岡本綺堂のレビュー一覧

  • 半七捕物帳―江戸探偵怪異譚―(新潮文庫nex)
    初読み。
    シリーズ化してるものを宮部みゆきがセレクトしたものらしい。
    江戸のシャーロックというには、微妙な気がする。
    短編だし読みやすいんだけどそのせいか半七が唐突に事件を解決してしまう感じで、肩透かしな気もする。
    江戸のシャーロックという触れ込みがなければ普通に楽しめたかな。
  • 玉藻の前
    表題作は、岡本綺堂、大正6年発表の長編伝奇小説。中公文庫版はこれに加え、付録として短編「狐武者」を収録。

    玉藻前(たまものまえ)伝説というものがある。
    玉藻は鳥羽上皇の寵姫であったとされる。妖艶な美しさに加え、和歌などの才にも長け、女官から徐々に出世していく。だがそれにつれて上皇は病に伏せるように...続きを読む
  • 半七捕物帳―江戸探偵怪異譚―(新潮文庫nex)
    収録作:雪達磨、お文の魂、山祝いの夜、筆屋の娘、勘平の死、槍突き、少年少女の死、津の国屋
    の8篇。

    出版予定が出たときになぜこのレーベルから半七の、しかも撰集が?と疑問に思ってましたが、若い世代へ半七捕物帳の存在を知ってもらう事を目的とした一冊なんですね。なるほど。

    綺堂は怪談モノが得意なのでそ...続きを読む
  • 半七捕物帳 お文の魂

    岡本綺堂原作の捕物帳

    映画・テレビ等では見たように記憶しているが、原作は初めて読ませてもらい、この分野では第一人者の作品だけに興味を持って読了した。この作品はシリーズで他に何作もあるので機会をみてそれ等も読んでみたいと思っている。
  • 探偵夜話 岡本綺堂読物集四
    青蛙堂鬼談が青蛙堂探偵談に! …というわけで、百物語の形式で次々と参加者が体験した不思議な物語とその謎解きが語られるという、探偵趣味に溢れる一冊。
    怪異と探偵モノの両方の素養に溢れた綺堂ならではの面白さを堪能しました。
  • 西郷星
    (2018-06-23L)(2017-07-07L)(2018-09-15L)(2018-10-06L)(2018-10-27L)
  • 人形の影
    不思議な不思議な物語。人が殺されたのにもかかわらず、周りの反応があまりにも平静で、静かに静かに話が進んで行く。
  • 探偵夜話 岡本綺堂読物集四
    “探偵趣味の横溢する奇譚”集。

    印象に残ったのは「山の秘密」「狸尼」。

    共に、ゾクリとさせつつ、謎と悲しみの余韻が残る話だと思いました。
  • 近代異妖篇 岡本綺堂読物集三
    『青蛙堂鬼談』の捨遺集。大正10年~15年にいろんな雑誌、新聞へ発表した奇談を集めたもの。
    作品の舞台は、江戸~大正といろんな時代のモノが混在してますが、『聞き書き』の様式による端正な語り口ですいすい読ませる。作品によっては、舞台を現代に置き換えただけでそのまま最近の作品として成立するぐらい、モダン...続きを読む
  • 三浦老人昔話 岡本綺堂読物集一
    岡っ引き半七の友人である三浦老人から聞いた奇譚、という設定に痺れますね。プラトン社の雑誌『苦楽』に載った12篇は、半七はもう書きたくないと断って書いたネタだけあって人情話ではおさまらない、怪談、因縁、悲話などいろんな話が盛り込まれててそれぞれ面白い。
    もちろん三浦老人が現役の頃の思い出話を語るので、...続きを読む
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    聊斎志異に似た雰囲気の話だった。怪談や怪異はその事象だけでなく、その背景や空気感に宿るので、旧かな使いも含め雰囲気抜群でした。一本足の女と、笛塚の話が好きです。
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    怪談話だけれど、そんなに怖い話でもないのでスラスラ読める。(基本的に怖い話は苦手)
    猿の面の話は不気味だった。
  • 月の夜がたり

    実話に基づく

    怪談話・因縁話である。そんなに怖くはない。昔風の価値観・道具立てで、のんびりした気持ちで読める。
    やはり綺堂さんはどことなく風流で良い。
    因みに、作中に登場する病弱の「梶井」は、基次郎ではない。
  • 近代異妖篇 岡本綺堂読物集三
    名作「青蛙堂鬼談」の拾遺集ともいえる怪談・奇談集。武家屋敷の因縁ばなし、人をひとり殺してきたと告白する藝妓のはなし、影を踏まれるのが怖くて外にでられなくなった娘のはなしなど、江戸から大正期にかけてのふしぎな話をあつめた。附録として単行本未収載の短篇二篇を添える。
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    『半七捕り物帳』で有名な岡本綺堂の怪談選集。

    昨今の西洋風の日本ホラー作品もいいですが、
    叫びも血しぶきも肉のはじける様も
    克明に描写されないのに、深深と心に積もる恐怖が
    感じられる、日本独特の「怪談」という日常にふと
    顔をのぞかせる怖さが、とても愛おしく感ぜられます。

    作品に出てくる用語や固有...続きを読む
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    青蛙堂鬼談ぜんぶと付録二話。
    新字旧かな遣いなのがまったく気にならない美文。
    付録以外のものは青蛙堂鬼談と題された本で読むのは初めてだけど全部読んだことあった。
    内容はいいけど本としてはあまり好きじゃない。買うなら別のだな。

    編者のあとがきが感じ悪い。
    近頃中国にいったら青蛙(というか三本脚の蛙が...続きを読む
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    表紙とタイトルと作者の連係プレイ
    により、ふらふらと購入。
    解説にある様に、読むうちに上田秋成
    の雨月物語を思わせる怪談・綺談いや
    鬼談だ。
    お気に入りは、清水の井・一本足の女
  • 幻想綺帖(二) 玉藻の前
    玉藻の前の話は薄く知ってるが、岡本綺堂だとこんな話でしたか。あとがきが一番おもしろくてわかりやすいと言える。
  • 中国怪奇小説集
    中国の古典怪奇小説の有名どころを岡本綺堂で。なんて贅沢。

    落ちがない。教訓もない。
    ただ「こんなことがありました」と淡々と語られていく。
    寓話になる前の伝承の形をしている。

    「悪そうだから悪いはず」という理不尽な理由で殺される異形のなんと多いことよ。
  • 半七捕物帳(四)
    こんなに読みやすいとは。宮部みゆきがいろんなところでオススメしているけど合点がいきました。時代小説なんだけど、ちらりと現代(といっても明治だけどね)が見えるところが楽しい。時代背景と半七が遭遇した事件とを突き合わせた年表を作りたくなった。ものすごく手間がかかりそうだから引退後の楽しみにとっておくか。