島泰三のレビュー一覧

  • はだかの起原 不適者は生きのびる

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    はだかは自然界で生き延びるためのメリットがないため、自然淘汰で発生したとは考えにくい。はだかは突然変異で発生した。野生動物は自然界のニッチに収まることで生存し、ニッチを越えることはない。しかし、人間ははだかであるがゆえに寒さや病などの環境を克服するという野生動物とは異なる行動を起こしたが故に生き延び続けている。

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    2019年06月29日
  • 親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る

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    人の親指が太いのは、初期人類は石を使って骨(骨髄)を食べるボーン・ハンターというニッチを選んだために、石を握るための太い親指が必要だったためである。本書の結論はいってしまえばそれだけである。しかし、この結論を導くために、一見冗長のように思えるマダガスカル島の霊長類やオランウータンやゴリラのナックルウォークに関する手口連合説の考察を積み上げた結果、初期人類の生態を矛盾なく説明できるのがボーン・ハンターであるという結論を導いたところに筆者の執念のようなものを感じた。

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    2019年06月03日
  • ヒト―異端のサルの1億年

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    面白い!
    サル学、環境考古学、人類学を網羅するスケールは実に雄大でよく新書一冊におさめたものだ。
    裸の皮膚の出現時期や犬と人間の関係など、とんがった主張もあるが説得力はある。これだからサル学はやめられないと思わせてくれる書である。

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    2016年09月10日
  • 腰・肩・ひざは「ねじって」治す 魔法のリセット・トレーニング

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    「腰・肩・ひざはねじって治す」、2014.6発行です。魔法のリセット・トレーニング(リセトレ)とあります。リセトレとは関節を支点にして(関節をつかんで)ねじって回すことだそうです。いろんな体操やストレッチなどで、既に取り入れていらっしゃる方が大半だと思います。手指5本、足指5本、手首、足首、ひじ、ひざ、肩、顔、あご、胸、腰などのリセトレ。①呼吸に関しては「アクビ」(猫が起きた時いつも大あくびしてますねw)②指先に力がみなぎれば老化が止まるそうです③肩回し・腰回し・膝回し、どこでもできますね(笑)
     支点をつかんで、ねじって回すことをリセット・トレーニング(リセトレ)と言うそうです。肩、腰、膝な

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    2016年01月18日
  • 安田講堂1968-1969

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    一人の学生側からみた安田講堂事件。
    佐々淳行の「東大落城」とは違った視点となるので興味深い。

    それでもやっぱりこの時期の学生運動は私にはわからない。
    60年の安保闘争前後の流れはまだ分かるのだが。

    とはいえ著者も言うように、もっと時がたたないと、
    歴史の中でのこの事件の意味は分からないのかもしれない。

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    2014年06月15日
  • 孫の力 誰もしたことのない観察の記録

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    猿の観察が専門の動物学者の孫娘観察記録。親という直接的な庇護者ではなく祖父という客観的かつ直近の子孫という目での観察は、もうメロメロに可愛いいだろうな。人間の社会的かつ生き物としての成長を観察することは自分の成育を追体験することに他ならない。人生の締めくくりの至福。
    メロメロジイジの時間をもてる人は幸いです。

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    2012年06月14日
  • 安田講堂1968-1969

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    現代では考えられないようなあの学生運動が起こったのか。
    その発端から安田講堂事件とその後を学生側から記している。

    学生側からの記述であるため、全体的に偏った物の見方が成されているかと思っていたが、そんなことはなかった。
    他の書籍や証言、資料に基づいた内容であり、事実に基づき正確に記そうとした形跡が見られた。

    リアルタイムで学生闘争を見ていた。または類似書籍を既読の方なら問題ないと思うが、様々な組織名・用語が出てくるため少し混乱する部分があった。

    強いて欠点を挙げれば、著者がそのとき何を思い、どういう心情で学生運動に突き動かされていたのかという描写が少なかったことくらいだろうか。

    彼らの

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    2012年01月26日
  • 安田講堂1968-1969

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    後書きにもある
    「この書は、ひたすらに記憶の向こうの事実を確かめようとあがき、もがきした爪あとのようなものにすぎず、その場にいたとしてもただ一人の証言にすぎない。」
    が物語っているように、学生側の視点から見た、ある意味では偏った学生闘争の記録。だからこそ意味があり、読み応えがある。

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    2011年09月03日
  • 孫の力 誰もしたことのない観察の記録

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    [ 内容 ]
    ニホンザルにも孫がいる。
    しかし、サルのおばあさんは孫を特別な存在としてとくに意識することはない。
    だが、ヒトはちがう。
    孫と祖父母とのつながりには、単なる生物的な関係をはるかに超えた、社会的・文化的な意味が隠されている。
    本書は、ニホンザルやアイアイの生態を研究してきた研究者が、その手法でみずからとその孫を観察した貴重な記録である。
    かつて孫だった人、これから孫を持つことになるすべての人へ。

    [ 目次 ]
    1 ほほえみの生まれるとき
    2 心は花のように開き
    3 笑い
    4 新しい歌、新しい遊び
    5 遊びを食べて子どもは育つ
    6 恐怖とその克服
    7 心の枝は展がり
    8 「ごっこ」

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    2011年04月04日
  • 親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る

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    [ 内容 ]
    一本だけ離れて生えている太くて短い親指、ガラスさえ噛み砕くほど堅い歯。
    人類の手と口は、他の霊長類に例のない特異なものである。
    霊長類の調査を長年続けてきた著者は、サルの口と手の形、移動方法は、その主食によって決定されることを解明し、「口と手連合仮説」と名づけた。
    なぜアイアイの中指は細長いのか、なぜチンパンジーは拳固で歩くのか、そして人類は何を食べ、なぜ立ちあがったのか。
    スリリングな知の冒険が始まる。

    [ 目次 ]
    第1章 アイアイに会うために
    第2章 レムール類の特別な形と主食のバラエティー
    第3章 アフリカの原猿類の特別な形と主食
    第4章 ニホンザルのほお袋と繊細な指先

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    2011年03月30日
  • 孫の力 誰もしたことのない観察の記録

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    霊長類学者による孫娘の観察日記。
    不思議な魅力を持つ本。
    心があたたかくなる。
    孫っていいな。

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    2010年05月04日
  • 親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る

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     各動物の手を見るだけでも本書の価値はあります。自然環境・行動様式によって、こんなに変わっていくのかと驚かされます。
     ただ、全体的に退屈になりやすいので、メモを取りながら、時間をかけて読むことをお勧めします。

     第7章から見ても問題ありません。

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    2009年10月04日
  • 親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る

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    専門的で難しい内容だが、「口と手連合仮説」からの“骨が主食”という内容には驚いたし、面白いとも感じた。

    また、
    “これは、先入観をもった人類学者の典型的な文章でい「異常なほどの」とか「こっけいな」という形容詞は、自分にとっての「正常」な何かを前提にしている。幾度も繰り返して言うが、ある生命体がある形をしているときには、十分な生存のための理由があり、それが「異常」に見えるのは、こちらの想像力の外にそれがあるということにすぎない。生命の研究をするものが、「正常」や「普通」を自分のなかに前提として置いているのはひじょうに危険で、いつも擬人化の落とし穴に落ちる可能性がある。”
    という箇所については、

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    2025年04月06日
  • 魚食の人類史 出アフリカから日本列島へ

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    うーん…
    魚食中心に書かれたものを期待していたが、サピエンス全史や銃・病原菌・鉄の人気にあやかって人類史を紐解きながら魚食も時々バイトいくスタイルの著作なのかな。勿論、おふざけ本では無いが。
    良い本であるんだろうけど、私がちょっとタイトルに引き摺られ過ぎて内容が入ってこなかった

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    2024年11月19日
  • ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ

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    人類の言語の発生の理由や犬の家畜化についての興味深い本
    イノシシ猟や北極探検など犬…かわいそう……ってエピソードも多数あるので少しつらい

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    2022年11月02日
  • 腰・肩・ひざは「ねじって」治す 魔法のリセット・トレーニング

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    能書きは、すごい魔法のような事が書いてあるんですが・・・

    今現在、取り立てて困っている箇所が無いせいか、図解の通りにやっても、どうって事はない。

    自分が困る事があるのは腰痛ぐらいなんだが、どうも自分の症状とはそぐわないような気もする。

    まぁ、今度困るようになったら、もう一度確かめてみよう。



    2020/10/10

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    2020年10月22日
  • 親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る

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    本書では、まずアイアイの手の形状のユニークさと、その食性の特殊性を結び付けるところから始まる。そしてこのリンケージは歯の形状とも強い結びつきがあることを説明し、食性(本書ではニッチと呼ぶ)は、手と歯の連動的進化を決定するという仮定を立てる。 その後、その他の類人猿、例えばチンパンジーや、ゴリラ、オランウータンなどに対し、この仮定が当てはまることを証明していく。 さらにここから議論は発展し、直立2足歩行という、一見、生存競争での不利な条件をたくさん抱えた機能を、なぜ人類が獲得したのかという問いに対する仮説を作り上げる。 これの仮説では、初期人類はサバンナの大地に転々とする野生動物の骨を主食として

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    2018年10月23日
  • ヒト―異端のサルの1億年

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    類人猿の起源はユーラシア大陸南東部で、ホモ・サピエンスの起源はアフリカであることを覚えておこう。それと、人類の生存にはイヌの存在は忘れてはならないのです。ネアンデルタール人は完全な寒冷地適応ができなくて絶滅したのですが、ホモ・サピエンスとは交配しています。日本列島は、世界でもまれに見る自然豊かな地であるようです。脳の発達の欠くことのできない必須脂肪酸やミネラルを多く含む魚介類を主食とすることとイヌの家畜化に成功したことで、ホモ・サピエンスは生き残ってきたようです。

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    2016年11月26日
  • 親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る

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    ■糖質制限をするにあたって,人間の歴史のほとんどが肉食であったのかを知りたくて本書を読みました。

    その目的を達するには,最後の二章だけで十分だったかもしれない。

    端的に結論をば…。

    ■ボーン・ハンティング(骨猟)をする類人猿は両手に道具(石)と食物(骨)をもって立ち上がる。そして,歩き出す(直立二足歩行)。

    ■人類の特徴的な手の形は、骨を口に入れ、その歯ですり潰す前に、道具(石)をもって砕かなくてはならなかったこと、そのためにしっかり握りしめることが必要になったことを示している。

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    2016年08月23日
  • 腰・肩・ひざは「ねじって」治す 魔法のリセット・トレーニング

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    山内さんという人は、ウェイトリフティングの経験がある人で、ヨガにより体を調する技法を編み出した、ようだ。
    整体師みたいな活動をしているらしい。
    で、ニホンザルの研究者である島さんが、自分の体を治してもらったりした経験から、山内メソッド、「リセット・トレーニング」を解説したのが本書。

    図でどのような動きかの説明があるが…
    何か分かりにくい。
    やってみているが、これでいいのか不安になる。
    やはり動画で見てみたい。

    ただ、顎を緩めたり、首周りのほぐしは、とても効果があった。
    それだけに、ほかのものであまり効果が見られないと…動画で確認したいなあ、という気になる。

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    2015年07月15日