ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ

ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ

ビジネス・実用
1,925円 (税込)

9pt

3.8

人間は自分たちだけで文明への階梯を上がって来たのではない。一万五〇〇〇年前、東南アジアいずれかの川辺での犬との共生。ニッチを見出す途上にあったお互いの視線の重なりが、弱点を補完し合い、交流を促し、文明と心の誕生を準備した。オオカミは人間を振り返らないが、犬は振り返る。人間は幻想や感情で判断するが、犬は論理的に判断する。犬は人の言葉を理解し、人の心を読み、人の窮地を救う――人間と犬、運命共同体としての関係の特異性と起源を探る。

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ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    一部に書き間違いなのか、日本語不明瞭な箇所が若干見受けられるのが残念ではあるが(校正含め)、生物としての根元的な人間と犬との違いを総論的に述べており、たくさんのことが腑に落ちる。
    著者は"超能力"と表現しているが、人間には理解し得ない微細な兆候や変化を見逃さない犬の観察力の高さに改めて舌を巻き、一方で、娯楽のために他種族を短絡的に虐殺し、さらには同種間で大義なく潰し合い殺し合う人間という存在の唾棄すべき愚かさに嘆息する。
    また、著者自身もアイアイを主に研究してきた学者だということだが、霊長類学界のいわゆる主流派には良からぬ思いを抱いているようで、松沢哲郎を一刀両断しているのが面白い。
    この書の本質的な鋭さを端的に表す記述がいくつかあるので、私が拙い言葉を連ねるより、少し長くなるがそれらを下に引用して終わりたい。

    「客観性は人間の能力ではとうてい達しえない高みである。人間はあまりに多数の偏見によって自己の人格を形づくっているので、そのバイアスからしか事柄を判断できない。」(145ページ)
    「犬は現在直下だけを生きることで『永遠に生きている』ものだから、人の絶望の理由はきちんと説明してもらわないと、理解できない。(中略)人は犬から論理を学ぶ。」(235ページ)
    「犬は大好きな人のかたわらに常にいる。常にいっしょにいて、常に同意しながら、まったく異なる世界を見ている。その時、人は心が解放されるのを感じる。人同士の絡み合った妄想の関係から解き放たれているからである。」(240ページ)

    "おわりに"がまた、とりとめもない雑文と思いきや、秀逸。

    0
    2020年10月09日

    Posted by ブクログ

    万物は犬によって創られた。アイアイ博士が解き明かす、人間と犬、運命共同体としての関係の特異性と起源。

    なかなか本題がはじまらないもどかしさ、正確を期すあまり読み辛い文、イラチな私はかなりイライラしましたが、内容は刺激的ですばらしい。

    『犬は人間的な心の特性の誕生のすべてに関係している。』
    まえがき
    『ヒトが人となる直前の狩猟採集民、イヌが犬になる前の野生動物、その双方に何が起こったのかを、イヌの側から見る視点が必要となる。』第三章 犬の力

    0
    2020年05月16日

    Posted by ブクログ

    人間が言語を修得して進化した過程,犬がオオカミから進化した過程には,相互の作用があった,ということを,様々な状況証拠から導く.
    少し「犬好きのひいき目」があるようにも思うが,そうであったとしても,また,ここで導かれた結論が誤っていたとしても,読み物として大変面白かったので良しとしよう.

    0
    2019年10月23日

    Posted by ブクログ

    人類の言語の発生の理由や犬の家畜化についての興味深い本
    イノシシ猟や北極探検など犬…かわいそう……ってエピソードも多数あるので少しつらい

    0
    2022年11月02日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    犬と暮らすことでヒトは人となった。
    犬(狼)は集団で猟をし、集団(群れ)で生活します。
    その集団生活の維持にはある種の倫理やルールがあり、犬と生活し猟のパートナーとすることは、人が言語や倫理、知識を得る上で重要な役割をになっていたのではないかという話です。
    「馬、車輪、言語」という本でも学びましたが、確かに人は共生する動物から多くの学んでそして進化してきたというのは頷ける話です。
    著者はアイアイの観察など、自然や動物を見つめてきた人で東大卒業のため参考文献などもしっかりしているのですが
    、文章は読みにくかったです。
    いいたいことはわかりました。

    0
    2020年03月03日

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