藤村龍至のレビュー一覧
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ネタバレ○NHK(Eテレ)の番組『新世代が解く!ニッポンのジレンマ』の中から、2013年3月に放送された「僕らの復興論」と「僕らの地域活性化作戦」の2本を、放送の未公開部分を含めて再構成・書籍化されたもの。
○開沼博氏や古市憲寿氏など、1970年以降に生まれた論客(?)により、第1部は東日本大震災からの復興について、第2部は地方の活性化について、それぞれの見解を元に議論。
○第1部については、論客それぞれの立場から「復興」についての考え方、実情、今後について、建設的な議論がなされている。特に、「当事者」としての考え方については、大変興味深かった。この当事者意識については、第2部でも登場するため、本書の -
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ネタバレ最近ちょっと注目している藤村龍至とコミュニティデザインでおなじみの山崎亮の対談なので、面白そうだと思って読んでみた。
ハードものを作らなくても、地域の課題を乗り越えていく手助けを仕事にしている山崎さんが、「つくる仕事」を知らないと「つくらない仕事」はできない、「つくらない」といってもフィジカルなものは作らないというだけで、クリエイティブという意味ではたくさん創っていると語っていたのが印象深かった。
また、「住民参加」のスキルは相当上がってきているのに、行政側の公共事業への参加の仕方が20世紀型。あたかも公共事業は全部行政ができるかのようにふるまってきた。行政が全部公共的な事業を抱えるという -
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コミュニケーションのアーキテクチュアを設計する。
「何を目的として」「誰のために」「どうやって」、それぞれについての二人の意見、主張、哲学が悉く異なっているのに、何か共通するものを感じるのは何故なのか。
同じことを繰り返したり、言い換えたり、アプローチを変えてみたり、テーマをスライドさせたり、何というか・・・小賢しい印象が強いです。
二人が歩み寄ろうとしているからこそ、そうなってしまうのでしょうか。
最もしっくりきたのは「物語性」を重視するという点において、二人が楽しみながらそれぞれの仕事をしているし、また建築家やデザイナーは、その部分をこそ語る熱意・技術を持つべきであるというところ。
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コミュニティから建築へと進んだ藤村さん、建築からコミュニティへ進んだ山崎さんの、つくることと、つくらないことについての対談集。
学生の頃、有名建築家の設計した建物を見に行き「建築を勉強してるんです」と言うと、たいていそこで働く方が建物の使い心地などを話してくれた。学生だという気安さからか、建物の悪口も多かった。いくら形がカッコ良くても、使う人たちが不便ならば、その建物は存在する意味があるのだろうか?というようなことを考えていたような記憶がある。本書を読んで、その頃のことを思い出した。
すでに建物を建てれば地域の課題が解決できる時代ではないし、公共建築の数は減る一方だ。建築家は、つくらない世の中 -
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コミュニティデザイナー・山崎亮さんと建築家・藤村龍二さんの対談で構成される本である。
お二人とも建築業界の方なのだが読み進めるほど福祉の視点から学ぶことがたくさんあり、今回はそれを簡単にまとめる
●多様な要素を統合してビジョンを描く
ものをつくれば売れた時代は終わり、今は「作る」「造る」のではなく「創る」時代。そんな時代に前者を専門としてきた建築家(アーキテクト)は何ができるのか。山崎さんはこう述べる
テクネ―に、設備や法規や予算を代入して、それらを一つに美しく統合(アーク)していく職能が建築家だと言われてきました。アーキテクトだと言われてきました。しかし、これからはものが建たない時代に -
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NHK Eテレで放送されていた『ニッポンのジレンマ』
2013年3月に放送された回の未公開部分を含めた書籍化。
この番組を知ったときには、もう後半戦というか、残り回数が少なくなっていて。
もっと早く知りたかった番組でした。
一度だけ番組の公開収録にも行きましたが、本当に楽しくて有意義な時間で。
盛り上がる議論というのは、聞いていてとてもおもしろいです。
もっと続いてほしかったなぁ。
本書は「僕らの復興論」と「僕らの地域活性化作戦会議」の2回をまとめたもの。
当時は東日本大震災の後ということですが、この時の議論が今どこまで実現されているのか。
そんな風に見てもおもしろかったです。
難しい -