菅野仁のレビュー一覧
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人で関わり方を、改めて考えさせられる本です。
他社承認されたい、同時に他者が脅威に感じる。
そのような思いは、学校が以前は小さな村の情報の源泉のようになっていたからかもしれない。
その場にいない人の悪口を言うスケープゴート悪口。
これは、共通の敵?を作って信頼を確かめ合う行為らしい。
人への妬み、ルサンチマンの感情を認識して抑えること。
気に入らない人とも、並存する、並存性を身につけるのが大事。
挫折を経験しない人はいない、現実を理解して、その挫折の苦味を噛み締める。
理想と現実を理解し、苦味を楽しめるのが大人。
言葉を正しく使う、ウザい、ムカつく、のような感情を雑に発露する言葉だと -
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本書から、世の中の「当たり前」が
もしかしたら「当たり前ではない?」と
一歩引いて考える大切さを学んだ。
著者は「学校でみんな仲良く」は昔のこと、
現代ではむしろ同調圧力に苦しむ人も
いるという。
また、学校では教えてくれない事として、
気の合わない人とも並存しなければならない事、
君にはこうゆう限界があるという事
(無限の可能性があるというメッセージが強すぎる)
を挙げている。
子供に夢を持たせるのも大事だが、
将来挫けそうになった時に逆境を
乗り越える力も必要。
家庭内で教えられることは
教えていかなければいけないなと強く思った☺︎
【印象に残った箇所】
殺し、盗みは人としてよくな -
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人と人とのつながり方について考える本。
学生時代に出会いたかったと思いつつも、職場にも生かせると思ったり。
ついつい、親しさと敵対の2項対立で考えがだなと反省。
以下メモ
・現在は誰とも付き合わず一人で生きることができるからこそ、人とつながることがより複雑で難しい。
・人とのつながり方
①つながりによって、利得や利益を得たい。目的がつながりの外にある。
②つながることそのものが目的=交流
・人間の幸せのひとつ大きな柱が、親しい人・心から安心できる人と交流したい、ということ。だから一人は寂しいと感じる。
・幸福の本質
①自己充実(自己実現)
②他者との「交流」/他者からの承認
・「他者 -
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友達100人できるかな(フィーリング共有関係)では「みんな仲良くしなくては」と苦しくなる。
お互いに守るべき範囲を決めて関係を成立させる(ルール関係)だと仲が良くても良くなくても、とりあえずお互いが平和に共存できる。
この2つは重なるようだけれど原理的には区別して考えなくてはならない。ルール関係とフィーリング共有関係を区別して使い分けできるようになることが、「大人になる」こと。
⭐︎傷つけ合わず共存することが大事。
ルサンチマン(恨み・反感・嫉妬)に陥るのが人間の常だが、負の感情からどう脱却するか「ニーチェ」
やり過ごす
⭐︎適切な距離は人によって違う。学校空間の中で濃密な関係を求めすぎな -
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サブタイトルは「人と人の〈つながり〉を考える」で、まさにこれと合致した内容になっている。昨日の夜から読み始めて、今日には読み終えてしまったので、文量も少ないうえに非常に読みやすい本だ。本書は2008年に出版された著書で、当時のいじめ問題を見かねて対人関係の基本を描いたようだ。本書で強調されているのは「並存性」というものであり、協調し親しく接することと敵対し排除することの中間を目指すように提言してある。対人関係に重きを置く人や、悩みを抱える人は、一度読んでみると参考になるのではないかと思った。発言がすべて的確だし、内向にも外向にも非常に役に立つスタンスを学べる。しかし難しいのは、真に攻撃的な人が
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先に読んだ空気は読んでも従わないと言語は違うものの通じるところが多々あり、面白いものだなぁと感じる。
先に世間と訳された思想はダイレクトにムラ社会と訳され、日本人の根底にあるとされる精神性。なるほどと納得だが、果たして海外にはムラ意識は全く無いのか?という疑問は鴻上氏の著作でも感じたところ。
朧げには感じていたものの言葉で表出させてもらうと脳内で知識の解像度が上がってよい。表現者たちに感謝。
タイトルにある友だち幻想はそのまま夫婦幻想とも親子幻想とも使えるような汎用性の良さだと思う。
他人と他者の解釈も面白かったな。名著と話題に上がるだけの事はある。 -
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ネタバレ今、生きてうえで人との繋がり、交流は避けられないと思っている。だからこそ、悩みが尽きないと思い、読んでみた。
私自身、大学に入ってから人間関係が楽になったなと思ったのだが、それは”「同調圧力」からの解放"が理由だったのだと気づけた。
教員側もみんな仲良くを実現させようと努力しているからだと思う。
大人になるってどうなれば大人なのだろうか、年齢を重ねるだけで大人になれていないという気持ちがあった。
ここでは、一般的に言われる経済的自立と精神的自立のほかに人間関係の引き受け方の成熟度をあげていた。
親しさか敵意かという2択ではなく、態度保留という距離を置くのも選択肢として入れるの大 -
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今更感もあったが、有名な本なので見ておこうと思い読んだ。すでに書かれてから16年経っているので、令和の現役中学生を見ている身としては、やや一昔前の若者分析という気もする。ただ、いつの時代も人間関係にまつわる問題はあるわけで、学校における子どもたちの人間関係の悩みを考えるうえで、現代でも十分に参考になる視点が数多くあって、やっぱりすごく勉強になった。
有名な本なので、大体の内容や評判は知っているつもりでいたが、実際に読んでみてこの本の自分のテーマ認識が間違っていたことに気づいた。これが、個人的に一番の収穫だったように思う。
タイトルが「友だち幻想」なので、多くの大人が持ち、その影響を受けて子ど