岡本綺堂のレビュー一覧

  • 異妖新篇 岡本綺堂読物集六
    岡本綺堂読物集・第六弾となる、“妖異譚”

    不思議な話の数々を、お馴染みのレトロな文体で楽しませて頂きました。
    この読物集は、謎を謎のままで終わらすところにある意味趣きがあるのですが、今回も「白髪鬼」「鰻に呪はれた男」等のように、もうちょい突き詰めれば真相が垣間見えそうな話も、結局“わからん”まま終...続きを読む
  • 今古探偵十話 岡本綺堂読物集五
    古今東西、探偵趣味の横溢する短篇拾遺集。

    今回も面白く読ませていただきました。
    霊鳥の飼育を巡る確執から、何とも悲しい結末の「慈悲心鳥」。謎の“海馬”騒ぎと、その裏で起こった痴情の縺れが滑稽な「馬妖記」が印象に残りました。
  • 近代異妖篇 岡本綺堂読物集三
    「青蛙堂鬼談」の拾遺集ともいえる怪談・奇談集。

    レトロな文体が雰囲気出しています。

    個人的に印象に残ったのは、「水鬼」「木曽の旅人」「離魂病」です。
    あと、「百物語」は、普通に考えればすごく怖い状況だと思うのですが、滑稽な感じにも取れてしまうのが、また味わい深く思いました。
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    「青蛙堂」に招かれた客人たちが、百物語のように次々と怪談奇談を語っていく展開。
    レトロな文体が味わい深く、この不思議な物語にすごく合っていて雰囲気出しています。
    本書は“岡本綺堂読物集“の二弾だったようで、一弾の「三浦老人昔話」も読みたくなりました。
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    大正時代に流行った怪談会。その体裁をとった十二篇の怪談と、付録として単行本未収録の短編二篇。
    冒頭の導入がとても好きで何度も読み返してる「青蛙堂鬼談」。既に別の本を持ってますが、おまけ2篇目当てで購入。
  • 半七捕物帳 海坊主

    結構はまる


     1話の長さがちょうどよく、内容もあまり入り込んでなくて、感の悪い私でも楽しく推理して、昼休みのちょっとした時間でもたのしみにして読んでいます。
  • 岡本綺堂 怪談選集(小学館文庫)
    初めましての作家さん。
    「利根の渡」「猿の目」「蛇精」「清水の井」「蟹」
    「一本足の女」「笛塚」「影を踏まれた女」「白髪鬼」
    「妖婆」「兜」「鰻に呪われた男」「くろん坊」の
    13本を収録。

    現代の怖がらせるための話ではなく、読み終わってから、
    読み手に想像させて、それって怖いわぁ~と、思わせる
    ...続きを読む
  • 西郷星
    奇譚集。収録作品は、俳諧師鬼貫/不孝者/水野十郎左衛門/吉田家滅亡/大森彦七/新長恨歌/心中の味/埋れ木/黒狐/西郷星。

    一つ一つの物語は読み進む手が止まらない、魅力にあふれた文章なのだが、余韻が後を引く作品は多くなかった。綱吉治世下、奴組を率いて世に悪名を轟かせた水野成之にまつわる挿話「水野十郎...続きを読む
  • ちくま日本文学全集岡本綺堂
    何回読んでもあんまり覚えてないが
    歯切れのいい江戸弁が気持ちよくて
    読むの大好き。
    三浦老人のはちゃんと読んだことないから
    探して読もう。
    最後の戯曲は読んだことなかったけど
    イマイチポイントわからなかった。
    言葉が豊かで細かで美しいのがいい。
  • 半七捕物帳 巻の一
    シャーロック・ホームズもそうですが。
    原初、オリジナル、先駆者、パイオニア…そう言った作品に独特の、風格というか、大人の雰囲気っていうのがあります。
    細かい、飽きさせない芸とか、どぎついツカミとか、引っ張りとか、業界ものみたいな詳しさとか、そういうことではなくって。
    実に堂々とゆったりと。そして、そ...続きを読む
  • 近代異妖篇 岡本綺堂読物集三
    収録作品は、
    近代異妖篇: こま犬/異妖編/月の夜がたり/水鬼/馬来俳優の死/停車場の少女/木曽の旅人/影を踏まれた女/鐘ヶ淵/河鹿/父の怪談/指輪一つ/離魂病/百物語、
    附録: 雨夜の怪談/赤い杭。
  • 探偵夜話 岡本綺堂読物集四
    収録作品は、
    探偵夜話: 火薬庫/剣魚/医師の家/椰子の実/山の秘密/蛔虫/有喜世新聞の話/娘義太夫/穴/狸尼/狸の皮/百年前の黒手組、
    附録: 女教師/密漁。
  • 今古探偵十話 岡本綺堂読物集五
    収録作品は、
    今古探偵十話: ぬけ毛/女俠伝/蜘蛛の夢/慈悲心鳥/馬妖記/山椒魚/麻畑の一夜/放し鰻/雪女/平造とお鶴、
    附録: その女/三国の大八。
  • 蜘蛛の夢
    収録作品は、火薬庫/蜘蛛の夢/放し鰻/平造とお鶴/穴/有喜世新聞の話/慈悲心鳥/女俠伝/馬妖記/廿九日の牡丹餅/真鬼偽鬼/恨みの栄螺。
  • 半七捕物帳(一)
    「月光夜噺」において、なにやら絶賛されていたので
    気になって手に取ってみる。

    いや、なにこれ、おもしろい。
    大正時代に書かれただって?全然古くない。
    なんだか、話の上手いひとが、ひっじょーに分かりやすく
    事件のあらましを説明してくれているようで、
    まさしく、作品の在り方が、聞き書きなわけだが、
    ...続きを読む
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
    嗚呼、私怪談会に呼ばれても持ちネタないなぁ(溜息)、と残念に思う程素晴らしく素敵な話の数々。
    江戸時代にして、「残穢」みたいな土地の記憶やら、それを辿っていったりだとか。
    そして安房が舞台!ちょっと主人最低だな、と思いつつ、屍鬼か白暮か、といった趣。
    ふとした瞬間に陥りそうな狂った感覚が自然で。
    ...続きを読む
  • 今古探偵十話 岡本綺堂読物集五
    本屋で見かけ、ジャケ買いしてしまいました。
    着物の知的眼鏡(伏し目がち)は卑怯だ!
    他の巻も買います。
  • 雪の一日

    素直な胸の内を吐露した

    日記のような随筆である。雪から信州、信州から知人、知人から世界中の日本人へと、連想の糸が繋がって、ものを書く上での心構えを新たにする。綺堂氏の真面目な人柄が偲ばれて、雪のように清々しい読後感が良い。
  • 三浦老人昔話 岡本綺堂読物集一
    明治の半ばに著者と知り合った三浦老人が、江戸末期の昔話を語る、という設定。三浦老人は半七捕物帳の主人公である半七老人の友人で、半七より更に年上。家主をしていた。怪談、不思議譚、哀話が語られる。身分制の不条理にまつわる話はいたたまれない。断ち切られたような結末にリアリティを感じる。三浦老人昔話に加えて...続きを読む
  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集二
     百物語形式の怪談集。本文は歴史的仮名遣い、踊り字が発行当時そのままの状態で収録されている。怪談といっても恐怖を覚えるようなものではなく”不思議な話”が集められている。中には怪異を扱ったものもあったが、語り口が柔らかいこともあって”不思議な話”に落ち着いていた。それもあってちょっと薄味な感じがした。