福井憲彦のレビュー一覧

  • 興亡の世界史 人類はどこへ行くのか

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    世界史についての本。
    興亡の世界史というシリーズの中の最終巻。2007年に出されていたが、文庫化されるにあたって新しく手直しされたもの。
    従来の世界史というのは西洋史を中心としたものであったが、本書ではそれに対してもっと多文化的で中立的な世界史を提唱している。
    人口問題については、人口バランスとその国の繁栄について書かれており勉強になった。日本は戦後の復興期、高度成長期に人口ボーナス期を迎え、一気に経済繁栄した。これからは急速な高齢化と少子化で人口減少時代を迎える。経済的な縮小はやむを得ないだろうと思う。しかし、世界的には人口増加による環境問題に直面しており、日本の人口減少は今後に必要な世界的

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    2020年05月25日
  • 興亡の世界史 近代ヨーロッパの覇権

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    ただ教科書的にイベントの羅列をするのではなく、誰もが知るような大きな出来事の背景を非常にわかりやすく解説してくれている。
    長らくヨーロッパの帝国主義・植民地化の動きの背景となるマインドがわからずにいたが、産業発展・文明化されていない他国の啓蒙やキリスト教の布教という極めて一方的な理由であることがわかった。中には投資先の拡大という理由もあった。
    「投資先の拡大」と書いて思ったけれど、
    産業革命以前には、裕福な貴族と、家庭内手工業的な働き方だった市民や農民と明確に区別がなされ、その範囲内での経済活動であった。もちろん税金の免除など特例がなされていた貴族層に対して不満はあったにせよ、自らの意思で経済

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    2020年04月26日
  • 近代ヨーロッパ史

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    まごうことなき良著。古典には劣ると言う意味で★4つ。

    表題の近代ヨーロッパについての歴史を、実にうまく顕している。それができるのも、著者の巨視的観点と真実を見抜く真眼があるからだろう。とにかく、全体像を捉えた上での著述であるので、非常に有益な内容となっている。

    「全ての学問は未来のためにある」ということを歴史学という観点から見事に体現した著作。名著と言うべき。

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    2012年02月18日
  • 近代ヨーロッパ史

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    学習院大学学長(フランス近現代史専攻)の福井憲彦(1946-)による近代ヨーロッパ史概論。

    【構成】
    1 ヨーロッパによる海外進出の開始
    2 世界交易における覇権争い
    3 18世紀における社会経済と政治
    4 「啓蒙の光」と近代思想の誕生
    5 人口増加の開始から「移動の世紀」へ
    6 革命に揺れる大西洋世界
    7 ウィーン体制と48年諸革命
    8 工業化と社会の変容
    9 農村のヨーロッパと都市のヨーロッパ
    10 科学技術の実用化と産業文明の成立
    11 国民国家とナショナリズム
    12 植民地帝国という野望の衝突
    13 さまざまな帝国主義
    14 第一次世界大戦という激震
    15 歴史文化の継承と芸術的創造

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    2012年02月18日
  • カラー版 地中海都市周遊

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     全編、建築史家とフランス近代史家の著者二人の対談という形で進む。視点はあくまで建築の方なので、建築が好きじゃないとツライが、好きならば、日本とはまったく風土が違うかの地の建築様式や建築理念がわかって面白い。

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    2009年10月04日
  • 教養としての「フランス史」の読み方

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    今のフランスがなぜデモを何度も行っているのか、なぜ移民問題を抱えているのか知ることができる。
    国民国家という概念がない時代から、フランスが革命を何度も繰り返し最善の社会を模索してきた歴史があることを知った。
    文化と芸術の美しい街だけでは語れない血の歴史があった。

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    2025年09月26日
  • 物語 パリの歴史 「芸術と文化の都」の2000年

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    パリの土地についての歴史。中世とかも面白いけど…個人的に近代史が面白かった!実際パリに行って、テラス席出せるほど道が広かったり、みんな話しながらゆっくり食べてるのが日本と違うな〜なんでだろう?と思っていたので、その点を学べて良かった!

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    2024年05月11日
  • 一冊でわかるフランス史

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    ウェルキンゲトリクス。カエサル(ローマ)の侵略に抵抗したケルト人。フランスの英雄。p.28

    ユーグ・カペーの「カペー」はあだ名で、ケープの意味。ユーグがケープを愛用していたから。p.50

    セーヌ川とシテ島を結ぶ石造りの橋「ポン(橋)ヌフ(新しい)」。「新しい橋」だが、セーヌ河にかかる橋で一番古い。p.100

    三十年戦争で財政難になり、マザランは増税法令を作る。法令を承認する権限をもつ高等法院(官職をもつ貴族が運営)が、これを拒否。すると、マザランは官職の給与を4年間停止した。これに官職をもつ貴族が反発した。フロンドの乱。p.119

    ルイ14と15の放漫財政の尻ぬぐいのため、ルイ16は経

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    2024年05月20日
  • 一冊でわかるフランス史

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    帯どおり、フランスってめまぐるしい…って感想でした。正直フィリップとシャルルとルイだらけで頭に入ったような入らんようなですが、このシリーズは読みやすいのがとにかくいいです。

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    2023年12月08日
  • 教養としての「フランス史」の読み方

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    フランス通史。
    2000年を一冊で語るのだから割愛する点が多くなるとは思うが、やはりどうしても「ここをサラッと飛ばすのか!?」と思う箇所がいくつかあった。
    また、文章が時系列を行ったり来たりだったり、何を主張したいか分かりづらく、自分には合っていないと感じた。

    ともかく、フランスの通史を概観するという目的は達成できたので、今後さらに深掘りできる書籍に取り組みたい。

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    2023年08月31日
  • 物語 パリの歴史 「芸術と文化の都」の2000年

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    パリの歴史をざっと網羅できてよかった。
    時系列ではあるものの、宗教・政治・芸術・学問など、テーマが統一されていない中で時間が流れていくような構成になっていたので、ちょっと読みづらかった。(慣れたけど。)

    パリはかなり昔からデザインされた街という点で特殊なのだと感じた。
    山手線一周ほどの広さなのにかなりの区があって、それぞれ特徴があったり、右岸と左岸で雰囲気が違うのはそうしたデザインされた街だからこそなんだろうなと思った。

    パリ左岸は学問が発展したエリアということで、フランスの学問の歴史が書かれていた。
    ワインがやや学問チックだったり、ミシュランが評論チックだったりする理由がなんとなくわかっ

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    2023年07月15日
  • 教養としての「フランス史」の読み方

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    フランス旅行前に頑張って読んだ。
    世界史にある程度精通している人なら楽々読めるのかもしれないけど、恥ずかしながら無知なので難しい部分もあった。それでも大体の部分は理解でき、たまに挿入されている地図や絵画なども良かった。

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    2023年04月24日
  • 物語 パリの歴史 「芸術と文化の都」の2000年

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    フランス史をざっくりとパリの街と共に学べる。なんだかんだでナポレオン3世の功績がすごいんだなと実感。あとエッフェル塔って結構最近だったの知ったの驚き。

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    2022年07月27日
  • 物語 パリの歴史 「芸術と文化の都」の2000年

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    決して歴史を詳しく学ぶ本ではなく、パリの蘊蓄を知るための本としては良書。
    こんな内容ってガイドブックに毛が生えたような物か個人ブログばかりだからね。
    これはフランス史の学者さんが、パリの歴史を趣味でまとめたような本です。
    ある程度フランスの歴史と文化を知っている事が前提であり、パリの地理も求められるためハードルが高い。
    しかし、何度も個人旅行で訪れていて歴史も予習して観光地に土地勘がある私のような方なら最後まで読めるはず。(やっぱハードル高い)
    前半に比べてもとから知識があったせいか後半はちょっとダレたように感じますが。

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    2021年12月13日
  • 教養としての「フランス史」の読み方

    購入済み

    まあまあ

    フランス史をざっくり学べるけど、やはりざっくり。

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    2020年11月16日
  • 教養としての「フランス史」の読み方

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    フランスの成り立ちから現代に至るまでの流れについて書かれた本。フランスだけでなく、フランス周辺の国や、ヨーロッパに興味がある人にもお勧め。

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    2020年05月07日
  • 一冊でわかるフランス史

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    世界と日本がわかる国ぐにの歴史シリーズ、フランス史です。
    フランス(ガリア)地域の始まりから今までを、広く浅く俯瞰している一冊。
    同時代の日本の状況も度々記載され、それぞれの文明水準を比べられます。
    フランスの歴史に思うこと、それは人間の愛憎劇の連なりです。
    妬み嫉みが常に蔓延り、そのパワーが隆盛と衰退を促しています。
    イタリアから文化を輸入したフランスですが、抜けることのない持ち合わせの人間臭さを感じました。

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    2020年03月26日
  • 近代ヨーロッパ史

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    このテーマを1冊でまとめることに無理を感じたが、大きな流れをつかむには勉強になった。

    ・14世紀にペストが大流行した後、15世紀半ばから17世紀半ばにかけて人口は増加したが、17世紀半ばからは気候の寒冷化を背景として疫病・飢饉・戦争の三悪によって人口は再び停滞した。
    ・18世紀に北西ヨーロッパで経済成長が始まった要因は、マメ科植物の導入や畜産との併用などによる農法の技術改良によって食糧事情が好転したこと、それに伴って人口が継続的に増加したこと、ギルドなどの同業組合が衰退して職業活動が自由になったこと、経済活動がヨーロッパ外へ膨張したことがあげられる。
    ・イギリスでは、17世紀にピューリタン革

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    2018年10月31日
  • 近代ヨーロッパ史

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    現代社会を理解する上で、近代ヨーロッパ史に関する厚みのある知識は必要不可欠であろう。というわけでこんな本を買ってみた。「世界を変えた19世紀」とは銘打っているが、ポルトガルのアジア交易から第一次世界大戦まで、扱う時代は幅広く、レコンキスタを起点とするヨーロッパの膨張から、第一次世界大戦によるヨーロッパの疲弊までが対象となる。語り口はややイデオロギッシュというか、今の価値観で帝国主義を断罪するようなところがある。それはそれで一つの歴史観ではあろうし、そういった歴史観をもとに本が書かれることを否定するわけではない。しかしながら、そういう視点とは別に、帝国主義を生んだヨーロッパの内在論理の変遷を追い

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    2010年08月22日