鴨志田穣のレビュー一覧
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サイバラが好きでずっと読んでいるので、だとしたら、これも読まねばなるまい。アルコールでボロボロになってしまった自分を見据え、それを突き放して書いている著者。自分を突き放せるくらいの距離感を戦場で見たものに対して取れたなら、彼はこんなふうにならないですんだのではないだろうか。戦場に行くには優しすぎる、繊細すぎる人だったのだろうと思う。
いくら辛くても、帰れば抱きしめてくれる人がいる場所を持っている人は幸せなのだと思う。それは何もしなくても自然にできあがるものではない。それは、自分が思いを注いで、相手のために頑張って、作り上げる場所。お酒を止められてからの時間は短かったけれど、鴨ちゃんはサイバラと -
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この本を読むたびに涙が出てきますがアルコール依存症で、奥さんにも捨てられた男が自らアルコール病棟に赴き、病を治して家族のもとへ帰っていく話です。生きることの重みを伝える本です。
永作博美と浅野忠信主演で映画化されるというので、久しぶりに読み返してみた。涙が出た。リリー・フランキーの帯にある、
『なんだかんだあっても、幸せな男』
というように、彼は、鴨志田穣は『幸せもの』だとおもう。本当に。
内容はというと、アルコール依存症で十回血を吐いて閉鎖病棟で治療をする鴨志田穣と離婚をしながらも『家族』として彼を支え続ける西原理恵子とその子どもたちの家族の物語である。僕は、ほとんど酒が飲めない。でも、 -
Posted by ブクログ
サイバラのダンナさんであり、戦場カメラマンであった「カモちゃん」の、壮絶アル中闘病私小説。「毎日かあさん」の4巻までに載っていたエピソードは、実際はこんな状況だったのだなぁ〜と再認識できました。この本でも、サイバラ作品でも、このあたりのことはサラ〜っと描かれていましたが、現実はホント壮絶だったのだろうなぁ・・・。サイバラのだいぶ以前の作品では、カモちゃんのいろいろな武勇伝(?)が紹介されていましたが、この本では病気のせいでとても弱ってしまっている様子ばかりで、なんだかサビシイものがありました。しかし、よくぞアル中を克服しました。これってスゴイことなのだ。ホントにエライ!いやはや、酒はほどほどに