柳下毅一郎のレビュー一覧

  • 皆殺し映画通信 死んで貰います

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    記念すべき 10 作目! 映画評論家・柳下毅一郎が贈る、
    映画考現学の立場から発掘、解剖、保存するタブーなき日本映画レビュー!

    10年目のレビュー+イベント採録+総索引。堪能いたしました。

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    2023年04月29日
  • ナイトメア・アリー

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    映画館で『ナイトメア・アリー』を鑑賞後に本書を読み始める。映画は、ほぼ原作通りの展開を描いていることを知った。
    薄暗く湿度の高いじっとりとした空気が漂う小道に迷い込んでしまい、彷徨い続けることしかできない悪夢のような作品だった。小説か映画か、どちらが好きか問われてもこの作品は、どちらも好きだ。どちらも、最後の場面は同じシーンで終わる。映画の方が、少し先まで、主人公の反応まで描いている。どちらも強烈な印象を残すラストシーンだ。この最後のシーンを見たくて、再び映画を見たくなる、小説を読みたくなる自分がいる。読唇術、タロットカードの世界も探求してみたくなる。小説でも、映画でもタロットカードがとても印

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    2022年05月03日
  • 異形の愛

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    とても長かった。アメリカでの著名人が愛するカルト的な問題作が復刊。ここにてそれなりの感想をたやすく書けばいいのだろうが、自分の一番の感想は長かっただ。見せ物サーカス夫妻の経営するテントの中で、わざと奇形に産まれ育った兄弟達。がっちり外の世界からガードされ、より多く人に見た目で賞賛されるかが、一家のヒエラルキーとなる世界。どの部分で反応し感じるか、個人によっての本への捉え方が大きく変わるので、そういった意味での貴重さはある。
    最後の主人公から自分の娘への手紙はない方が良かった。それが愛だとワシは思うのだ。

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    2019年02月03日
  • 皆殺し映画通信

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    "映画を見ていて、突っ込みどころが満載な映画を紹介してくれている本。見たことのない映画が一杯ある。
    最近の日本映画は、テレビドラマの続きがこんなに多いのか!という驚きと、テレビドラマでもいいんじゃない?という作品もあることにびっくり。
    ひっそりと上映されている映画も沢山あるのですね。シネコンばかりに通っていては、出合えない映画もあるってこと。"

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    2018年10月30日
  • 異形の愛

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    ネタバレ

    本の7割を越えたあたりからどんどんと読むのをやめられなくなる展開だった。タイトルの意味が家族に対するものであったり、同じ側へ向けられるものであったり、と分からされる力強い描写には痺れてしまった。描写は強烈だがユーモアも多く、アーティの金玉のカビを念動力で動かして蝶々結びの形にするチックが可愛らしい。家族の伝統が火葬だと伝えることも皮肉が効いていて良い。疎外されたものたちには、自分なりの誇りがあることを気づかせてくれる。

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    2018年10月04日
  • 皆殺し映画通信 天下御免

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    日本映画ぶった斬りの2冊目。

    観客に観せるためではなく、企画でっち上げて制作費せしめるのが目的の映画がこんなにも存在するということを知り、暗澹たる気持ちになりました。寄生虫のような輩はどこにでもおるんやなあ(-_-;

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    2018年02月01日
  • 皆殺し映画通信

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    どうしようもない日本映画をぶった斬る一冊。時々ホントの傑作も混じってます。

    なぜ作られたのか理解に苦しむ映画に時々出会いますが、その理由の一端を理解できる手助けになるかも。ただ、何の救いにもなりません(-_-)

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    2018年02月01日
  • 皆殺し映画通信 冥府魔道

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    「イニシエーション・ラブ」のみ後半をネタバレ回避で読まず。後はこのレビューのツッコミの方が面白いんだろうなあ、という作品ばかり。町おこし映画は地雷の宝庫にしか見えなくなる。「バケモノの子」が意外に低評価。

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    2016年11月23日
  • ジェイクをさがして

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     『ペルディード・ストリート・ステーション』を読み終えて、私はミエヴィル中毒になった。これはミエヴィルの短編集。『ペルディード』ふたたび、と思っていると、やはりちょっと違う。彼はホラーとかウィアードの作家ということになっており、そういう掌編が並ぶ。マンガも。

     何だかダメになったロンドンでジェイクと別れた話。建物の基礎の声を聴く男。デパートのボールルームの怪異。魔法使いの使ったスプラッタな使い魔の行状。ある言葉を聞くと脳の一部が蠕虫状になって脳を食い荒らしてしまう病気についての医学事典の記載。クリスマスのあらゆる細部が商標登録されてしまったロンドンのお祭り騒ぎ。外界の線が相貌になって迫ってく

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    2016年02月05日
  • プロメテア 1

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    とても真摯なファンタジー・ヒーロー・コミックかと思いきや物語とメタと魔術と驚きとやりすぎのムーア節だった。それでいてやっぱり素敵なスーパーヒーロー・コミック。原書で読むには難解すぎるので続2巻も期待したい。

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    2015年01月01日
  • 皆殺し映画通信

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    矢野顕子が「監督失格」の主題歌をって聞いたときは「えっ!?」て思ったけど、単に仕事を選んでないんだということがこの本読んでわかった。しかし世の中にはどういう事情でつくられたのかわからない謎の映画がいっぱいあるんだなあ。石原慎太郎映画、西原理恵子映画、幸福の科学映画、イケメンヒーロー映画、プラレール映画、「スールキートス王国」…劇団EXILEとか吉瀬美智子とかよく知らないけれどいっぱい映画出てるんだなあ…。しかし一番衝撃的だったのは元AVクイーンのノイジシャン白石ひとみが主宰するレーベル・カエルカフェによる映画。こんなのが映画が年に何本も撮られてるんだ…。
    柳下さんの筆は容赦ないけれど、あまりに

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    2014年11月04日
  • 皆殺し映画通信

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    2013年の映画をばっさばっさ斬る。
    掲載されていた中で見たものって風立ちぬだけかな。
    私は映画には全然詳しくないのだけど、テレビで推されてて周りもよかったって言ってて見てみたら、え、これってどうなの?って思うこともあって、そういう感覚はもっとよく考えるべきだなと感じた。
    逆に、なんかいいって思った作品もちゃんと考察したい。けれど、過去の映画の知識もなきゃ難しいのかもなあ。

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    2014年10月01日
  • プロメテア 1

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    メビウス/ホドロフスキーの『アンカル』に比すべき名作ではないですか。

    エンターテインメントの水準を維持しつつ、紙面一杯に魔術、神秘主義のイメジャリーが乱舞するという、、


    魔術関連のことはたぶん他の方が解説されると思いますので、
    他の視点で見るならば、イギリスには、イエイツ、ジョージマクドナルドなど、妖精に憑かれた作家の伝統がありますが、この作品もその伝統に連なるものと言えそうです。

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    2014年06月18日
  • 皆殺し映画通信

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    ちゃんといい大学出ていい会社勤めたような人間が揃ってこんな映画作っちゃうんだよなあ、と悲しくなる時がある。ここで俎上に載せられた映画たちの中には、そうした悲しさを通り越して、憤懣、さらにそれすら通り越してなんだか無の境地に至らせてくれる作品もある。見たことのない映画の方が多いんだけれど、事故現場を楽しく見て回れる。ぷらちなでーた!

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    2014年05月08日
  • 皆殺し映画通信

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    こんな日本映画、誰が観るんだという作品群のレビュー。これは貴重だと思います。私が観たのは一本だけでした。

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    2014年04月13日
  • ベスト・オブ・映画欠席裁判

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    映画に詳しいわけではないので、けっこう、有名どころしか見てないです。
    でも、知らなくても楽しめる。

    ものすごい知識のある人のおもしろい蘊蓄っていうのは、いいですね。
    多分、映画見てるよりもおもしろいかも。

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    2013年10月16日
  • ジェイクをさがして

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    SFや幻想小説が詰まった短編集。個人的には少し異端だけど「使い魔」が好き。ただ、出来不出来が激しい気がする。

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    2013年04月03日
  • ベスト・オブ・映画欠席裁判

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    ある程度映画を知っていれば、おもしろいです。下ネタに耐性が必要ですけど。なんというか、テレビ東京 午後のロードショーで放映されるような作品まで言及するのは、すごいです。難を言えば、さくいんを入れて欲しかったです。メインだけじゃなくて、派生的に扱った作品もレファレンスとして引けると楽しめると思うので。

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    2012年10月08日
  • ベスト・オブ・映画欠席裁判

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    解説の宇多丸氏曰わく「日本最高峰の映画悪口芸」。でも、二人の映画に対する愛は尋常ではない。
    故に、漫才のようなキツいツッコミや喩えにも、愛を感じることが出来るから笑える。

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    2012年07月21日
  • ベスト・オブ・映画欠席裁判

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    面白かった~。でも下品…(笑)けれど彼らの披露する知識と確かな裏打ちがチラチラと垣間見えて、やっぱ評論家は頭良くなくちゃつとまらないんだよなあと当たり前のことを思い出しました。

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    2012年06月03日