松井信彦のレビュー一覧
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『重力波は歌う』、タイトルがいい。
アインシュタインが存在を予言し、2016年2月にその存在が確認された、ブラックホール同士の衝突で発生するエネルギー波。宇宙の遥か彼方で起こる極微な波をどう捉えるか、LIGOチームを追ったドキュメンタリー。
但し内容はサイモンシンのような本格的科学ドキュメンタリーではなく、LIGOの主要メンバーであるワイス・ソイス・ドレーヴァー・ヴォードたちの人間模様を描いている。天才たちが集うと色々あるんだなぁと思いつつ、著者のジャンナ レヴィン氏自身物理学者なので、もうちょっと学術寄りの内容が読みたかったというのが率直な感想。ゴシップ感が強い。
重力波の直接観測は旬なネタでもあるので、普段科学に興味のない読者も取り込むような科学ドキュメンタリーにして欲しかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレものすごく珍しい、そんなのありえない、と思える出来事もよくよく考えてみたらそんなに珍しいことでもなく、説明がつく、ということについて。
我々が生きていくうえではボレルの法則に基づくべきだが、著者が「ありえなさの原理」と呼ぶ5つの法則のため、実際には確率が過小評価されやすい。
10^10光年のかなたで電子を一個取り除いたら、1億分の1秒後に地球上ので酸素分子の振る舞いがすっかりかわるとか、明らかな間違いと思われる記載が散見され、その他の説明も強引なところが多く、すんなり頭に入ってこない。
・ボレルの法則:確率が十分に低い事象は起こりえないものとして行動すべき。100万分の1の事故を恐れて家に引きこもるのは合理的でない
・迷信とは、因果関係がないところに因果関係があると信じこむことで、例えばクラップスをする時にサイコロにキスしてから投げると6のゾロ目が出やすいなど。儀式と望ましい結果に偶然の結びつきがいくつかあると、その結びつきを強化しない出来事が多数発生しても儀式は確立され維持される。因果関係があるならば、そこには必ず時間的な前後関係があるが、時間的な前後関係があるからというだけで因果関係があるとは限らない
・コインを100回投げて、表が60回出る確率は2.8%だが、コインが歪んでいて表が出る確率が0.50でなく0.52であった場合、60回表が出る確率は6.6%となる。
1.不可避の法則:起こりうるすべての結果を一覧にしたら、そのうちどれかが必ず起こる。ただし、どれが起こるかはわからない。宝くじは誰かに必ず当たる。
2.超大数の法則:十分に大きな数の機会があれば、どれほどとっぴな物事も起こっておかしくはない。(ちなみに大数の法則は、大きなサンプルの平均値は小さなサンプルの平均値よりゆらぎの幅が少ない、ということで全く別物)
機会が本当はたくさんあるのに少なそうに見えることがあり、確率を低めに見積もりやすい。同じ誕生日の人がいる確率を50%以上にするためには23人で足りるという例など。
3.選択の法則:事後に選べば実際よりも確率は高く見える。矢を射って、当たったところに的を描く。大災害の後や911の後で、ことが起こる前に色々前兆があったと主張したり。自然選択はうまくいった変異を残す(選択の法則)ことと超大数の法則の組み合わせで精緻なメカニズムを作り上げている。
著者によると、平均への回帰もこのカテゴリに属する。平均点50点の試験で40−60点のグループと20−80点のグループがあれば、最高点をとるのは後者のグループである可能性が高い。しかし、二度目の試験では最高得点でない可能性が高い。
4.確率てこの法則
確率の見積もりが間違っていると、極めて珍しいと思っていたことが実はそうでもない。
正規分布を想定すると、10σの現象は1.3X10^23分の一だが、世の中に正規分布をとる事象はあまりない。これが正規分布でなく実際はコーシー分布であった場合、32分の1となり、比較的ありえる現象となる。マーケットの暴落など。
5.近いは同じの法則
十分に似ている事象を同じものとみなすこと。
同じ時期に同じ町を旅行していたら偶然の一致と思うかもしれないが、同じ県だったりしてもそう思う。聖書の暗号でHLPEという綴を発見してHELPとの一致と認めていたら、こういう暗号がたくさん見つかる。 -
Posted by ブクログ
不可避の法則
可能なすべての結果の一覧をまとめられるならそのうちのどれかが必ず起こる。それぞれの起こる確率が極めて小さくても。
超大数の法則
機会の数が十分にたくさんあればどんな突飛な物事が起こってもおかしくなくなる。
選択の法則
事象が起こった後に選べば確率は好きなだけ高くすることができる。矢が刺さってから的を描くように。テストで良い点を取った学生は次のテストで点が下がる可能性が最も高い。
確率テコの法則
状況のわずかな変化が確率に大きな影響に及ぼしうる。わずかな状況の違いが確率を歪め、その度合いは途方もなく大きくなりうる。
近いは同じの法則
十分に似ている事象は同一とみなす。この法則も確率を大きく歪める。