山野良一のレビュー一覧

  • 子どもの人権をまもるために
    たぶん3年くらい積ん読してたけど、早く読んどくんだった。
    子どもに関わる人は読んだ方がいい。

    「子どもの権利」って言ってもとっつきにくい感じがするが、
    こうして具体例を項目ごとに並べられ、
    しかもその分野の専門家が実例を挙げて書いているため、
    各分野の入門的な知識を得られる。
    実際、共著者の著作を...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    ■学んだこと
    ・貧困問題は自然によってできあがったものではない。社会が作り上げたものなので解決できる
    ・ひとり親家庭はOECD全体で見ても、二人親家庭と比較して3.8倍貧困率が高い。日本は5倍以上の差が現れている
    ・スウェーデンは2/3のひとり親が正規雇用であるのに対して、日本は40%以下でしかない...続きを読む
  • 子どもの人権をまもるために
    子どもを巡る、保育、養護、療育、貧困対策、性の多様性、居場所作りなどについて各テーマごとにコンパクトにまとめられており、第一線で活躍しマスコミにもよく登場する筆者たちが現場発の生の声で語っている。

    今保育士の受験勉強の途中で、児童養護や福祉について学んでいるので、乳児院や養護施設、里親、虐待からの...続きを読む
  • 子どもに貧困を押しつける国・日本
    子どもに貧困を押しつける国・日本。山野良一先生の著書。子どもたちのため、将来ある若い世代のために、我慢するのが人間として正しい道。それなのに今の日本は子どもに貧困を押しつける国になってしまっている。無責任で醜悪で身勝手なほど自己中心的な利己主義、後世の人たちにそんな風に後ろ指を指されないか不安になっ...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    2008年に初版の本。この時点では、社会全体に子どもの貧困問題への認識が広がっていないという記述があります。子どもの貧困について、この数年間の変化は大きいと思いました。
    一方で、日本で実際に子どもの貧困の解決への具体的な手立てがとられてはじめているかというと、はなはだ疑問。
    著者は日米での自身のソー...続きを読む
  • 子どもに貧困を押しつける国・日本
    自分自身が貧困家庭で育ち、学歴を得て今では社会階層を登った身としては複雑な感想だ。学部に入学した時の国立大授業料は20万、4年後の大学院は40万。大学院はさすがに学費が捻出できなかった。授業料免除の恩恵を得たのと、毎晩のアルバイトで辛くも卒業できたが、授業料免除は誰もが使える制度ではなく、貧乏人が高...続きを読む
  • 子どもに貧困を押しつける国・日本
    親の経済的困難が子どもに及ぼす影響として、不健康、虐待、親の長時間労働、ストレス、心身の未発達、無力感・ボイスレス、親族・近隣から孤立、不十分な衣食住などが挙げられる。大人の貧困は見えやすいが、子どもの貧困は親に隠れて見えにくい。文化的な資本の不足なども起こって、小さい頃に触れるべき教養も受けられな...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    この本の題名「子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会に及ぶ諸影響~」に表現されるように、本書は子どもの貧困について、あらゆる角度から考察している。

    自らが児童福祉司として勤務しているときの実情から、アメリカの事例・文献研究など、膨大な量の研究結果を基に、現在の子どもたちがおかれている状況について...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    アメリカと同じ市場原理主義政策に傾いていたらいつの間にか弱者切り捨てになっていた日本の話。格差・貧困の再生産は教育の現場から。子どもの学習・成長・技術習得・雇用の機会を失わせる政策は次世代により酷い格差をもたらすでしょう。そんなことを考えずにはいられない現状報告。
  • 子どもの人権をまもるために
    色々な分野で子どもと関わる人たちがそれぞれのテーマで書いたもの。こんなひどい状況におかれている子どもが存在するのかと、読んでいて涙が出そうになる部分も。小さなことでも、自分にできることは何があるかを考えるヒントにしようと思い読んだ。
  • 子どもに貧困を押しつける国・日本
    ・日本は失業率が著しく低いのにも関わらず、貧困率は先進十五ヶ国の中で高い部類だと言える。OECDの中でも最も高い就業率を示している。→ワーキングプア状態

    ・経済的格差が子供と触れ合う時間の格差を生んでしまっている。世帯収入が少ない家庭ほど、仕事に費やす時間が長く、育児に費やす時間が短い傾向が表れて...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    まず著者が基本的に「プロ」の福祉関係者であるという点、そして統計等の基本を学んでいる人物であるということから、記述内容が徒らに主観に走らず、客観的で説得力に富んでいるという点で、安心して読める。
    もちろん、いわゆる「ライター」という現場主義の人たちが歩き回って集めた現場の事実にも価値はあるけれど、ま...続きを読む
  • 子どもに貧困を押しつける国・日本
    考えさせる数字が列挙されており、説得力がある。解決策も示唆的。

    ・ここ25年を見ると、子どもの貧困率は好景気によって好転するものではない。
    ・日本はシングルマザーが就労している率がOECD中で一番高い。
    ・日本の父親の場合、平日子どもとふれあう時間はないが、収入によって休日ふれあう時間が変わる。
    ...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    本書での筆者の一番の主張は、日本という国は子供の貧困率が高いにも関わらず、政府はそれを取り上げず、社会的ネグレクトを行っている、ということである。

    私も本書を読むまでは、子供の貧困に対する問題意識は希薄であった。むしろ、日本は豊かな国で他国の子供の同情すらしていた。

    外国のかわいそうな子、という...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    日本の子どもたちがいかに貧困状態にあるか、また私たちがいかに目を向けてこなかったか、意識してこなかったかに気づかされる一冊。データもたくさんあるので参考になる。
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    アメリカの研究成果を元に、貧困が子どもに与える影響を丁寧に展開。多様な要因の中でも、やはり所得格差のインパクトは大きいと。また漏斗の脚の様に、より低所得層の感度が大。そうすると、求められる政策はシンプルな手当かなと思いました。
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    日本が子どもの貧困に対して、いかに目を向けてなく、お金が使っていないかがわかる。
    筆者は子どもの貧困に対して生活保護制度をもっと運営効率を上げ、充実させていけばいいのかと提案している。
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    [ 内容 ]
    家賃を払えず、児童養護施設に預けられる3歳のミヤと4歳のシン。
    生活保護の申請を受理してもらえず、給食の時間までぐっとお腹が鳴るのを堪える小2のタクヤ…今や7人に1人の児童が経済的に困窮しており、ひとり親家庭はOECD諸国中で最貧困である。
    日本は、アメリカと並ぶ最低水準の福祉となって...続きを読む
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    日本が、他国に比べていかに子供の貧困に対して目を向けていないかがよく分かった。少子高齢化ということもあり、どうしても高齢者に目が向きがちなのだろうか。しかし、子供の貧困を放置することで、様々な諸問題が生じ、余計に社会としてコストがかかることになる。あと伸ばしにすればするほど、不利益を被ることになる。
  • 子どもの最貧国・日本~学力・心身・社会におよぶ諸影響~
    子どもの貧困問題や社会的な格差は、将来への負の連鎖を生み出している。最後の文章の「みなさんと、平和で暴力のない社会世界を作りたいと思います。」は、同感である。社会として貧困問題の解決に取り組んでいかなければならない。