大瀧啓裕のレビュー一覧
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それぞれ初めて読んだということはないけれど、全集としてとりあえず一通り読もうって企画。
改めて読むと、なんか描写というか文章が下手な人だったのねという印象。(^^;
もしかすると、翻訳のせいかもしれないけれど、たまになにを言っているのかわかりづらい地の文があるんだよね。
読み直して思ったのは、旧神や...続きを読むPosted by ブクログ -
白い帆船★3
楽園を目指した灯台守。この結末は、今いる世界こそが楽園であるという示唆なのか。
ウルタールの猫★3
HPLは猫好きだったのかしらん。ウルタールという地名は、この後の話でも出て来る。
蕃神★3
思い上がった賢人バルザイ。神の怒りに触れる展開は素直すぎるほど。
セレファイス★2...続きを読むPosted by ブクログ -
全集⑤巻まで続けて読んでおきながら、
その後スルーした⑥巻を今頃。
ジーン・ウルフ『書架の探偵』読後、猛烈に気になり始めたので。
理由は↑これ↑をお読みの方には何となくおわかりいただけるかと。
春日武彦先生の書評エッセイ集『無意味なものと不気味なもの』で
「ランドルフ・カーターの陳述」ネタばれレビュ...続きを読むPosted by ブクログ -
ダゴン
短い!「窓に!窓に!」の終わり方が印象的だけど、本文にダゴンの言葉が出てこないのはなんだかなあ。『インスマウスの影』のダゴン教団の聖地だったのだろうか。
家のなかの絵
これまた短い!そして起承転結でいえば、起承で終わるという中途半端さ!爺さんが食人鬼だったんでしょ。
無名都市
超古...続きを読むPosted by ブクログ -
・インスマウスの影
インスマウス面という描写が印象的。町から逃げ出すところが一番ハラハラした。この本中で一番面白かった。
・壁のなかの鼠
不思議な寺院の話。厄介な人格が出てきたのか、何かに憑依されたのか。
・死体安置所にて
足を切って棺桶に入れてた葬儀屋が死者に足を食われる話。あんまり不思議さはない...続きを読むPosted by ブクログ -
"きみはこの惑星でのわたしの唯一の友だったーーこの寝椅子に横たわる忌わしいもののなかに、わたしを感じとって見つけだしてくれた唯一の魂だった。また会うことがあるだろうーーおそらくオリオン座の三つ星の輝く霧のなかか、先史時代のアジアの荒涼とした大地か、記憶にのこらない今晩の夢か、太陽系が消滅している遥か...続きを読むPosted by ブクログ
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アーカムから一日往復一便、バスが向かうインスマスの街は古色蒼然に荒れ果てた奇妙な街だった。街の噂を聞きつけて、貧乏旅の途中主人公はインスマスに向かうことにする。一体この街はどういった街なのか? 面妖な住人達が跋扈する中、主人公は恐怖の夜を迎える。(インスマスの影)
言い回しは少しく長いがくどくはな...続きを読むPosted by ブクログ -
「故アーサー・ジャーミンとその系譜」が印象的。主人公が自分の系譜を調べていくと実は……な展開を持つラヴクラフト作品は複数あるが、これもその例の一つ。
「狂気の山脈にて」は冒険風味を味わえる作品。「ピックマンのモデル」は描写が要を得ていて面白く、「宇宙からの色」は科学的な(?)律儀さが現れていて楽し...続きを読むPosted by ブクログ -
TRPGで有名らしい「クトゥルーの呼び声」を筆頭に収録。
他の巻に比べ、怪異に直接対峙している(というか、対峙している描写が比較的正気のまま書かれている?)作品が多いのが特徴。幻想的な雰囲気を楽しめる「エーリッヒ・ツアンの音楽」がこの間の中ではお勧めか。Posted by ブクログ -
「無名都市」の階段を下りていく描写が非常に好みだ。同様のモチーフは他の作品でも見られるが、この作品は延々とそれをやっている印象がある。Posted by ブクログ
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科学系の話がほとんどだった第4集人は打って変わって、悪魔や呪いの話でまとめた第5集。最後についてくる「ネクロノミコンの歴史」が表すとおり、ネクロノミコン絡みの話で統一されているとも言える。
「ネクロノミコン」に絡む部分を除き、全体にゴシック・ホラーや霊的カラーの強い1冊なため、「恐怖におののいた」...続きを読むPosted by ブクログ -
小林泰三さんの著書「玩具修理者」の解説を読んでから“クトゥルー神話”とは何ぞや?と思い、手に取りました!知的好奇心ならぬ知的恐怖心とでも云いましょうか。考えれば考える程、恐怖心が掻き立てられる作品群。でも、やはり翻訳モノだから今一つ読みにくい・・良かったのは『闇に蠢くもの』かなぁ^^Posted by ブクログ
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全集2巻目は3作品が収録。世界は安定したものではなく、辛うじて危ういバランスの上に存在している。ふとしたきっかけからそれを認識してしまう恐怖と絶望。この世界観は好きだけど、文章が華美でくどいのよね。あと7冊?読めるかな。Posted by ブクログ
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前巻より読み易かった。
今巻の秀逸な点は、悪魔や怪物という人外の存在を題材にしているにも拘らず、実際に怪物そのものや残酷な描写が少ない点でしょう。
あくまでも扱っているのは興味と恐怖と狂気の境界線におけるせめぎ合いという人間らしい部分であり、故に容易に想像が可能であり怖気を誘います。
中でも「...続きを読むPosted by 読むコレ -
どうも最近ブーム再燃との事を耳にして購入。
思えば自分も約四半世紀前にTRPGをやったり、ネクロノミコンなる本を持っていましたが、肝心の氏の作品は未着手でした。
自分の勝手な想像では宗教的な絡みの強いホラーだと思っていましたが、案外SF寄りの設定で発狂じみていない内容である事が逆に驚き。
ただ...続きを読むPosted by 読むコレ -
人間外が出てくるホラー小説。
SFとはまた違って、現代の中に
宇宙人が潜りこんでる的なお話しです。
個人的には『死体安置所にて』が
シンプルなホラーで面白かった。Posted by ブクログ -
翻訳文体としては、1巻や2巻のほうが好みです。こちらは、いささかまどろっこしく、かつやたらと仰々しいところが気になる点。まあ、原書の文体がそういうものだと言われれば、恐らくそうなんでしょうが。Posted by ブクログ
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クトゥルフ神話大系の長、ラヴクラフト全集の2冊目は、今なお映画の原作モチーフとして用いられるホラーの名作『クトゥルフの呼び声』の他、傑作短編でショートホラームービーのような『エーリッヒ・ツェンの音楽』。ラヴクラフトとしては珍しい長編小説であり、話の中盤の途中がやたらと中弛みして退屈になる所などは、か...続きを読むPosted by ブクログ