紗倉まなのレビュー一覧

  • 春、死なん
    独居老人でもないのに妻を喪って以来精神的孤独を募らせる男の心理描写が素晴らしい。世代も性別も違う人間の気持ちがなぜこうもわかるのか。若い人にはピンと来ないかもしれないが、50代の自分には切実な物語だった。
  • ごっこ
    3遍とも素晴らしいが、一番短編としての完成度が高いのは表題作だと思う。彼氏の自殺に付き合っていた主人公が次第に彼氏以上の狂気を発動させていく。高速の横断幕が帰りは逆の順番で出てくるシーンも上手いなぁと思った。純文学的香りを漂わせながらも読みやすい文章もいい。ただ、浅学の自分には読めない漢字が多く終始...続きを読む
  • 働くおっぱい
    まず秀逸なタイトルに惹かれます。著者のお仕事や内面ポップに表現されていますが、闇の部分も…読んでみたい。珍おっぱい図鑑と珍乳首図鑑と分けてあるのも、こだわりを感じました…!
  • 最低。
    芸能人(作家が本業でない人)が書いた小説を読むのは初めてだったけど、叙情的でのめり込んでしまった。どんどん読み進めて最後のほうは終わるのが惜しくてペースダウンしてちょっとずつ読んでた。
    北海道や石川県の景色も想像しやすかった。
    もっとたくさんの作品を読みたい。
  • ごっこ
    夢中で読んだわけではないけど、嫌いじゃない、むしろ好きな話。価値観の違う者同士の会話の噛み合わなさみたいなものが面白かった。
  • 最低。
    なかなか文章が面白く、実際にAVをやっていないと書けないものだと思う。そういう意味では唯一無二でとてもよかった。形容詞に小文字ぁみたいなのを使うのがなんかすごい違和感があったけど、らしさが出てて楽しく読めた
  • 最低。
    面白い。
    オムニバス形式で4つの短編に1人ずつ主人公がいる。
    4人の主人公が合う描写はないが、同じ世界の違う時系列の話となっている。主人公以外の登場人物は複数の短編にまたがって出てくることもある。

    短編なのでそれぞれの話は少しあっさりしている。
    そのため、この後どうなるの?彼女たちの続きの人生も気...続きを読む
  • ごっこ
    「見知らぬ人」が一番おもしろかった。浮気というにはくだらない関係だから、本妻は気に病む必要なんてないと、2人ともが相手の妻に対して思っている。自分の論理を堂々とまるで同志に説くように語る不倫女は、浮気された方からしたら異常にみえるけれど、実際夫に対しての気持ちはその程度というか、辟易してる部分があり...続きを読む
  • 最低。
    AV女優の方の小説ということで気になって購入。とても読みやすくておもしろかったです。

    この作品を通じてAV女優になる方の心理的部分がなんとなくわかった。

    あとがきの内容も紗倉まなさんの想いが詰まってて知性的な方だなと感じた。


    好きな部分抜粋
    ・大変なときこそ誰よりも余裕をもつべきだと思うの。...続きを読む
  • 働くおっぱい
    真面目な本ではないですが,
    いやらしい本でも無いです。

    おカタい仕事をしている自分にとって,
    知らない世界に生きている人のエッセイを読むのは面白いですね。
    (おカタくする仕事には違いないですが)

    ライトな本ですが,
    自分の視野を広げられた一冊でもあります。
  • 働くおっぱい

    AVも立派な職業だね

    アイドル歌手なみの可愛らしい容姿にもかかわらず、びっくりするぐらいのハードなプレイを披露してくれるAV女優紗倉まなさんのエッセイ。
    木更津高専在学中にAVデビューというちょっと変わった経歴の持ち主。
    木更津高専ってけっこう頭いいし。
    私も昔受けたけど見事に落ちたよ。
    自称エロ屋の彼女は文才も...続きを読む
  • 働くおっぱい
    昨日、試験が終わった時、きっと読みたくなるだろうと思って鞄に入れておいたのがこの本。Webで連載されていたのを時々読んでいたけど、改めて読んでみて何となく納得。AV女優っていうのは申し訳ないけど特殊な職業だと思ってしまうけど、彼女が紡ぎだすえろい話と微笑ましいエピソードは働く女性が普通に感じる等身大...続きを読む
  • 凹凸
    後半がちょっと冗長だったけど。こそだてするようになってからこういうときちいさいこどもを思うと吐き気がするほど嫌悪感が。でもそういう気持ち悪さをだせる紗倉まなすごすぎる。何歳なのかいったい。
  • 最低。
    AV女優を主役というか主軸にした作品。
    他の人も述べたように「あとがき」も含めて一つの作品と思いました。

    親ばれしても続けるAV女優、AV女優のプロデュースをするプロデューサー、AV女優を母に持つ女性など、いたるところにav女優の生き様が見られて、普段は知られないことが知れたいい作品でした。
  • 最低。
    AV女優の方が書いた小説ですが、あとがきを読んでいて、彼女の凛とした人柄に惹かれました。

    あとがきのなかで、“桜庭一樹さんという存在は、(中略)私にとってそんな神様になった(p261)”と書いてあり、なるほどと思いました。
    この作品は、彩乃、桃子、美穂、あやこという4章から成り立っていますが、どの...続きを読む
  • 春、死なん
    読み終わってから登録していなかったので、遅れて登録。

    2本のお話が入っているけれど、どちらも家族の生き方の話。1話目は同居を希望している義母とかがいる人には刺さるのでは。
    女の役割、おじいちゃんの役割、そんなのはあるけれど、それは所詮うわべだけでその下には人間らしい欲だったり、希望だったり生き方が...続きを読む
  • ごっこ
    なんかこう読んでて苦しくなる本だなぁと思いました。
    どうしようもない閉塞感を感じるというか。

    あと使われている漢字が時々難しいのがあって、ビックリしました。
  • ごっこ
    短編集3篇。
    自殺するのかしないのか、ドライブしながら行きつ戻りつ。年下男との会話で繋ぐ「ごっこ」、W不倫、結婚式の後、行方不明の夫を夫の不倫相手と探す「見知らぬ人」、同性愛の香漂う「はこのなか」。どれも変に冷めながら唐突にスィッチが入って思いもよらぬ行動に出る。面白かった。
  • ごっこ
    3つの中編小説が入った一冊。
    表題の「ごっこ」は、一組の自殺願望のある男女が逃亡する車中を中心に描かれた作品。
    2つ目は、不倫しあった夫婦の離婚の話。
    最後は、女同士の友情の話。

    紗倉まなさんの作品初めて読んだけれど、純文学的な色合いが強い。
    かたくて、少し難しい言葉や表現も多い。
    芥川系な雰囲気...続きを読む
  • ごっこ
    初めてこの作者の本を読んだ。三つの話が入っている短編小説で、1番目はその後どうなるんだろか。あんまり細かく登場人物の設定がなくて後出しのように出てくる。そして詳しく書かれてないから想像して読むのが得意な人が良いかも。私は読むのに疲れた。文章はすっと入ってくるんだけど、リズムがあってそれが合わないと読...続きを読む