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歴史上の人物の行動には病気が深く関わっていた。遺伝子鑑定や歴史記録の解読を通じて、その真相を推理する。病気持ちの大統領や独裁者、王様たちが歴史をどう変えたか。ツタンカーメンやロマノフ家の家系の事実とは? 二・二六事件、第二次大戦末期の反乱事件などの歴史を変えた事件や、医学の革新者たちの逸話も紹介。
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Posted by ブクログ
文字通り、歴史上の人物などの病気について扱った一冊。 割と知られてる話もあったが、知らない話もあって、非常に勉強になった。
岩波新書らしからぬタイトル。 歴史上の人物の死因をその記録から、 医学的に解明していく。 その中でも日本武尊をその記録から 実在の人物と結論づけているのは秀逸。
おもしろい。 神の啓示が側頭葉テンカン・・・というのがいい。 明治天皇の脚気の話も納得。 とにかく楽しんで読める一冊。
歴史上の人物やエピソードを医学の観点で考察したエッセイ集。歴史の教科書には出てこない切り口で興味深く気軽に読める。真偽はともかくとして(倭建命がギランバレー症候群?!)、推理過程が専門的で面白い。
歴史上の有名人にも いろいろな身体の悩みがあった。 腰痛持ちのケネディ大統領 ヒトラーが隠したかったパーキンソン病。 あるいはまた 新しい治療や発見から見る歴史の分岐点…。 お医者さんの目線で歴史をみると 思ってもみないことがわかったりしますね。
歴史上の有名人について残された記録から病気や怪我を読み解く歴史エッセイ。面白く読んだ。二作目が出ているのも納得。
ケネディ大統領やヒットラーから源頼朝や古代エジプトまで、歴史上の様々な有名人の病歴を辿る。こんな角度から歴史を読み解くのも楽しい。
ケネディ、レーガンら20世紀のアメリカ大統領から、ツタンカーメン、倭健命(ヤマトタケルノミコト)まで!?そこに残された数々の資料から医師である著者が歴史上の人物が関わった病気や医療を推理、解説。安楽椅子探偵ものの小説を読んでいるような面白さ。
著者は神経内科学を専門とする医師で、病院院長でもある。 本書は歴史的事件を医学的見地から見たときの、ちょっと興味深いエピソードをあれこれ挙げている。 第I部:二十世紀世界史の舞台裏 第II部:近代日本史の曲がり角 第III部:医学を変えた人々 第IV部:王と医師たち...続きを読む 第V部:いにしえの病を推理する 落ち着いた筆致で読みやすく、短い章立てなので切れ切れの読書にも向いている。 第I部で取り上げられているのは、ケネディ、レーガン、ヒトラー、スターリンといった人物。 第II部では、明治天皇、二・二六事件、三島由紀夫、昭和天皇のエピソード。 第III部では、パーキンソン、ナイチンゲール、パスツール、キュリー夫人など。 第IV部は、英国王室やフランス王室、ロシア皇帝一家。 第V部では、ツタンカーメン、倭建命、源頼朝、ジャンヌダルク、ハプスブルク王朝の病について。 個人的におもしろかったエピソードをいくつか挙げる。 ・手の震えなどがあり、パーキンソン病を患っていたと思われるヒトラーは、あるとき、爆発の衝撃を受けた後、症状の軽快を示している。こういった大事件をきっかけにパーキンソン病患者の症状が軽快する現象は医学的にも知られているのだそうである。 ・パーキンソンは、パーキンソン病だけでなく、恐竜の名付け親でもある。彼は化石の発掘にのめり込んでおり、恐竜に最初に「○○サウルス」とつけたのはパーキンソンだった。 ・ヴィクトリア女王は英王室で初めて無痛分娩を経験した。小柄な女王はそれまでに7回の妊娠・出産を経ていたが、負担が大きく、側近の反対を押し切って、ついに8回目に無痛分娩に踏み切った。この際、使用されたのはクロロフォルムであり、麻酔を取り仕切ったのはジョン・スノウである。スノウは疫学の父とも呼ばれる医師である。(『医学探偵ジョン・スノウ』) ・ヴィクトリア女王の孫たちはヨーロッパ各国の君主となり、第一次大戦は従兄弟たちの戦争とも呼ばれた。ハプスブルグ家はスペイン国王や神聖ローマ帝国皇帝を輩出したが、近親婚を繰り返し、おそらく遺伝性疾患のために障害を持ったり早世したりする例が相次いだ。 *参考 ・『病が語る日本史』 ・『化石の分子生物学』
≪目次≫ 第1部 二十世紀世界史の舞台裏 第2部 近代日本史の曲がり角 第3部 医学を変えた人々 第4部 王と医師たち 第5部 いにしえの病を推理する ≪内容≫ 鈴鹿病院長の医学からみる世界の歴史(含む日本の歴史)。ヨーロッパの近親婚による劣性遺伝の表出やレーガン大統領のアルツハイマー病...続きを読む、源頼朝の話は有名だが、ケネディの病気やまさか日本武尊(倭建命)まで分析するとは…。最初のころより最後の方はやや筆が滑っている感もあり、頼朝の話は、近年画像が頼朝ではないとの説が有力になる中、まだそのまま使って分析するなど、問題も見られる。
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