みやすい。そして結構面白い。(文庫のくせにやたら高額なのが気になるけど)
    エロース賛歌、そしてかの有名な美のイデア論について。
    角川ソフィアだとたしか「恋について」って副題がつけられてたけど、なんかそれだと語弊があるような気はする。
    アリストファネスの神話がすごく好きで、それ目当てだったけど他の人の話も興味深かった。
    それにしてもソクラテスのおっさん、いけ好かねえなー。




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    2019年06月21日
  • 饗宴

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    美へのエロスが高まっていけば、それが美のイデアの発見へと至る、というところか。
    イデアとは何か、まだ構築しているところ、という感じ。読んで面白いけども、読むべきなのかというと、そうでもないか?ゴルギアスもそうだけども。
    「国家」「ソクラテスの弁明」「パイドン」あたりを読めば、一旦はそれでいいのかもしれない。
    他のも読むと、発見や楽しみはあるけど、そのあたりを読み始めたときの驚きはもうあんまりないのかも。

    また、そのうち読みたくなったらプラトン読もう。もう次にいっていいかな、と思う。
    アリストテレスにいこう。

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    2018年11月18日
  • 饗宴

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    ネタバレ

    パイデラスティア、美の梯子
     本文もさることながら、解説が詳しく書かれているのが本書の良い点である。歴史的背景と文化的背景がわかりやすく、理解の助けとなった。なかでも、パイデラスティア(少年愛)について誤解を与えぬよう配慮しながらの記述に多く学んだところがあった。
     古代ギリシャ人の性は、現代における性とは異なる側面をもっているため、現代的な価値観を通して評価するのは危険である。古代ギリシャ人の愛は近代的な価値観の枠組みの外にある。彼らの性的な愛は対等な関係を前提としておらず、不均等な優劣の中で成立する。それは少年愛に限らず、女性との関係においても動揺で、彼らにとっての性は能動—受動という関係

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    2018年03月24日
  • 饗宴

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    有名な哲学の古典。美のイデア、善のイデアにつながるように恋愛について語られている。少年愛のことをうまく変換できれば詰まることはないと思う。様々な言い方や角度から述べられるので飽きずに読むことが出来た。又、当時の風習については巻末の解説が割合丁寧なので、キリスト教以前のギリシャを考えさせてくれる。

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    2017年12月18日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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    徳(アレテー)について。ソフィストのプロタゴラスとの対話。アレテーとは何か。アレテーは人に教えることができるのか。哲学とは、生きるとは対話(ディアレクティーク)。プラトンに貫かれている真理だと思う。

    17.12.17

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    2017年12月17日
  • 饗宴

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    最近金のことを考えてたら、日課であった知的探求が完全にストップしてしまっていた。価値観は人それぞれかもしれないが、いつも内面に疑問を抱き続ける2か月ほどだったので、うまく脱却できまたプラトンに戻ってこれたことに、なんだか感謝の思いにまで至る。

    解説に助けられながら、「饗宴」読み終わった。エロスについての対話。人間の欲望、愛、性。人生に欠かすことができない要点ともいえるエロス。結論としてはまだ不確かなところがあるが、肉体の欲望➡心の欲望➡関係からの欲望➡知的欲望と、エロスも段階的により価値があるものへと高められていく、という感じのところが印象的だった。「知」を幸福に至る最高の方法として置くが、

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    2017年11月13日
  • 饗宴

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    ネタバレ

    ソクラテスらによる、愛の中でも性的な愛を意味するエロスについての演説。平易な言葉で臨場感が伝わってくる本編訳に加え、舞台背景やなどについて約100項にわたる詳細な解説が理解に深みをもたせてくれる。とはいえ、考えが大きく変わることはなかった。
    私は、人間を「よい」と認識するのは肉体と精神の相互作用によるものであり肉体の美しさを軽視すべきでないと考えている。
    本書に、あらゆる体における美しさは同一、とあるが論理の飛躍としか思えない。
    真理を語ろうとするから、美しい体は瓜2つとなるのは必然だろう。黄金比のそれだろうから。そして、真理だから、それを愛するべき、となる。此処が決定的に間違っている。誰もが

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    2016年12月01日
  • 饗宴

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    エロスについて1人ずつ語って行き、最後にソクラテスが登場し、弁証法的にまとめあげる。それぞれの人がどのようなロジックで論じているかを整理すると、ロジカルシンキングの勉強にもなる

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    2016年09月25日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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     ソクラテスは、知者として高名なプロタゴラスに対して最大限の敬意を払い、持ち上げると見せて、彼の演説の中の、一見些細なことにも思える問題点を指摘する。はじめは余裕で応じていたプロタゴラスも、ソクラテスから次々と繰り出される質問に次第に追い詰められ、最後は自分の発言の誤りを認めざるを得なくなる。そんなプロタゴラスの様子と、ソクラテスの鮮やかなやり口に、昔見た米国のテレビドラマ「刑事コロンボ」が想い起こされた。プラトンの著作の中でも、読み物としての面白さが特に際立つ作品となっている。
     「徳は生まれつき備わっているものではなく、教えられて身につくものである」というプロタゴラスの主張には、納得できる

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    2016年07月30日
  • 饗宴

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    エロスについて、饗宴の参加者が順番に賛美していく、対話とはまた違った面白さ。
    まさかプラトンで涙するとは思わなかった。感銘ってこのことなんだろうな。
    一神教以前の生き方はなんて豊かなんだろう。
    アリストファネスの話にすごく刺激を受けた。
    登場人物が生き生きと描かれていて、読み物としてもすごく面白かった。

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    2015年05月12日
  • 饗宴

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    ネタバレ

    なぜ男は女を求め、女は男を求めるのか?愛の神 エロスとは何なのか?悲劇詩人アガトンの優勝を 祝う飲み会に集まったソクラテスほか6人の才人 たちが、即席でエロスを賛美する演説を披瀝しあ う。プラトン哲学の神髄ともいうべきイデア論の 思想が論じられる対話篇の最高傑作。

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    2015年01月08日