黒井健のレビュー一覧
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ネタバレ4巻目が新作だということに驚かされる。
この新装版の巻末にあるあまんきみこさんの各話についてのコメントや、これまでを振り返るあとがきにも、あまんきみこさんの感受性の豊かさや優しさがあふれている。読後、なんだか感激して涙ぐんでしまった。黒井健さんの絵もあったかくてかわいらしい。
今回も、かわいらしいふしぎな交流や、別れや戦争の話などしんみりする話もあった。やはり風景描写が素晴らしく余韻に浸りながら楽しめた。4感が一番グッとくる話が多かったかな。
全体を通して、タヌキ率が高めなのは御愛嬌。
週に一冊ずつ読んで、ついに最後の4巻。心が洗われるようだった。 -
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大人も子供も教科書でおなじみ、『車のいろは空のいろ』シリーズの最新作の4冊目です!
挿絵は黒井健になりました(1から3の挿絵は北田卓史)。
巻末の作者あとがきでは、それぞれの話がどのようにして生まれたかが語られます。経験や思ったことが素敵なお話しにできる人ってすごいよなあ。
さあ、そらいろのタクシー運転手松井さん、今日はどんなお客さんを乗せるのでしょう(*ノˊᗜˋ*)ノ
【きょうの空より青いシャツ】
うららかな春の日。松井さんは青い帽子をかぶったたぬきの子を乗せました。
松井さんと春の小さなお客さんとおはなしです。
【子ぎつねじゃないよ】
夜の公演で小さな子供たちが遊んでいます。こんな -
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保育園で借りました。
周囲の心配をよそに、くる日もくる日も画用紙をまっくろに塗り続ける男の子。最後にバァッと目の前が明るく開けるような、予想外の展開が素晴らしいです。
子どもが何かに夢中になっている時、それがこちらの期待と違ったり、理解できないものだったりすると、不安や心配になってつい注意したり、止めさせたり、こちらの期待通りに軌道修正しようとしたりしてしまいがち。
でも、そこでこちらの期待や価値観を押しつけずにそっと見守ってあげれば、その先にはその子の世界が豊かに広がっているのかもしれない。
これから子育てをしていく中で、時々思い出したい本です。 -
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「後かいしない旅」というお話が一番おもしろかった。このお話の主人公のみさきさんが、いやなことがあると、いつも心の中で顔をしかめていたところが好きだった。みさきさんは、おもしろい。おしゃれに気を配っているし、他の人に変に思われるのがいやなんだと思う。
ぼくは、いやなことがあると、あばれる。みさきさんより悪いかな。他の人に変に思われるのはいやだから、家の中だけだけど。
でも、みさきさんは、とちゅうからにこにこ顔の人になった。楽しさを見つけられるようになったんだな。いいな。ぼくもやってみる。
ねこには人を幸せにするこう果があるのかな。ぼくはそう思ったけど、ねこがきらいな人は幸せになれないかな。いいこ -
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ネタバレ『アンティーク・シオンの小さなきせき』
茂市久美子 作
黒井 健 絵
高原の町の外れにある骨董店、アンティーク・シオン。
主は魔女のような雰囲気のあるシオンさん。お店のドアを開けると、椅子の上で丸くなった黒ネコが出迎えてくれます。
店内には、シオンさんが遠い外国を旅して”連れてきた”品々が並んでいます。骨董品に呼び寄せられたお客様と、その品物にまつわる、ちょっと不思議な6つのお話です。
第一話 大きな古時計
第二話 銀の針
第三話 女神の像
第四話 おばあさんのお皿
第五話 マリーの首かざり
第六話 シオンの時間
一話では若いサラリーマンの雅治さんが、連休を利用して山登りにきた帰り道、 -
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茂市久美子さんの童話ですね。
絵は、黒井健さん。
迷路のように続く、細い路地のつきあたりに、ひどくおんぼろな木造の二階建てアバウトが建っています。建物のよこについた階段は、ぼろぼろにさびて、ところどころあながあいています。
このアパートの名前は、またたび荘。一階に、小さな旅行会社があります。またたびトラベルです。
またたびトラベルは、ふつうの旅行会社ではありません。
自分の望みとは、ちがうところに旅行することになります。有名な観光地や、レストラン・ブランドのお店とも無縁です。料金は、お金ではありません。
短編連作の不思議な旅行会社にようこそ!
もくじ
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茂市久美子さんのファンタジー児童小説ですね。
挿絵は、黒井健さん(1947年、新潟生まれ)イラストレーター、絵本作家。
森の中のお店、アンティーク・シオン。
アンティークとは、誰かの使った古い品物のこと。
店のご主人シオンさんは、年令がわからない、魔女のような女性です。骨董品に対して「集めてきた」とは言わないで「連れてきた」と言います。世界各地で出会った品物が「私の持ち主が見つかるまで、連れてって!」と言葉をかけてくるのです。
アンティーク・シオンで起こる、不思議で心あたたまる6つのお話。
物にはみな、持ち主との忘れられない物語があるのです。
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