野田智義のレビュー一覧

  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    うーん。難しい時代だ。
    処方箋は提供されているが、共同体の確立とかできるんだろうか。
    食を入口とする、というのはおもしろそう。

    P79 
    人々はもはや地域にも家族にも属さない浮遊した存在となり、それぞれが匿名者として戯れています。そして、グローバル化によって中間層が崩壊した格差社会において、地域と家族の空洞化を埋め合わせているのが、市場や行政といったシステムにほかなりません。システムに依存した社会は「社会の穴を、経済で埋め合わせる」ものです。だから「経済が回らなくなれば、社会の穴に人々が落ち込む」のです。その 事例は、孤独死以外にもさまざまなものがあります。

    P88
    さらに言えば、日本は災

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    2024年08月31日
  • コンテクスト・マネジメント~個を活かし、経営の質を高める~

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    経営学に於ける、いわゆるプロセス学派の議論の系譜を辿りつつ、コンテクスト・マネジメントの観点から戦略や組織について概観した一冊。骨太であり、各所のロジックはどうしても頭から抜け落ちてしまうが、今後も折に触れて開きたい。
    読み違えている部分もあるかもしれないが、個人的な観点からは、本書は「経営に絶対的な唯一解はない」ことを強く念頭に置き、故に戦略でも組織でもなく、コンテクストでマネジメントをする、という概念を提唱されているのだと理解した。コンサルとして働く中で痛感するが、経営という複雑な事象に唯一解は存在せず(もちろん、外してはいけないお作法はあるが)、事業をどのように解釈しどう仮説を立て意思決

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    2024年06月17日
  • コンテクスト・マネジメント~個を活かし、経営の質を高める~

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    経営学のハウツー的な本ではなく、企業独自の制度などがなぜできたのかというプロセス(文脈)を追いかけ、本質的なナニカを語ろうとしている。
    遠回しな表現が多いが、本質を掴みにいくための過程が重要であり仕方ないのかも。例によって規模がめちゃくちゃでかく、コングロマリット事業を営む企業群が調査対象になっているため鵜呑みにできないことも要注意。

    ◯コンテクスト・マネジメントとは
    組織による意思決定と行動を考察するフレームワークのこと。
    意思決定と行動のプロセスを分けて考え、デザインし、運営し、その中に魂を吹き込むことらしい。
    ▼個人的な解釈
    企業コンテクスト(文脈、歴史)によって引き出された要素から、

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    2024年01月06日
  • コンテクスト・マネジメント~個を活かし、経営の質を高める~

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    コンテクストというのは、組織風土やカルチャーに近いものかと感じた。
    プロセスや体制を外形的に整備するだけでなく、なぜこのようなプロセス・体制になっているのか、それを通じてなにを成したいのか、トップが絶えず社内に発信することで初めてカルチャーとして定着する。
    トップの主な仕事は、このカルチャーの醸成・定着であり、それを成すだけの熱量や想いが必要ということなのだろう。

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    2023年11月24日
  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    日頃疑問に思っていた・違和感を感じていたことを、構造的に明確に説明してくれて、
    なおかつ解決策まで提示してくれた至高の1冊。

    ただその解決策を、実際に社会に浸透させて、人々の価値観や幸福感にまで落とし込んでいくとなると、ややリアリティが弱いなとは感じた。
    かと言って自分もそれ以上の解決策は思いつかないので、難しいところ。

    優秀で暖かい気持ちを持った筆者の言う「まとも」な経営リーダーも、リソースは限られているわけで、
    そこらへんも考えていくとかなり難易度は高いなとは思う。
    とは言え、まずは出来ることを行動に移していくしかないのだが。

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    2022年07月27日
  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    「経営リーダーのための」という立て付けになっているが、別にそういうことを志す人でなくても、今、この時代を生きている私たち全員に必要なことが議論されている。

    社会システム論(ハーバーマスとか、ルーマンなど)は、理論的には、かなりめんどくさいのだが、ここでの議論は難しくない。今、私たちの生きている時代、世界がどんな状況なのかを大きなシステムとして捉え、そして私たちの日常で身近に起こっていることを分析している。

    システムという考え方は、個々の要素だけでなく、要素間の関係もみていくということ。つまり、全体は、一つ一つの要素の単なる積み上げではないということ。

    ということは、うまくいけば、システム

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    2022年05月13日
  • アクション・バイアス―自分を変え、組織を動かすためになすべきこと

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    意志の力。アクティブ・ノンアクションからの脱却。エネルギーと集中。目的意識タイプ。意図形成、意図にコミット、意図を守り抜く、意図から解放する。
    罠。圧倒される要求、耐えられない制約、模索しない選択肢。
    組織の持つエネルギー。活発領域。竜退治。王女。

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    2016年01月16日
  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    構造的問題(新興国の農園、孤独死)とは実は悪者がいないなかで起こること。
    各プレイヤーに与えられた役割の中で最善を尽くすと起こり得る問題が多い。
    要は部分最適になっている状況と理解できる。
    別で読んだ、「組織不正はいつも正しい」に近い内容かと。

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    2025年01月05日
  • コンテクスト・マネジメント~個を活かし、経営の質を高める~

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    経営学や組織論、リーダーシップ論などには流行みたいなものがあり、ティール組織やパーパス経営の次に来るのがこの本で主張されていることかと理解。要は、組織の存在意義を構成員全員がよく理解し、アップデートし、その規範に基づいて行動、意思決定するように促すのが、コンテクスト型の経営手法でありリーダーシップというもの。スタートアップのような企業だと実現しやすいのかと思う。組織が成長するにつれ難易度が上がるように思えるが、その工夫が思案しどころなんだろう。

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    2024年12月22日
  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    リベラルアーツはとても広義であると思う
    きっとかなり色んな要素を詰め込んだ1冊なのだろう
    統計学的なエビデンスは
    逆説的に言い切れるのか少し疑問も残る
    突き詰めえていくと社会主義的な思想なのではとさえ感じた

    フランス、日本、アメリカと生活しているが
    フランスやアメリカはレジの見知らぬ店員さんと急に世間話が始まってレジに行列
    それでも、あら元気?良い1日を!ありがとう!と声を掛け合う
    なんてことはしばしばある
    コンビニの話は日本特有のものなのだろうか

    しかし、
    気にかかる仲間がいるという事実をベースにした同心円的な想像力の働きの延長線上で初めて全体についての意識がうまれる
    という指摘などは大

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    2024年08月11日
  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    宮台さんと野田さんが至善館で行った講義を書籍化したもの。コスパで捉える人間関係、自分は入れ替え可能な存在であると思いつめてしまうこの社会。システム世界が広がり人間関係の煩わしさが減った分、孤独や自己責任を受け入れざるを得なくなった社会。以前のような地域社会が戻ることは難しいだろう。読後、なるべく周りの人と話すようにした。そんな些細なことが生活世界を広げ、入れ替え可能ではない自分を作るような気がする。

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    2022年08月06日
  • 経営リーダーのための社会システム論~構造的問題と僕らの未来~

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    ・日頃から宮台先生の本、ビデオニュースドットコムのコメント、他メディア上での発言に慣れ親しんできた人にとってはジャストサイズのサマリーになると思った。
    ・内容は難しいのではなく深くて正しい。深い事柄を可能な限り平易な言葉で伝えようとしてくれている。そのため事柄の本質を抽出・圧縮・簡略した宮台先生用語を知るには上記他メディアにも日頃から触れているとかなり点と点がつながっていく。
    ・システム世界の侵食に抵抗するためにこそ、生活世界ーシステム世界が統合されたものとして企業の組織マネジメントはあると改めて思った。企業における組織は重要な社会の足場なので。

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    2022年03月07日
  • アクション・バイアス―自分を変え、組織を動かすためになすべきこと

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    「ゆとりの法則」に近い気がします。
    目の前の業務にとらわれず、大局的な視点で思考する時間を確保しなければならない…結構、永遠の課題です。

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    2020年05月10日