吉屋信子のレビュー一覧
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大奥のドラマは見ていたので内容しっているしなーと思っていたけれど、お万の方だけをじっくりと描いたこの小説はドラマとはまた別の面をみることができて面白かった!
お付の人達の優秀さもスカッとしていて良く、ドラマをもう一度見返したくなってしまった。
お万の方の心の動きや、その優しさや聡明さ、美しさの表現も見事でした。信平とのことがこれからどうなっていくのか・・・。
ただし、とにかく誤字脱字が多かった・・・
その中でもP67で初めて”お万の方”という名前を下されたその最初のフリ仮名がオカタノカタとふってあるのは諸説あるから?もし単純に誤字だとしたら主人公の名前だけに致命的でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1932年発表の百合小説!女学校の女王様陽子、硬派な「ロボット」一枝、無口な個人主義の牧子の3人の女の子たちの関係の変化を書いた作品。
「断然よかったことよ」「あのね、私のお誕生日に来て戴けて?」みたいな古風で雰囲気たっぷりの言葉遣い、「軟派」「硬派」が対立する女学校の人間模様、陽子の誕生会や横浜を遊び歩く時の優雅な様子などの素敵さもさることながら、三人それぞれのキャラがはっきり立っていて、特に軟派の女王様の陽子の奔放で妖艶な圧倒的魅力はすごい。花束を車から投げ捨てるシーンの残酷さと美しさよ!
そしてさらに、男尊女卑的な家庭の問題も現代の私たちにまでリアルに感じられるような生々しさがあり、それにさっと石を投げ入れるような展開も面白いのだ。陽子と牧子の関係、牧子と一枝の関係を書いていき、最後にやっと3人で仲良くなっていくかも…というところで終わってしまうので、もっと続きが読みたかったなあという気持ち。えっ、ここからが一番おいしいところなのに?と思っちゃう。そんなに読みたかったら存分に想像して戴いても構いませんわ、ということなのかもしれないけど。そうさせていただきます。 -
Posted by ブクログ
母親の息子を思う気持ちは見苦しい
漫画の大奥の最後で参考文献が掲載されており、
理解を深めるため、また吉屋信子さんの本を読みたい、
ということで読みました。
漫画の大奥の2巻から始まる家光時代のみならず
ドラマで放送されていた大奥第一章も含めて、
この小説が与えた影響は大きいですね。
そのせいか脳内は春日局は松下由樹さんの
ビジュアルイメージで進んで行きました。
大きな感想は、「母親の息子を思う気持ちは見苦しい」
なのですよね。
春日局の息子を思う狂信的な気持ちが
日本を動かしていく様は、
見苦しいとしか言いようがありません。
お万の方に接して思うのは、過度な美しさは
決して幸せではなく、
不幸を呼び寄せるということ。
本人の意思に関係なく羨望と、嫉妬という感情を
呼び寄せてしまう外見は、
人にとっては武器になり、人によっては狂気になると、
実際に余りに美しすぎて、逆に幸せに生きられて
いないのでは、と思う人を見たことがあるので
そう感じています。
お万の方の心映え、振る舞いには心が洗われる思いで
いますが、
上巻の段階で春日の局が逝去となると、
このあとまだ長い下巻の事を思うと、
若干気が重くなります。