小長谷正明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ教科書の正直平易すぎる文章を読んでいると、何々が起こったというのは描かれていても、何故そうなったかは書かれてないことが多い。
しかし、現実がそうであるように、起きた事象には必ず理由が付随する。
本書は、その理由を疫病の観点から肉付けしてくれる。
アメリカが不参加だったため、強制力の面で弱くなった国際連盟の話は有名ですが、それがウィルソン大統領のインフルエンザに起因するものだったとは(他の理由も多重に重なった結果かもしれませんが)!
他にも、歴史の転換点の外的要因となった出来事を病気の怖さと共に紹介してくれている。
ただ、そう、病気自体は結構知っているものとして、症状に関してはサラッとした紹介 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
カトリックの頂点に立つローマ教皇は、宗教上の指導者であるだけでなく、しばしば世俗君主として権勢を振るった。
執務上のストレスや贅沢な食事などから高血圧や痛風を患った例も数多い。
教皇ほどの権力者が健康を損なえば、その影響はいかに甚大であったか。
毒殺説がささやかれる教皇は、誰にどのような毒を盛られたのだろうか―。
現代に残された文献をもとに歴代教皇の病いと死を検証し、医学の発達の歴史をたどる。
[ 目次 ]
1 神の代理人たちの病いと死
2 教皇庁に渦巻く暗殺疑惑
3 女教皇ヨハンナ伝説
4 マラリアは「ローマの友だち」
5 黒死病の黙示録
6 コロンブスの年の輸血
7 教皇に