いわさきちひろのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
井上ひさしが十代の少年だったころ、学校の先生は、生徒たちに「君たちは20代前後までしか生きられない」と話していた。戦争の時代だったからだ。でも井上ひさしは20代よりずっと長く生きている。戦争が終わったから。そしてあの敗戦後に、日本が戦争に巻き込まれることは最近まで無かったから。
私たちの憲法は美しい。私が受けた学校教育では、憲法が取り上げられることはなかったと記憶している。私が忘れているの?たまたま専攻が違ったの?
日本国憲法を変える必要があるにしても、変える前に、この社会を生きる人たちの間で、もっと現在の憲法が意識されるべきだ。ましてや、大日本帝国などというカルト国家を信奉している無能な世襲政治家が触れて良いものではない。 -
Posted by ブクログ
トットちゃんの本は,持っているんだけど,大きな絵本版を見つけて買っちゃいました。
いわさきちひろの絵が大きく載っていること,文章が短くなっていて,子どもに読み聞かせしやすいことなどを考えてのことです。
この絵本は,とても丁寧に作られています。なにせ,ちひろの絵が大きく載っているページには,ページ数が打ってないんです。これって,すごい配慮です。
原作もそうですが,このちひろの絵は,「トットちゃん」の出版に合わせて書かれたものではありません。原作が書かれた頃は,すでにちひろは亡くなっていました。作者の黒柳さんの強い希望で,息子の猛さんが,文章に合う絵を選んでくださって,本ができあがったそうです。
この絵本版を見ると,いわさきちひろの絵の力が,ぐいぐいと伝わってくるようです。
いい本ですよ。
原作をもっている方も,是非,手にとって頂きたいと思います。 -
Posted by ブクログ
井上ひさしさんが、日本国憲法の前文、そして9条を「日本の国のかたち」として、いわさきちひろさんの絵と共に、子どもにもわかるような言葉で解説しているこの著者。書かれているのは簡単な言葉で書かれた憲法の前文と9条条文なのに、なぜか胸がじーんとして涙が出そうになってしまったと言ったら、信じてもらえないかもしれない。けれど、この憲法の持つ大きな希望、そして、それを子供たちに心から真摯に伝えようとするそのことは、井上氏の切実で大きな願いとして心に響いた。
小学校の社会の授業で、日本は武力を持たない、戦争をしないという国の大きな決まりを持っていると習ったときに、なんて当たり前のことを謳っているんだろうと思った。戦争で沢山の人がなくなって、国が焼け野原になって、原子爆弾まで落とされて…それでもまだ戦争をするなんて考えられないと思ったから。
でも、世界で武力を持たないと宣言している国など日本以外のどこにもないとしって、そのことを大きく国の決まりとして掲げているこの日本ってすごいんだと思った。
井上氏も繰り返し述べていたけれど、武力を持たず、基本的人権を尊び、問題は話し合いで解決する、ということを定めたこの憲法は本当に旧くなってしまったのだろうか?それどころか、他のどこの国にも定めていないこの国のかたちは、まだまだ新しいものなんではないだろうか?
最高裁で違憲判断がでた選挙区の問題。実際は違憲状態のまま、この国の政治が行われてる。日本の進むべき道が曖昧なのも、違憲状態を放置してしまうそのことにすごく大きな問題があるのではないかと思えてならない。
もう少し娘たちが大きくなったら、必ず一緒にこの本を読みたいなと思う。 -
購入済み
ちばてつやさんがおすすめされていて以前から気になってましたが、値引きになっていたので購入。いわさきちひろさんのやさしい挿絵に、タイトルにも子どもにやさしい解説、大人のための本のように感じました。
-
購入済み
絵本詩集とあって購入して読んでみたらページも少なく丁度、値引きのタイミングで買えて良かった。昨年、谷川さんも亡くなられ彼の詩人としての詩集誌もこれから手にしたくて入門編として扉をたたいた。
-
Posted by ブクログ
「ひとりひとり」から始まる、谷川俊太郎さんの詩は、それぞれが同じようでいて、皆違うんだよという個々の大切さと、孤独感や、お互い出会い関わることで新たな自分を見つけるという、共通した一面もあることを感じました。
また、あとがきにあった、人間社会の中での孤独と、宇宙自然世界の中での孤独とを重ね合わせて考えていることに、共感するものを覚えました。壮大過ぎて気が遠くなりそうな感じに、あまり考えたくはないのが正直なところですが、神秘的なものを覚えるのも確かです。
そして、いわさきちひろさんの絵をちゃんと向き合って見るのは、初めてでした。私の中で勝手に戦争をイメージしていたのですが、改めてじっくり見てみると・・・目や鼻や口とか何も描かれていないのに、はっきり私の中で顔が思い浮かぶ感じ、というか、私には見える。すごく純粋で、可憐で、素朴で、躍動的で、弱々しくて、切ない様が分かるのが、すごい。1960年代の絵とは思えない、いつまでも変わることのない大切さが絵に備わっているというか。
「白いシルエットの少女」の、少し振り向きながら、ただ右手をこちらに振っているだけの絵に、こんなに愛らしく、気品ある雰囲気を漂わせられることが、本当にすごいと感動いたしました。
どの子供の絵にも、ささやかな希望が感じられて、他の作品もぜひ見てみたいです。