菅野仁のレビュー一覧
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仕事で使えそうかも!と思い購入して数年後、ようやく読みました。
書かれたのは17年前ですが環境は今と変わらず。
特に今のこどもたちは、ネットの発達のおかげか早熟で賢いです。
もしかしたらもっと複雑になっているかも…
早くに大人になってしまうからこそ、響く言葉もあるのかも。
たとえば、「コミュニケーション阻害語」
目の粗い言葉でざらりと不安感のある言葉より、少しずつ目を細かくしていき「生のあじわいの深度を深める」言葉を自分のものにしていく。
自分の気持ちに的確な言葉を充て、輪郭を与えるためにもものすごく必要。本を読むことでも身につきますからね…!
教職に就くみなさんにもぜひ読んでいただき -
Posted by ブクログ
「自分と他人は違う」という当たり前のことを、私たちはどこかで忘れてしまっているのではないか。分かり合えないこと。それが人間関係の前提だと語ります。だからこそタイトルが「友だち幻想」なのでしょう。
100%分かり合うことはできない。むしろ、わかり合えない前提に立ったときに初めて、相手を気遣い、関係を丁寧に築く姿勢が生まれるのだと思います。では、なぜそこまでして人間関係を作るのか。その理由は「幸せのため」なのだと思う。孤独を避けるため、互いに支え合うために、人は苦労をしても関係を結ぼうとするのだと感じた。
また「人から覚えてもらおうとしない」、これでいい。相手の心を操作しようとするのではなく、 -
Posted by ブクログ
ネタバレううむ。難しい内容ではなく、とても読みやすく、かつ具体的だった。大まかに要約すると、誰であっても、いけないことはいけない。それについて最近の教師はできていない。ということだった。ルールを甘んじているため、みたいな。確かに、児童生徒との軋轢を避け、ルールを恣意的に解釈する教師、ともだち先生もいる。しかし、それは保護者からのクレームを避けたい、何故なら、勤務時間内に全てを終えるためには、モンペのクレームなどもったいなさの代表だから、そのため、叱るのを、指導するのをやめるということも知っておいてほしい。教師という職が、ここまで落ちぶれてしまったことはとても残念だ。誰かが変えなければいけない。そのよう
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Posted by ブクログ
いまここにある環境を受け入れ、実直に生きよと諭したり、想像もできないような難題への果敢なチャレンジを薦めたり。巷にあふれる「人生論」系の書籍は、このどちらかにまとめられるのではないかと思う。
前者は悟りを開いたように、欲望や憧れを捨て、現実を受け入れることで苦悩のない「自分らしい」生き方が可能になると説くだろう。そして後者は、常に現実を修正すべき不完全なものとして捉え、チャレンジによって現実を更新し続けることこそ「自分らしい」生き方への道と説くだろう。前者は「憧れ」を、後者は「妥協」を仮想敵としているように感じられる。
けれど、僕は疑問を持ってきた。欲望や憧れを捨てる仙人のような生活は到底 -
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欲望を統制する作法の身体化を子どもたちに伝授する。
理想と現実の折り合いをつける。
事柄志向と人柄志向のバランスを見極める。
子どもと接する上で、
常に考えなくてはならないことばかりだった。
あまり難しい言葉はなく、すらすらと読むことができた。
美(心地よさ)・善(よいか)・真(正しいか)
これは、人間の発達段階に沿って書かれてきたが、
一年間の学級経営と見立てても生かせる考え方だと感じた。
また、
生成段階の沸騰期は、集団意識が高くなる。
しかし、安定期に入ると低くなる。
という考えは忘れてはいけない。
油断して大丈夫という思いが学級崩壊につながりかねない。
集団づくり・学習課題 -
Posted by ブクログ
心が落ち着く本でした。
繋がりすぎるのも離れすぎるのも寂しくて、付かず離れずがよいのですがなかなか難しい、他者とのつながり。
〈生のあじわい〉を深めるには…という問いから、自分と自分の周りの世界について考えてみる、という本で、読みながらわたしもこれからどう距離感を保って他者と関わって生きていこうか、考えました。
「ほんとうに好きになれること」は今のところ読書や映画鑑賞で、ここみたいに感想登録SNSに感想を書き散らかすことで他者との交流が生まれることもあるので、この生き方は合っているのだろうな、と思います。言葉を選ぶのは楽しいので、ちょっとだけがんばるけど無理はしてないし。
それから、他者との関 -
Posted by ブクログ
今まである程度の教育書を読んできたつもりだが、これほどリアリスティックに教育現場を考え尽くした本はないと思う。
全ては生徒のためと、最終的には根性論や愛情という言葉で思考停止をしてきた自分を恥じている。
ピュアネスのためのリアリズム
プラトンと真善美と著者の解釈
社会総体の批判と現実社会の生き方
競争社会
人に迷惑をかけなければ何しても良いという自由主義は子供には適用できない。責任を取れないから。
自己責任を負えないうちは修行の身
らしさも必要
基本は家庭に責任
私語禁止、遅刻禁止、自由の出入り禁止、完全睡眠の禁止
フレンドリー、フラットな人間関係
親に感謝せよより、いただきますをいわせる