富野由悠季のレビュー一覧
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終にゲルググ登場。
やっぱり、シャアがかっこいい。
ゲルググの立ちポーズもかっこいいが、
ガンダムとの対比がまた素晴らしい。
剛健さとしなやかさの描き分けが
ロボットにまで行き届いてる。
ゴーグの時に強く感じたが、
安彦さんは、ロボットの動かし方が半端ない。
どちらかと言うと、漫画よりアニメでこそ映える事だが・・・。
しかし、オリジナルデザインとなるとちょっと微妙。
ロボットに関しては、自分でデザインしたものより、
他人のデザインの方が上手く動かせてるところが
不思議なアニメ屋の性というものか・・・。
ジ・オリジンでいうと、ガンキャノンが安彦デザインらしい。
ま、ゴーグは佐藤と永野で良かったと言う事か。
TVとは本質的に異なる展開もちらほら。
例えば、シャアが父を憎み、母を愛していたところも
「えー、そうなの?!」
って感じ。
シャアが手綱無しに白馬を乗りこなしていたのが気になった。
いくらテキサスコロニー育ちととはいえ、
あれは本当に可能なのか?
相変わらず、安彦さんの描くセイラさんは年の割りに大人っぽくてGoodだが、
TVに比べ、意図的にララァを幼く描いている気がする。
天真爛漫過ぎるのも、ミステリアスさを損ない単に幼さしか感じない。
フラナガン機関で強化された事や、
アムロとの出会いによって、変わっていく姿を描くためかもしれないが
ちょっと、萌えキャラの様になっているのが気になる。
次巻では、アムロの反射神経について行けなくなったガンダムちゃんが
ルナツーで改修ですね。
磁気コーティング!磁気コーティング! -
Posted by ブクログ
人間ほど、実体のないものにすがる生き物もいないという。
光、希望がなくては人は生きていけない。世界で絶望や不条理、不幸に遭遇すればするほど、人はそれでもまだ改善の余地があると信じさせてくれる光を必要とする。その改善の余地、理想が具現化したものが神であり、人間がすがるものなのだろう。
そんな神だからこそ、人は自らの神の唱える正義や価値観を唯一として硬直させ、
分かり合う可能性を殺し、狭い固定観念に陥っていく。自らの望む可能性が他人の可能性を殺す・・・これが誤解であり、争い、歪みの源だ。皮肉にも、理想を描く力が結果的に全体の歪み、不条理、誤解を生んでいるのだ。このようにねじれた世界から人は脱することができていない。これは劇中でも現実でも酷似した状況であると考えられる。
それでも、感じ、共感し、考え描き出す能力をより進化させれば、人は分かり合える、皆ニュータイプとして手を取り合える、そんな世界はフィクションに過ぎないかもしれない。事実そのフィクションの中でも夢物語、伝説扱いの存在がニュータイプなのだ。それでも最新作『機動戦士ガンダムUC』の作中で福井晴敏は希望をにじませる。
「大抵の動物が生まれながらに五感を持ち合わせている。そして人間だけが五感では感じ取れないものを考え、描く能力を持っている。今現在を超えるなにかを・・・。それは人の願望が作り出した錯覚かもしれないし、理想という名の神に過ぎないものかもしれない。しかしその存在を信じ、世界に働きかけることができるなら、それが世界を変えることだってある。人間だけが神を持つ。理想を描き、理想に近づくために使われる偉大な力、可能性という名の内なる神を」
こんな言葉を見ると夢を見ずにはいられない。
しかし実際のところ、隣の国とさえ分かり合えないこの世界はもはや本当に行き詰ったものなのか、それともニュータイプという可能性は存在しうるのか。
世界は共感と対話の時代にはけっしてならないのだろうか。
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今度のガンダムは、武力によってこの世から紛争をなくそうとする集団のお話だそうです。
「沈黙の艦隊」?
いやいや、あれは、実際にはその武力を行使しないという縛りがあったのですが、直接、バンバン敵をたたきに行っています。それも、モビルスーツの圧倒的な性能差だけを頼りに。
もちろん、やっていることの矛盾については、作品中、気づいているのですが……今のところそれも、単なる負け惜しみという感じになっています。
これ、先の進み方によっては、メチャクチャ危ないマンガになると思うのだが……。理想が実現されても、実現されなくて殉教することになっても、イヤな展開になる予感がします。
富野 由悠季や、安彦 良和は、どんな気持ちでこれを見ているのだろう。 -
Posted by ブクログ
設定い違和感あり
・宇宙世紀の作品としては、初代官邸が宇宙に作られたという記述により過去の宇宙世紀作品と大きな齟齬を生んでいる点が、その後読み進める上でも、なんとなく納得できない引っかかりになるように感じてしまいました。
閃光のハサウェイの物語が、この後にあるとすると、これも違和感があります。
・作品自体は、引き込む力があり、心沸き立つシーンの描写も多々あります。
また、福井さんの作品のわりには、必要以上に武器の詳細の表現にページをさくことがなく読みやすいと感じました。
・読み物としてのレベルは高いと思うのですが、ガンダムの宇宙世紀の根幹にかかわるような設定に、不用意に触れているよう感じる点が、もったいないと思います。 -
Posted by ブクログ
ガンダムネタ全開のシチュエーション・パロディ(って言うのか?)と、その真逆を行く妙にドロドロと生々しい人間関係や陰謀が混然として、凄まじくカオスな世界観を構築しているのは前巻以上。
しかしそのいびつな表現が一周回って、この作品を他作から徹底的に差別化してオンリーワンのものにしているのも事実。それがいいことなのかどうかは多分読者にゆだねられるのだろう。
巻末おまけの「ボツ企画」の生真面目でありつつどこかズレたコメントを見るに、作者はたぶん天然でこれをやっているように思える。芸術様式に例えるなら素朴派やアール・ブリュットのような「意図しない前衛」と言えるかもしれない。もちろん言い過ぎです。