宮下志朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夫ある女が若い愛人が出来た。夫にばれそうになる。さあ、どうなる。
1800年代のフランス。なんだかんだ、まだまだ男尊女卑。
名誉を重んじる貴族の世界。
バルザックらしき若者が、田舎町グランド・ブルテーシュで、謎の封鎖された豪華な館を見つけます。
立ち入り禁止になっています。
年老いて亡くなった貴族の夫人の館。
遺言で、死後50年(だったかな)は、誰も入ってはいけない、と…。
その謎を、ヒトから聞いて知っていくミステリー。
話は遡ります。
地方貴族の美人な奥さんが居る訳です。これ、つまり年老いて死んだ館の貴族夫人の若かりし日。
奥さんですから旦那さんがいる訳です。
なんだけど、この奥さん -
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Posted by ブクログ
註釈で興味ぶかかったのは、イタリア語のtristezza。名詞では悲しみと悪意の両方の意味があるそうです。モンテーニュは悲しみというものを自制心を失うものとして警戒しています(第1巻2章)。それにしてもなぜ意味が両義なのか、そのルーツを知りたいものです。形容詞triste ならば悲しいで、tristo となれば悪意がある、と意味が変わります。まれに前者でも悪意があると解釈されます。(p.26)
英語でもフランス語経由でtriste などがありますが、悪意という意味はありません。ノーテンキなイタリア人は、悲しみというものに悪意を嗅ぎとる習性があるのかもしれません。日本人の感覚からすれば、人生は -
Posted by ブクログ
俺の好きなバルザック作品たちとは毛色がやや違うという印象。
やっぱりバルザックの本領は長編だと思う。
「グランド・ブルテーシュ奇譚」
浮気妻のほうもなかなか肝が据わっているが、こわは旦那がかなりツワモノ。話の本筋はまあベタか。個人的には旦那が死んだ真の理由を想像するのが楽しい。★★★
「ことづて」
いやあ恋愛は素晴らしいですなあ、と素直に思っておけばいいんですかね。★★★
「ファチーノ・カーネ」
事実か、妄想か。自分にとっての真実が、必ずしも他人にとってもそうとは限らないのです。★★★★
「マダム・フィルミアーニ」
いやいや、ここまで純粋だともはやファンタジーでしょ。★★★
「書籍業 -